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不飽和脂肪酸って何?その特徴と多く含まれる食品

更新日:2018/08/30 公開日:2015/08/27

DHA・EPAと脂肪酸の基礎知識

青魚やオリーブオイルなどに多く含まれる「不飽和脂肪酸」は、何となく健康に良いというイメージがありますが、実際にはどうなのでしょうか。ここでは、不飽和脂肪酸とはどういうもので、どんな食品に入っているのか、本当に健康にいいのか、などをドクター監修のもと解説します。

不飽和脂肪酸を含む食品

不飽和脂肪酸とは?

「不飽和脂肪酸」という字面から意味を憶測すると、「飽和していない脂肪酸」ということかな、と見当が付くのではないでしょうか。不飽和脂肪酸を理解するためには、まず脂肪酸はどういうものなのかを知り、その後に不飽和について学ぶのが分かりやすいです。さっそく見ていきましょう。

脂肪酸とは?

私達が食事で摂っている脂肪分のほとんどは、中性脂肪(トリグリセリド)です。この中性脂肪を消化・吸収するときや組織で使われるときには、モノグリセリドと脂肪酸に分解されます。つまり、脂肪酸とは食事で摂った脂肪分に由来する物質で、食べたものによって脂肪酸の形に少しずつ違いがあります。

リノール酸やリノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、オレイン酸などという言葉を聞いたことがありますか?これらはすべて脂肪酸の仲間です。似たような構造をしていますが、少しずつ異なるところがあり、それぞれに名前が付いています。

不飽和ってどういう意味?

脂肪酸は、炭素(C)原子がつながっている構造をしています。炭素がいくつつながっているのか、どうつながっているのかによって区別されています。例えば、炭素が12個つながっていればココナッツオイルに多く含まれるラウリン酸ですし、17個ならマーガリンに入っているマルガリン酸となります。

また、脂肪酸の炭素原子のつながり方には2つのパターンがあります。1本の手で他の炭素とつながる場合(一重結合)と、2本の手でつながる場合(二重結合)です。脂肪酸では一重結合が基本なのですが、種類によっては二重結合が1~数個あるものがあります。

先ほど挙げたラウリン酸やマルガリン酸はすべて一重結合でつながっているので、これ以上は他のものとつながる余裕がありません。キャパシティがいっぱいで「飽和」しています。飽和している脂肪酸なので、これらは飽和脂肪酸と呼ばれます。

一方、二重結合は2本の手でつながっているので、まだ余裕があります。飽和していない、すなわち不飽和の状態です。これが「不飽和脂肪酸」と呼ばれているのです。

不飽和脂肪酸にはどのようなものがある?

さらに、不飽和脂肪酸はいくつかのグループに分けることができます。その基準は「二重結合している部分がいくつあるか」です。1つしかない場合は「一価不飽和脂肪酸」、2つ以上の場合は「多価不飽和脂肪酸」と呼ばれます。

一価不飽和脂肪酸

一価不飽和脂肪酸で有名なのはオリーブオイルに多く含まれるオレイン酸です。18個の炭素原子からできていて、1か所だけ二重結合している部分があります。他にもミリストオレイン酸やパルミトオレイン酸、エルカ酸などがあります。

一価不飽和脂肪酸はオリーブオイルや菜種油、サフラワー油に多く含まれています。これらは体内でコレステロールを作る材料にはならないので、動脈硬化を起こしにくい健康的な油脂として知られています。しかし、その効果は多価不飽和脂肪酸と比べるとやや弱く、病気を予防する効果についてはハッキリとした結果が出ていません。また、摂りすぎると肥満の原因となります。

なお、もし体内で一価不飽和脂肪酸が足りなくなっても、体内で飽和脂肪酸から作ることができます。

多価不飽和脂肪酸

前述したように、多価不飽和脂肪酸は二重結合が2つ以上ある脂肪酸です。ややこしい話ですが、この多価不飽和脂肪酸は大きくn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸に大別されます。分ける理由は、体内での働きに違いがあるからです。n-3というのは、脂肪酸の一番端にあるメチル基から数えて「3番目」の炭素に二重結合があることを指します。同様にn-6は6番目ということになります。

いずれも体内で作り出すことができないので、必要な分を食べ物から摂る必要があります。このような脂肪酸のことを「必須脂肪酸」といいます。

n-3系脂肪酸

n-3系脂肪酸で一般的によく知られているのはDHAやEPAがあります。イワシやサバなどの青魚に多く含まれています。調理油に含まれるαリノレン酸もn-3系脂肪酸の一種です。

これらは生活習慣病になりにくい、動脈硬化を予防する、脳の発達や機能維持によい、炎症を抑える、ダイエットによい、メンタルの不調を改善するなど、健康によい効果が多数あることがわかっています。日々の食事から積極的に摂りたい栄養素です。

n-6系脂肪酸

日本人が摂取しているn-6系脂肪酸の98%はリノール酸です。コーン油や大豆油、ごま油、くるみ、ピーナッツに多く含まれます。体内でγリノレン酸やアラキドン酸に代謝されます。

n-6系脂肪酸にはコレステロール値を下げる働きがあることがわかっていますが、動脈硬化がもたらす怖い病気を予防できるのか、という点ではまだ結論が出ていないようです。また、炎症を引き起こす物質であるプロスタグランジンやロイコトリエンの材料になるので、食べ過ぎには注意したいところです。

参考文献

  1. ・厚生労働省. 日本人の食事摂取基準2015

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