スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

インプラントの死亡事故について

更新日:2018/02/19 公開日:2015/10/24

インプラントの知っておきたいデメリットについて

インプラントの手術では過去に患者が死亡する事故が起きています。ここでは、ドクター監修の記事で、2007年に起きたインプラント手術による死亡事故の概要、事故が起きた原因、こうした事故の危険から回避する方法について解説します。

インプラントの手術で過去に起きた死亡事故について取り上げ、なぜ死亡事故に至ったのか、その原因および残念な結果を回避するためのポイントについて解説します。

インプラント手術で起きた死亡事故、その原因

インプラント治療が一般に広く行われるようになった一方で、起きた事故について検証します。過去に海外でも報告は数例ありますが、2007年に東京都でインプラント手術による死亡事故について取り上げます。この事例は、下あごの骨にドリルで穴を開けるときに、あごの骨を貫通させてしまったことで動脈を損傷したことが原因だと検証されています。動脈の損傷によって大量の内出血を引き起こし、それが気道を圧迫し、患者を窒息に至らせたのが直接の死因です。この残念な事故には、3つの要因が関係していると考えられます。

原因(1):外科手術を行う上での解剖学的な知識の不足

インプラント手術を行う際は、骨や神経について正しい知識を持っていることが必須で、加えて十分な解剖学的知識がなければ、神経や血管を損傷する可能性があります。その点で、このケースでは、医師の解剖学的な知識不足が原因にあると考えられます。

原因(2):歯科用CTによる撮影を行っていなかった

本件では、事件を起こした歯科医院に専用のCTが設置されていたものの、撮影を行っていなかったと報告されています。患者さんごとに骨の形状や神経の走行は異なるにもかかわらず、それを把握しないまま治療を行ったとことが推測されます。

原因(3):トラブル発生時の対応が不適切

患者は事故が起きた歯科医院から、他病院の口腔外科へは搬送されたものの、その時点ですでに心肺停止および脳障害の状態だったという報告があります。救急搬送の判断が遅れたということも、死亡事故につながった要因として指摘されています。

他の歯科治療とは異なり、インプラント治療は外科手術を必要とします。正確な治療を行うことはもちろん、起こり得る危険性を事前に十分把握して手術に臨むこと、想定外の事態に適切な対応をとることなども歯科医師に望まれます。一般に普及してきた治療法ですが、それだけ高度な治療だということを患者サイドでも理解しておく必要があるでしょう。

インプラント手術の危険を回避するためにできること

この死亡事故を起こした歯科医師は、それまでのインプラント治療事例は決して少なくなく、むしろ豊富な実績があったといわれています。それゆえ、必要なステップを省いたとも推測でき、経験と奢りが招いた不幸であったのかもしれません。

インプラント治療の十分な技術や経験を持ち合わせている歯科医院で治療を受けることが望ましいのですが、医師の経験や技術に加えて、院内の安全管理、設備・機器もチェックポイントです。危険を最小限に抑えるためには、医師とよく相談し、情報を確認し、不安があれば、事前にカウンセリングで話し合っておくとよいでしょう。

この病気・症状の初診に向いている科 歯科

あなたの悩み、歯科医に質問してみませんか?

関連Q&A

ヘルスケア本