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妊娠中の腰の痛み・妊婦が腰痛になりやすいのはなぜ?

更新日:2017/02/15 公開日:2015/08/27

腰痛の原因・基礎知識

妊娠中、腰痛に悩まされる妊婦は多いものです。お腹が大きく重くなる妊娠後期は当然としても、まだお腹が目立たない妊娠初期でも腰痛が起こるのはなぜでしょう?ドクター監修のもと、妊婦の腰痛の原因を解説します。

妊娠中は腰が痛くなりやすいものです。妊婦のお腹が大きくなると腰に負担がかかるため、腰痛が起こりやすくなることは理解できます。けれども、まだお腹が大きくなっていない妊娠初期でも痛むことがあるのはなぜでしょうか?妊娠中に腰が痛むメカニズムと腰痛の対処法について解説します。

妊娠中に腰痛が起こりやすいのはなぜ?

妊娠中に腰痛が起こるのには、主に3つの原因があります。それがホルモンの影響、重心の変化、心理的な不安などです。それぞれについて詳しく見ていきます。

原因(1):ホルモンの影響

妊娠すると卵巣からペプチドホルモンの一つであるリラキシンが分泌されます。これは、赤ちゃんが生まれるときに狭い骨盤でもスムーズに通れるよう、骨盤の恥骨結合(左右の恥骨が軟骨により結合している部分)をゆるめる働きをします。

リラキシンが分泌されると、骨盤だけでなく、全身の靭帯もゆるみます。靭帯がゆるむと関節が動きやすくなるため、体の支えが不安定になり、それを腰の筋肉が補おうとして腰痛が起こります。リラキシンは妊娠4週頃から分泌されるため、お腹が大きくない妊娠初期でも腰が痛むことがあるのです。

原因(2):重心の変化

妊娠すると、お腹がだんだん大きくなるにつれて自然に姿勢が前方へ傾いていきます。重心が変わるため、倒れないようにと背中の筋肉が後ろへバランスをとろうとし、その結果、腰を反らせたような姿勢になってしまいます。腰椎や腰を支える筋肉に負担がかかることから、腰痛が起こりやすくなります。

原因(3):心理的な理由

はじめての出産の場合は特に、赤ちゃんを産むことに対する不安を覚えることがあります。このような心の揺れが体を緊張させ、腰を収縮させてしまうことがあるとされています。

妊娠中の腰痛対策

このように妊娠するとさまざまな理由から腰痛が起こりやすくなります。起こってしまうことを止めることは不可能ですが、対処によっては痛みを緩和させることができます。以下に、日常生活で無理なく行える腰痛対策をご紹介します。

対策(1):入浴で体を温める

常にシャワーで済ませていると、体が冷えて血流が悪化してしまいます。血流が滞ると筋肉が固くなって腰痛が起こりやすくなるので、できるだけ湯船につかって体を温めるようにしましょう。半身浴も効果的です。

対策(2):適度な運動を心がける

筋肉が張っていると腰の痛みにつながります。ウォーキングやストレッチ、マタニティヨガ、マタニティスイミングなど、適度な運動を行うことで筋肉をほぐしてあげましょう。運動は、血流の悪化防止にも効果的です。ただし、行うのは妊娠中期以降。ドクターの了解をもらって、調子のよいときに行ってください。

対策(3):重たいものはゆっくり持ち上げる

妊娠する前と同じような要領で重たいものを急に持ち上げると、腰に筋が通ったような痛みが起こることがあります。荷物を持つときは、片ヒザをつけて腰から上にゆっくり重心を動かすようにしましょう。

対策(4):2、3センチのヒールのある靴を履く

かかとが平面の靴よりも、2、3センチほどヒールのある靴を履くと、重心が後ろにかかって安定します。ただし、ヒールは細いものではなく、しっかりしたものを選びましょう。高すぎるヒールもNGです。

対策(5):骨盤ベルトで固定

腰痛が辛くて歩くのも大変という場合は、骨盤ベルトを活用しましょう。正しく装着して骨盤を固定することで、ゆるみやゆがみを防ぐことができます。また、便秘の解消にも役立ちます。

対策(6):緩めの腹巻を巻く

腰痛対策には腰周りをあたためることが大事です。緩めの腹巻を巻くことで腰周辺をあたためることもできます。締め付けすぎない程度の腹巻を巻くのもいいでしょう。

さまざまな要因で妊娠中の腰痛は引き起こされます

妊婦が腰痛を引き起こしやすい理由は、ホルモンの影響や重心の変化、心理的な理由などが考えられています。こうした現象は止めることはできなくても、上手な対応次第で妊娠中の腰痛を乗り切ることも可能です。もし妊婦の中で腰痛に悩まされている人がいれば、こうした対策に取り組んでみるといいでしょう。

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