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腰痛の原因(2)神経の障害による腰痛

更新日:2016/12/09 公開日:2015/08/27

腰痛の原因・基礎知識

腰痛の原因はたくさんありますが、腰椎部の神経が障害されることによって発症することもあります。腰の痛みと神経には、どのような関係があるのでしょうか。ドクター監修のもと、神経の障害による腰痛について解説します。

腰痛とともに殿部(でんぶ)から下肢(かし)に痛みやしびれをともなう場合は、神経の障害が原因かもしれません。腰痛と神経の関係と、神経障害の原因となる代表的な疾患について解説します。

神経と腰痛の関係

脊椎(せきつい)の中には、中枢神経と呼ばれる脊髄(せきずい)が通っており、ここから末梢神経が体全体に伸びて、脳からの運動や知覚の伝達が行われています。そのため、脊椎は上半身を支える役割、体のバランスを保つ役割と共に、神経を保護する役割も担っています。

脊椎は、およそ30個の椎骨が結合して構成されていますが、それぞれの椎骨のすき間から脊髄へ枝分かれした神経が出て、末梢神経として体全体に伸びています。そのため、なんらかの原因により末梢神経が押されたり潰されたりすると、腰に痛みが生じやすくなります。

末梢神経の中でもっとも太く長い神経が、坐骨神経(ざこつしんけい)です。これは、腰椎の第4、5番目の神経と第1~3仙骨神経から成り、骨盤をくぐり抜けて太ももの後ろを下がっていき、ふくらはぎを通って足先まで伸びています。腰椎の変性は、その可動性から第4、5腰椎と第1仙椎間に生じることが多く、ここが腰椎椎間板ヘルニアの好発部位でもあることから、腰椎の神経障害には坐骨神経痛をともなうものが多いのです。坐骨神経痛とは、坐骨神経がなんらかの原因によって圧迫されるなどの障害を受け、通り道である腰~下肢にかけて痛みやしびれが起こる症状を言います。病名と誤解されることも多いですが、症状のひとつです。

神経の障害による主な腰痛とは

神経の障害による腰痛には、原因によってさまざまなものがあります。多く見られる腰椎椎間板ヘルニアのほか、代表的な疾患について見ていきましょう。

腰椎椎間板ヘルニア

加齢やスポーツなどによって椎間板に負荷がかかると、中心にある髄核(ずいかく)が外に飛び出してしまうことがあります。これが神経根や馬尾神経(ばびしんけい)を圧迫すると、坐骨神経痛などの症状が引き起こされます。馬尾神経とは、脊髄が第1腰椎のあたりで無数の神経の束に変わったものです。

腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)

脊椎はおよそ30個の椎骨が積み重なってできていますが、その間には脊柱管(せきちゅかん)と呼ばれる空間があります。脊柱管は加齢にともなって狭くなることがあるのですが、脊柱管の中には脊髄や馬尾神経が通っているため、圧迫されると腰や下肢に痛みが生じます。比較的ご高齢の方に多い疾患で、症状としては脚のしびれや痛み、しばらく歩くと下肢がしびれたり痛みが出て歩けなくなるが、腰かけたりしゃがんだりして少し休むとまた歩けるようになる「間欠跛行(かんけつはこう)」などがあります。前かがみなると神経の圧迫が緩むため、自転車に乗ったり手押し車を使って歩くと楽になる場合もあります。

仙腸関節炎(せんちょうかんせつえん)

仙腸関節は、骨盤を構成する仙骨と腸骨の間にある関節です。中腰での動作などをくり返すとゆがみやねじれが起こり、痛みが生じます。片側の腰が痛むほか、お尻や足の付け根、下肢が痛むこともあります。長時間椅子に座ることができないことと、痛む側を下にして寝ることができないのが特徴です。

馬尾神経腫瘍(ばびしんけいしゅよう)

馬尾神経にできた腫瘍が、馬尾神経腫瘍です。初期症状として下肢のしびれや疼痛が見られるため椎間板ヘルニアと間違えやすいですが、腫瘍はMRIによって発見できます。腫瘍は少しずつ大きくなるため、認められたら早めに摘出手術を受けましょう。

神経の障害が原因となる腰痛は、腰のほかに下肢の痛みやしびれもともないやすいのが特徴です。このような症状が見られる場合は坐骨神経痛などの症状を疑い、早めに医療機関を受診しましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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