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ミラクルリフトの効果とデメリット

更新日:2016/12/09 公開日:2014/10/21

韓国のミラクルクリニック創業者Dr.Wooによって開発された、糸を使った切らないリフトアップ、「ミラクルリフト」。ミラクルリフトは、スレッド(糸)を使ったリフトの中でも、リフトアップ効果やその持続期間が長いとされていますが、一体どのような施術なのでしょうか。

ミラクルリフトの特徴

ミラクルリフトは、両脇に折り返しのついた長さ40cmの特殊構造の糸を10本以上皮膚の下に通して皮下組織を引き上げます。この糸は溶けないポリプロピレン製の糸で、ギザギザの特殊加工をらせん状に施しています。この特殊な糸を多数使用して、側頭部(こめかみ)の真皮と浅側頭筋膜に固定します。

1本1本の糸にも強い組織把持力がある上に、従来の糸の施術と比較して、大量の糸を使用するため治療効果も大きく持続期間も長いと言われています。使用するのは外科用のポリプロピレン製の糸のため安全性が高いと言えます。

ミラクルリフトの効果(1)美肌効果

ミラクルリフトの施術を行うと、糸が埋め込まれたことで付いた傷を治そうとする「創傷治癒」(そうしょうちゆ)と、体が糸を異物と判断して排除しようとする「免疫反応」が起きます。すると、マクロファージという免疫細胞が糸周辺に集まり、それが真皮層のコラーゲンやエラスチンを生成する「線維芽細胞」を刺激します。

この作用により、糸の周りでは、体内コラーゲンやヒアルロン酸の増産、皮膚の線維化(コラーゲンなどの増産によって皮膚が硬くなる現象)が進みます。ミラクルリフトの場合、溶けない糸を大量に使用するため、コラーゲンが長期間生成され続ける上に、線維化を強固に起こします。ことで、肌本来の機能も高まり、弾力性やハリがアップします。

ミラクルリフトの効果(2)たるみ改善

ミラクルリフトの糸の表面には特殊加工がらせん状に施されており、1本1本の糸に強い組織把持力があります。この糸がたるんだ組織をしっかりと引っかけ、持ち上げます。従来の糸の施術と比較して、10本以上と大量の糸を使用するため、そのリフトアップ効果は強力です。頬からアゴにかけてのフェイスライン、ほうれい線、マリオネットラインに効果があり、小顔効果もあるとされています。

また、上述の通り、大量の糸が皮膚の線維化を強固に起こすため、たるみ引き上げ効果が長く続き、たるみの予防効果も含めると、半永久的とも言えると言われています。

ミラクルリフトの手術時間・ダウンタイム

挿入する糸の本数や、たるみの状態によって個人差はありますが、標準的な施術時間は約30分~1時間前後のところが多いようです。施術後の入院、通院は必要ありません。洗顔は翌日・シャンプーは2~3日後から可能です。全く切らないためダウンタイムは比較的短いと言われていますが、術後2~3日は若干の腫れが残ります。また、2週間ほどは、軽い内出血を生じる場合もあります。内出血も腫れも比較的少ないとされています。

ミラクルリフトは、実際にどれくらい効果があるのか?

以上がミラクルリフトによる、たるみ治療の概要ですが、実際の効果はどうなのでしょうか。また、メリットだけではなく、デメリットや後遺症なども気になるところです。

そこで、ミラクルリフトについて、「六本木境クリニック」院長、境隆博先生にお話を伺いました。

境先生は、形成外科医および美容外科医としてたるみ治療の豊富な経験を持ち、刺青除去手術などにおいて日本で屈指の技術力をお持ちのドクターです。

ドクターに聞く!ミラクルリフトの効果

Q:ミラクルリフトは、切らないリフトアップ法の中では、かなり引き上げ効果が高いようですが、本当なのでしょうか。また持続期間についても教えてください。

境先生: 糸で皮膚を引き上げる治療を留め方の様式で分類すると、骨や筋膜などの固定源(アンカー)に固定し、一方向に引き上げる「固定タイプ」と、固定源のない「フローティングタイプ」があり、ミラクルリフトは固定タイプにあたります。

らせん構造にトゲを配列した溶けない糸を多数使用する施術では、糸自体の組織把持力が強固と言えます。その上、その溶けない多数の糸をそれぞれ側頭部の真皮と浅側頭筋膜に固定することで固定力も強いため、従来の糸よりもはるかに効果的で長持ちのように思えます。

しかし、以前からフェザーリフトでは、手術直後に得られる引き上がり効果(リフトアップ効果)の後戻りが問題となっており、学会や論文などでも後戻りの原因究明についてのものが多く見られます。糸固定部の緩みについては、どのような糸を用いてもどのような固定方法を用いてもほとんど必発です。

一方、伸縮性のない糸の場合、固定が強固であればあるほど、顔の表情筋を動かすと糸に負荷がかかります。組織を把持する突起部分が壊れたり、引っ掛かりが取れてしまい、組織をひっかけている部分がゆるみやすくなります。

ミラクルリフトに使われる糸は外科用ポリプロピレンという伸縮性がない糸であるため、いくら溶けない糸をたくさん使用していても、当然、張力は徐々に弱くなってしまいます。そのため、以前から顏の動きに応じながら伸縮し、安静時には一定の張力で顏の形を保つような素材の糸が理想であると言われてきました。

皮膚の繊維化によるリフトアップ効果

Q:ミラクルリフトのリフトアップ効果は、糸で物理的にたるみを引き上げるだけではなく、皮膚の繊維化にもあるようですが、こちらについてはどのようにお考えでしょうか。

境先生:コラーゲンが生成され続けることで、弾力性やハリがアップするという点については否定できません。しかも溶けない糸ですと張力が弱まった後にはリフトアップ・引き上げの作用は弱くても、引き締め効果は長期間持続すると考えられます。

また、本数が多く線維化が強固なため、ミラクルリフトの効果は、「フェイスリフト手術+脂肪吸引」の効果と似ているという意見も聞いたことがあります。お顔の側面が線維化で固くなり、シャープに見える、というイメージでしょうか。

実際に、ミラクルリフトを開発したDr.Wooと長年一緒にミラクルリフトをやってこられたミラクルクリニックのDr.Wonは、その講演やライブサージェリーの中でこう言われています。

「Dr.Wooのミラクルリフトは本当に長持ちです。その理由は、非常に多くの糸を使用するとともに、顔の脂肪吸引のような効果を狙って、糸を入れる直前に専用の鈍針(先端が丸い針)で無数のフェザーリングを行うことです。」

「フェザーリング」とは、脂肪吸引の施術でよく使う手技で、フェザリングバーやフェザーリングロッドと呼ばれる細い棒状の器具を何度も通して組織に無数の穴を開け、脂肪を砕いてやわらかくし吸引しやすくする処置です。

ミラクルリフトでは、脂肪を吸い出すことはしませんが、専用の針を何度も刺すことで組織の内部に傷をつけ、お肌が傷を治そうとする「創傷治癒」(そうしょうちゆ)効果を高め、組織の繊維化を促進することでお顔の脂肪吸引のような効果を狙うようです。

ミラクルリフトのデメリット・副作用・後遺症など

Q:ミラクルリフトのデメリットがあれば教えてください。また、副作用や後遺症などもあるのでしょうか。

境先生:上述の通り、ミラクルリフトの糸は伸縮性がないため、引きつれや違和感が強い場合が考えられます。特に前述のこめかみでの側頭筋膜固定を用いた場合には、食事の時に強い痛みが長期残存するケースもあるようです。また、ミラクルリフトは特に切らないことを強調するあまりに、側頭部を剃毛して直接針を刺す方式ですので、毛嚢炎などリスクは高そうです。たるみの引き上げ効果の持続期間という点では、溶けない多数の糸を使用しても、伸縮性のあるスプリングスレッドという糸を使ったリフトアップよりも後戻りは早いと思います。

Q:おすすめの施術は、伸縮性のある溶けない糸を使ったスプリングスレッド(スプリングリフト)でしょうか?

境先生:スプリングリフトには様々な優れた点がありますが、側頭部のような特定の固定源を必要としないこともその1つです。側頭部のような特定の固定源は程度やゆるみの速度の差はあれ、必ずゆるみますので、その影響でリフトアップ効果がなくなってしまいます。また、糸に伸縮性がないと、顔の表情筋を動かす度に糸に強い負荷がかかり、組織をひっかけている部分がゆるみやすく、持続性が低下します。

スプリングスレッドの糸は伸縮性があり、また糸の突起がトゲのようではなく、上図のように強度が高い「コグ」が1cmあたり24個もついているため、特定の固定源を必要とはせず、お顔の広い範囲の重みを側頭部の広い範囲で自然に支えリフトアップ効果の持続性が大変高い施術です。

※スプリングスレッドについて詳しくは、『スプリングスレッドの効果とデメリットについて』をご覧ください。

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