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中性脂肪が肝臓に与える影響

更新日:2017/11/01 公開日:2014/10/01

中性脂肪の原因・症状

肝臓に中性脂肪が蓄積する脂肪肝の問題とは何でしょうか?アルコール、肥満、糖尿病などの原因により起こる脂肪肝のメカニズムと、中性脂肪が肝臓に与える影響について、ドクター監修のもと解説します。

中性脂肪と肝臓には密接な関係がある

肝臓はさまざまな働きがありますが、食べ物から摂取された脂肪や体内の脂肪組織から運ばれてくる脂肪、そして肝臓が自ら作り出す脂肪の処理を行うことも、働きの一つとなります。肝臓のおかげで体内に蓄積される中性脂肪の量はコントロールされていますが、何らかの原因によって中性脂肪を消費するよりも作り出す方が多くなると、肝臓に脂肪が蓄積してしまいます。原因は十分に解明されていませんが、アルコールや肥満、糖尿病、感染症、薬物や毒物などが影響すると分かっています[1]。

脂肪肝が進行すると

肝臓内に脂肪が溜まった状態になる脂肪肝は、ほとんどの人は自覚症状がありません。自覚症状のない脂肪肝は、放っておくと症状が悪化し、さらなるリスクを生み出す病気でもあります。病気の進行過程は、脂肪肝から脂肪性肝炎へ、そして肝硬変、最終的には肝がんにまで至る可能性もあります。進行するまで症状をともなわないため、肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれています。

脂肪肝は、過剰なアルコールの摂取により引き起こされる「アルコール性脂肪肝」であることが多いですが、肥満や糖尿病、高血圧、脂質異常症といったメタボリックシンドローム、薬物や毒物などの影響で、中性脂肪の蓄積が進む「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」となる人も多く存在しています。肝臓に脂肪が蓄積するだけの「非アルコール性脂肪肝(NAFL)」であれば、その後に肝臓の大きな病気や死亡につながるような問題はあまり起きません。肝臓の細胞が死んだり、炎症を起こしたりする「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」に進む場合には、肝硬変や肝臓がんにすすむことがあり、注意を要します[1][2]。

アルコールを起因としない脂肪肝のメカニズムは、まだ解明されていませんが、飲酒の習慣はなくてもメタボリックシンドロームの人などは、脂肪肝に気をつける必要があります[1]。

ライフスタイルの改善で脂肪肝は改善する

比較的軽度の脂肪肝であれば、治療薬などに頼ることなく改善することができます。以下、脂肪肝を改善するためのポイントを紹介します。

  • 禁酒
  • カロリー制限・糖質制限
  • バランスのとれた食事
  • 定期的かつ適度な運動(有酸素運動)
  • 十分な休養と睡眠

アルコール性脂肪肝の場合にまず取り組む必要があるのは禁酒です。早期発見、早期解決ために、医師の診察、超音波の検査などを定期的に受けることが好ましいと言えます[1][2][3]。最近では、カロリー制限よりも糖質制限による方法で、脂肪肝の改善や減量の効果が期待されています。

参考文献

  1. [1]デニス・L・カスパーほか編. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル. 2016; 2104-2109
  2. [2]MedlinePlus. "Fatty Liver Disease" NIH. https://medlineplus.gov/fattyliverdisease.html (参照2017-10-31)
  3. [3]日本消化器病学会 NAFLD/NASH 診療ガイドライン2014. 日本消化器病学会 2014