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むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の治療の必要性と治し方

更新日:2018/06/21 公開日:2015/08/01

むずむず脚症候群の基礎知識

最近、マスコミなどでも取り上げられ認知度が高まっている「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)」。この病気を放置するとどうなるのでしょうか。治療の必要性と治し方について、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)を放置するとどうなる?

むずむず脚症候群は、脳内の神経伝達物質であるドーパミンの機能障害や鉄欠乏、遺伝的要因で起こると考えられる「特発性(一次性)」と、なんらかの病気が原因の「二次性」の2つに大別されます。では、放置するとどうなるのか、それぞれの場合でみてみましょう。

特発性(一次性)の場合

発症のメカニズムが詳しく解明されていない特発性のむずむず脚症候群は、それだけで生死にかかわるようなことはないと考えられています。

しかし、夜になると、特に布団に入ってから脚がむずむずする不快感が生じるため、なかなか寝つくことができず不眠に。もし寝つくことができたとしても、何度も寝返りを打ちながら脚を動かしたり、無意識のうちに脚がピクピクと周期的に動いたりする「周期性四肢運動障害」をともなうことも多く、熟睡することが難しくなります。こうなると、昼間に眠くて仕方ない、身体がだるくてつらい、家事や仕事に集中できないといった状態になり、結果、生活の質の低下につながってしまいます。

また、症状が出るのは夜だけでなく、電車などで移動中や会議中、髪の毛をカットしてもらっている最中など昼間に起こるケースもあります。動けない、または動いてはいけないときに限って脚がむずむずしだし、我慢しなければならないのはとてもつらいものです。

これらによる精神的なストレスはとても大きなもので、うつ状態へと発展してしまうケースもあると言います。

二次性の場合

基礎疾患が原因で起こる二次性の場合、その病気によっては放置すると危険な状態になることもあります。基礎疾患には、鉄欠乏性貧血や慢性腎不全(特に透析中)、パーキンソン病、うっ血性心不全、脊髄疾患、関節リウマチ、多発神経炎などがあります。また、ビタミンBや葉酸の欠乏、妊娠中に起こることもあります。

早期にこれらの基礎疾患を発見し、根本的な疾病に対する治療を行うことが必要です。

治療方法にはどんなものがある?

では、むずむず脚症候群と診断されると、どのような治療方法があるのでしょうか。

非薬物治療

まずは、薬物に頼らない治療が行われます。

  • 二次性の場合は基礎疾患に対する治療
  • むずむず脚症候群の要因となる薬剤の中止(ドーパミン遮断薬・抗うつ薬・抗ヒスタミン薬など)
  • むずむず脚症候群の症状を増悪する嗜好品(カフェイン・アルコール・ニコチン)の摂取を控える指導
  • 睡眠衛生指導(良質な睡眠を得られるよう規則正しい就寝と起床、就寝前の激しい活動を避けるなど)
  • 簡単な行動療法(症状を和らげる効果が期待できる就寝前の短時間の歩行、四肢のマッサージ、温かい風呂または冷たいシャワーの使用方法など)

ほかに、適度な運動(運動不足や逆に過剰な運動は症状を悪化)、健康的な食事、症状が出た時には違うことに集中して注意をそらし、症状を軽減するなどの指導が行われることもあります。

薬物療法

※μg=マイクログラム

  • 鉄欠乏(血清フェリチンが50μg/L以下)の時には、鉄剤を投与。
  • ドーパミン作動薬による治療(ドーパミン作動薬とは、もともとパーキンソン病の治療薬として開発された薬剤の1つで、ドーパミンアゴニストとも呼ばれます。ドーパミン作動薬の一部はむずむず脚症候群に有効です。
  • 抗てんかん薬による治療(むずむず足症候群はてんかん発作ではありませんが、抗てんかん藥は神経細胞の興奮を抑えることでけいれんや痛みを和らげ、脚のむずむずを解消する効果が期待できます。)
  • 睡眠導入剤の投与(むずむず脚症候群による不眠への対症療法)

薬物療法を行う際も、非薬物治療で紹介した生活改善指導などが同時に行われます。

何科に受診するべきか

医師の専門分野によって専門が分かれるところですが、むずむず脚症候群によって睡眠に就くまで支障があるので睡眠障害として扱われることもあります。

その際は心療内科や精神科、神経内科を受診し、睡眠障害の原因となるむずむず脚症候群を診てもらうといいでしょう。また、専門外来としてむずむず脚外来を開設している病院もあります。