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中性脂肪が引き起こす病気とは

更新日:2017/11/01 公開日:2014/10/01

中性脂肪の原因・症状

中性脂肪の値に異常がある場合、それを放置すると、動脈硬化と呼ばれる異常な状態を招くことになります。中性脂肪が引き起こす病気に注目して、その原因やメカニズムについてドクター監修の記事で解説します。

血液中の濃度が増えすぎると、さまざまな健康被害を引き起こす中性脂肪。具体的には、どのような病気のリスクが高まるのでしょうか。

中性脂肪が高い=脂質異常症

血液中の中性脂肪の濃度が高いと、「脂質異常症」と呼ばれる病気につながります。脂質異常症とは、血液中に中性脂肪(トリグリセリド)やLDL(悪玉コレステロール)が増えすぎたり、HDL(善玉コレステロール)が少なくなったりする病気のことです。以前は、「高脂血症」ともいわれていました[1]。

2014年の厚生労働省の患者調査によると、脂質異常症の患者数は200万人強です。男性が59万6000人、女性は146万5000人です[2]。

脂質異常症を診断する基準は、空腹時の血液中の脂質の以下の3ついずれかにあてはまるかになります[3]。

・LDLコレステロールが140mg/dL以上

・HDLコレステロールが40mg/dL未満

・トリグリセリドが150mg/dL以上

脂質異常症を放置すると病気のリスクが高まる

動脈硬化を引き起こす原因の一つは、脂質異常症です。動脈硬化は、中性脂肪の増加やLDLの増加、HDLの減少など、血液中のさまざまな要素が重なって起こります。

明確な仕組みは不明ですが、動脈硬化の起こるきっかけは、血管の内部に傷ができることです。この傷に脂肪が蓄積したり、炎症が起きたりして、動脈の内部が厚くなっていき、血管が狭くなっていきます。そして、動脈壁が固くなり、体の各部分へ血液を運べなくなってしまうのです。結果として、心臓や脳への血流が滞ることになり、心臓の血管が動脈硬化を起こせば、狭心症や心筋梗塞につながりますし、脳の血管に動脈硬化を起こせば、脳梗塞を引き起こします。脂質異常症は自覚症状がほとんどないため、気が付かないまま放置してしまっているケースが多くあります[4][5][6]。

中性脂肪が引き起こす病気を防ぐには?

中性脂肪が引き起こす病気をふせぐには、定期的に検診を受けることが重要です。中性脂肪の値は食生活や生活習慣によって変動するものなので、現状の確認を怠らないことが大切です。

そして、少しでも異常な値が発見されたら、医師の指示に従いライフスタイルの改善を図りましょう。中性脂肪が引き起こす病気を防ぐには、何ごとも放置しないことが最も確実な方法です。食生活は日本食を中心に切り換え、毎日、ジョギングや水泳、早歩きといった運動を30分ほど取り入れることで、動脈硬化への進行を止められると考えられているので、意識して取り入れましょう。最近では肥満の予防、糖質摂取の制限、減量などの効果が次第に知られてきています。

参考文献

  1. [1]MedlinePlus. "Triglyceride level" NIH. https://medlineplus.gov/ency/article/003493.htm (参照2017-10-27)
  2. [2]厚生労働省. 2014年患者調査. 厚生労働省 2014
  3. [3]日本動脈硬化学会. 動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療のエッセンス. 日本動脈硬化学会 2014
  4. [4]AHA. "Triglycerides: Frequently Asked Questions" AHA. http://my.americanheart.org/idc/groups/ahamah-public/@wcm/@sop/@smd/documents/downloadable/ucm_425988.pdf (参照2017-10-27)
  5. [5]デニス・L・カスパーほか編. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル. 2016; 2510-2511
  6. [6]アーサー・C・ガイトンほか原著. ガイトン生理学 原著第11版. エルゼビア・ジャパン 2010; 896-897