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四十肩・五十肩が発症するメカニズム

更新日:2016/12/09 公開日:2015/08/12

四十肩・五十肩の基礎知識

四十肩と五十肩が発症するメカニズムについて、ドクター監修の記事で解説します。四十肩・五十肩の予防や対策をするためには、症状が起きる仕組みを理解しておくことも大切です。肩こりとの違いも知っておきましょう。

四十肩・五十肩はどのようなメカニズムによって発症するのか理解しておくと、予防に役立ちます。

四十肩・五十肩が起こるメカニズム

肩の関節が炎症することで起きる四十肩や五十肩は、医学的に「肩関節周辺炎」とも呼ばれています。いままで発症する原因は完全には明らかになっていませんでしたが、技術の進歩により、次のようなことが少しずつわかってきました。

四十肩・五十肩は、加齢による筋肉や関節の変性と、血液循環の悪化が原因と考えられています。それにより肩周辺の炎症が起こり、炎症によって腫れや痛みが生じているというわけです。こうして、肩がこわばったようになり、肩や腕を動かすと激痛を感じるようになります。炎症による痛みが慢性化することで、肩を動かせる範囲が狭まってしまうのも四十肩・五十肩の大きな特徴です。

炎症が発生する部位は、主に次の3か所です。

腱板(けんばん)

肩関節は、肩甲骨(けんこうこつ)と上腕骨(じょうわんこつ)で構成されています。肩甲骨と上腕骨をつないでいる筋肉は、腱(けん)と呼ばれる束になって骨につながっており、腱が骨に付着している部分が腱板(けんばん)です。

この腱板は加齢にともない衰え、血流が低下します。すると、肩関節の動きが悪くなり、腱板が損傷や断裂を起こして炎症が発生するのです。

腱板は、転倒して肩を強く打ったり重い荷物を持ったりすると裂けてしまうことがあるので注意が必要です。

肩峰下滑液法(けんぽうかかつえきほう)

肩甲骨の背側にある肩峰(けんぽう)と腱板の間にある肩峰下滑液包という組織が炎症を起こすこともあります。関節の動きをよくする働きのある肩峰下滑液包に炎症が起きると、腫れて厚くなることがあるのです。すると、周辺の組織にぶつかって痛みを生じてしまいます。

上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)の腱

二の腕にある、力こぶをつくる筋肉が上腕二頭筋です。この上腕二頭筋の先にある腱に炎症が起きると、肩関節周辺に影響を及ぼして痛みを生じます。この場合、肩の前面に痛みがあらわれます。

このように肩に直接炎症が起きるだけでなく、無理な運動などによる影響も加わって発症すると考えられています。

肩こりとはどう違うの?

四十肩・五十肩は関節が炎症を起こすことで症状があらわれるのに対し、肩こりは筋肉疲労によって起こるというのが大きな違いです。

肩こりは筋肉痛の一種であり、姿勢の悪さや緊張などが原因となり肩や首の筋肉が疲労することで起こります。だるさをともなった痛みや肩の張りが主な症状です。

筋肉が疲労して肩周辺に酸素が足りなくなると、筋肉の性質により硬くなってしまいます。筋肉は細い線維が束になっていますから、筋肉がこわばると筋線維(きんせんい)が互いに圧迫しあって血流障害が起こります。すると、筋肉に老廃物がたまってしまうのです。また、筋肉のこわばりにより神経線維も圧迫されて痛みも生じます。

肩がこって痛みが生じると、どうしても肩を動かさなくなってしまうでしょう。その結果ますます血行不良になり、慢性的な肩こりになってしまうというわけです。

このように、四十肩・五十肩と肩こりは発症するメカニズムが異なります。必要な対策も違ってきますから、ご自分の肩の痛みがどちらの症状であるかをしっかりと見極めることが大切です。

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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