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脚のむずむずを予防する生活習慣

更新日:2018/05/16 公開日:2015/08/01

むずむず脚症候群の基礎知識

夜になると脚がむずむずしはじめ、特に就寝時は症状がひどくて眠れない…。それは、「むずむず脚症候群」という病気かも。これを予防するためにはどんな生活習慣を心がけたらよいのか、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

「むずむず脚症候群」は、夕方から夜間の安静時に脚がむずむずしてきて落ち着かず、睡眠不足に陥ることもある神経疾患です。

1672年に英国のトーマス・ウィリス医師によって初めて文献に記され、1945年にはスウェーデンのカール-アクセル・エクボム医師が「レストレスレッグス症候群」と名付けました(レストレスとは、落ち着かないといった意味)。米国では、2011年に、ふたりの医師の名にちなんだ「ウィリス・エクボム病」に病名を変更すると発表しています。

日本においては、日本神経学会の正式名称として「下肢静止不能症候群」が使われますが、一般的には「レストレスレッグス症候群」、通称「むずむず脚症候群」と呼ばれています。

むずむず脚症候群を悪化させる要因

病気が起こるメカニズムは、まだ解明されていない部分も多いのですが、原因のひとつとして、脳内の神経伝達物質「ドパミン」の機能障害が影響していると考えられています。

ドパミンには、大脳からの指令を身体の各所に伝えて運動をコントロールする役目があります。この働きが異常をきたすことで、脚がむずむずするような不快感や、就寝時に無意識に足首から先が動く「周期性四肢運動障害」(むずむず脚症候群の約80%が併発)などを引き起こします。

元々、夜になるとドパミンの濃度は低下する傾向があり、特に夕方から夜間にむずむず症候群の症状も出やすいといわれています。

ドパミンの機能低下を誘発するものとして以下のようなものが挙げられます。

・鉄欠乏…脳内でドパミンが生成される際に欠かせない成分であり、不足するとドパミンの働きに影響が出ます。

・葉酸・ビタミンBの欠乏…葉酸不足はドパミンの発生を阻害し、ビタミンB(特にビタミンB12)の欠乏は神経伝達に影響を与えます。

このほか、パーキンソン病(ドパミンが減少する病気)や、ドパミンを減少させる抗うつ薬・ドパミン遮断薬(統合失調症の治療に使われる)・抗ヒスタミン薬(アレルギー治療薬)によっても起こります。

むずむず脚症候群を予防するための生活習慣

むずむず脚症候群を予防、症状を緩和するためにおすすめしたい生活習慣を紹介します。

鉄分・葉酸・ビタミンB12を多く含む食品を摂る

鉄の欠乏はむずむず脚症候群と深い関係があります。女性は、日頃から鉄分が不足しがちで、特に妊娠中は多くの鉄分や葉酸が必要になるため、鉄分や葉酸を多く含む食品を摂りましょう。

・鉄分を多く含む食品…レバー、アサリ、イワシ、煮干し、豆乳、納豆、ほうれん草、モロヘイヤ、ひじきなど

・葉酸を多く含む食品…レバー、芽キャベツ、菜の花、春菊、ほうれん草、モロヘイヤ、枝豆、とうもろこし、マンゴー、イチゴなど

・ビタミンB12を多く含む食品…シジミ、アサリなどの貝類、イワシなどの青魚

むずむず脚症候群を引き起こしやすいとされる要素を制限する

・カフェイン・アルコール・ニコチンの制限。特に夕方以降の摂取は控えめにする。

・過度な運動はむずむず脚を起こしやすいため避けるのがよい。

症状を和らげるとされている要素を取り入れる

・まったく動かない生活をしているとむずむず脚を起こしやすいため、適度な運動(特に就寝前に短時間歩いたり、簡単なストレッチ)を取り入れるとよいでしょう。

・温度による皮膚の刺激が症状の緩和によいと考えられています。夏は冷たいシャワーを当て、冬は熱めのシャワーをあてると症状が和らぐ場合があります。

・規則正しい就寝時間と起床時間を心がけ、むずむず脚症候群による不眠状態をできるだけ緩和しましょう。

むずむず脚症候群の発症には遺伝な要因もあり、家族の中にむずむず脚症候群(または似た症状がある)の人がいる場合、「いずれ発症するかも」と考え、しっかりケアしておくことも大切です。