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腰痛の種類(2)椎間板ヘルニア

更新日:2018/05/15 公開日:2015/08/27

腰痛の種類

腰痛の種類のなかでも、比較的若い世代から見られる「椎間板ヘルニア」。中でも、腰椎に起こる「腰椎椎間板ヘルニア」はぎっくり腰の原因のひとつでもあり、重症な場合は手術が必要なこともあります。ドクター監修のもと、腰椎椎間板ヘルニアの原因と症状、対処法について詳しくお伝えします。

椎間板ヘルニアの中でも腰椎に起こる「腰椎椎間板ヘルニア」は、主に20~40歳代に多く見られる腰痛の種類です。男性の発症が女性にくらべて2~3倍多いことが特徴とされていますが、どのような原因により起こるのでしょうか?主な症状と対処法も併せ、詳しく解説します。

椎間板ヘルニアとは?

椎間板とは、脊椎を構成する椎骨と椎骨の間でクッションのような役割をし、腰がスムーズに動くようサポートしている組織です。構造は、中心部にゼリー状の髄核(ずいかく)があり、その周りを線維輪(せんいりん)という組織が囲んでいます。この椎間板の一部が膨隆(ぼうりゅう)したり、髄核が飛び出す症状を「椎間板ヘルニア」と言い、腰椎(腰の部位にある椎骨)の間にある椎間板に起こったものを「腰椎椎間板ヘルニア」と言います。

無症状のことも多いですが(その場合、特に治療は必要ありません)、膨隆(ぼうりゅう)した椎間板や、そこから飛び出した髄核が脊柱管の中から伸びる神経根を圧迫してしまうと、痛みやしびれなどのさまざまな症状が現れます。

椎間板ヘルニアは、髄核がどの程度飛び出しているかにより、以下の4つに分類されます。

膨隆(ぼうりゅう)型

P型とも呼ばれます。椎間板の一部が膨らんだ軽度の状態。外に飛び出してはいませんが、膨らむことで神経を圧迫することがあります。

脱出型

SE型とも呼ばれます。髄核が線維輪を破って突出した、典型的な状態を言います。

穿破(せんぱ)脱出型

TE型とも呼ばれます。線維輪を破って突出した髄核が、椎間板と脊柱管の間にある後縦靭帯(こうじゅうじんたい)も突き破った状態です。

遊離脱出型

S型とも呼ばれます。後縦靭帯を突き破った髄核の一部が分離し、脊柱管内の別の場所に移動した状態です。

なお、穿破脱出型と遊離脱出型は、自然消滅する場合もあることが最近わかってきました。ヘルニア組織が線維輪を破って飛び出と、人体に備わる免疫機能が異物とみなし、免疫細胞が異物を吸収して消滅させることがあるためとされています。

腰椎椎間板ヘルニアの原因

椎間板に無理な荷重やねじれが続くと変性した状態になります。そこに、なんらかの負荷がかかり椎間板がつぶれると、中の髄核が飛び出して、椎間板ヘルニアが発症します。

腰椎椎間板ヘルニアは、腰椎捻挫や打撲、長時間の同じ姿勢(座り続けるなど)、前かがみでの作業の継続、スポーツ障害、腰椎を支える筋力の衰え、肥満などが原因として考えられています。つまり、過度の負担がかかることによる椎間板の変性が、ヘルニアの原因と言えるのです。

重い物を持ち上げたり、くしゃみをすることが発症の要因になることもありますが(このようなきっかけで、弱っていた線維輪が断裂して髄核が飛び出すことがあるため)、中には、明らかな誘因がなく発症するケースもあります。また、遺伝的要因や喫煙の影響などが要因となり得るとの指摘もあります。

腰椎椎間板ヘルニアの主な症状

神経根の圧迫や刺激による、激しい腰痛と下肢の痛み・しびれが特徴的な症状です。具体的には、以下のような症状が見られます。

腰痛

線維輪が断裂して炎症を起こしたり、神経が圧迫されて痛みが出ます。

下肢痛

椎間板の膨隆や、突出した髄核が大腿神経や坐骨神経に連なる神経根を圧迫することで起こります。特に下腿外側から背側にかけての痛みは「坐骨神経痛」との呼び名で呼ばれることも多いです。また、下肢痛は片脚だけに現れることがほとんどです。

しびれ

神経根が圧迫されることで、しびれなどの知覚障害が起こります。

下肢の筋力低下

神経根が圧迫されることで、足に力が入らなくなることもあります。

排尿や排便障害

馬尾(ばび)神経が圧迫されると、直腸膀胱障害が見られることがあります。

日常生活での対処法

原因の項でも記載しましたが、椎間板ヘルニアは、椎間板に過度の負担がかかることで起こりやすい疾患です。前かがみや中腰の姿勢の継続はできるだけ控え、職業上やむを得ない場合は、定期的に休憩を入れて軽く体を動かすようにしましょう。また、重いものを持ち上げたり、掃除機などの中腰の作業をする際も、十分注意しましょう。

同時に、椎間板への負担を減らすために、腰の周囲の筋肉を鍛えることも大切です。筋トレをするほどではありませんが、腰を支えられるだけの筋力をつけるために、腰痛体操などの運動も取り入れましょう。特に、一度ヘルニアを患った方は意識して行うことをおすすめします。

※腰痛の予防・改善に効果的な運動については、下記をご覧ください。

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