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腰痛の種類(4)腰椎分離症

更新日:2018/05/15 公開日:2015/08/27

腰痛の種類

スポーツをする10代に多いとされる「腰椎分離症」。どのような原因で症状が現れるのでしょうか。ここではドクター監修のもと、腰椎分離症の概要と日常的に行える対処法を中心に治療法について詳しく解説します。

若い年代に起こりやすい腰痛である「腰椎分離症」について、その原因と主な症状、対処法をご紹介します。これが引き金となって他の腰痛症につながるケースもあるので、しっかり把握しておきましょう。

腰椎分離症とは?

腰椎分離症のメカニズムを知るには、まず脊椎(背骨)と、それを構成する椎骨の構造について知る必要があります。

脊椎(背骨)は、椎骨の重なりで形成されています。椎骨の前方部(おなか側)には円柱状態の「椎体」があり、後方部(背中側)には椎弓と上関節突起、下関節突起、棘突起、横突起などがあります。そして、それぞれの椎骨は、椎間板と靭帯、椎間関節(上関節突起と下関節突起から形成される)でつながり、1本の脊椎(背骨)を形成しているのです。

腰の部位にある椎骨を腰椎と言いますが、この腰椎の上関節突起と下関節突起の間にひびが入り分離してしまう症状を「腰椎分離症」と言います。主に第4、第5腰椎に多く発生するのが特徴とされています。

腰椎分離症の原因

まだ体が柔らかい10代の頃に激しいスポーツをくり返すことで、椎間関節部分が疲労骨折を起こすことが原因と考えられています。

ジャンプや体を反らす運動、野球・テニス・バドミントンなどの腰をひねる運動(動作)をくり返すことで腰椎の椎間関節に負荷がかかり、徐々に亀裂が入って分裂することが多いです。スポーツ選手では30~40%、一般の人でも5%に腰椎分離症が見られるというデータもあります。

この他、まれに遺伝的な要因や生まれつき離れているという例もあるとされています。

腰椎分離症の主な症状

腰椎が分離すると、腰を支える部分が不安定になります。それを、周囲の靭帯や筋肉で補おうとするため、それらには通常以上の大きな負荷がかかります。これにより、運動時や長時間立ち続けると、腰痛が起こることがあります。しかし、普段の生活では特に症状が出ないこともあり、そのまま放置されるケースも多いといわれます。

ただし、腰椎が不安定な状態を放っておくと、加齢とともに徐々に分離した椎体が前方へすべっていく「腰椎分離すべり症」に移行することがあります。

腰椎分離症を発症した腰部の状態と他の疾患との関連について

腰椎分離すべり症になると、椎体と椎弓の間にある脊柱管(脊椎の中心にある空洞)が狭くなり、その中を通っている神経が圧迫されてさまざまな症状が引き起こされることがあります。激しい痛みはありませんが、座りっぱなしや立ちっぱなしなど、長時間同じ姿勢を続けると、神経の圧迫が強くなり、腰痛や下肢の痛み、しびれなどの症状を強く感じるようになります。

なお、腰椎分離がないのにすべりが起こる状態を「腰椎変性すべり症」と言います。第4から第5腰椎間に起こりやすく、加齢によって腰椎を支持する靭帯や椎間板などにゆがみが出ることが原因と考えられています。中年以降の女性に起こりやすいのが特徴です。

腰椎分離症を確定する検査

腰椎分離症を確定する際、病院では問診の他、さまざまな筋肉の機能やどのような動作が痛みを引き起こすかを知るテストが行われます。腰椎分離症の場合は、「後屈で痛みが増し、前屈で痛みが和らぐ」「下肢のしびれ」などの特徴があるため、問診の段階である程度の憶測が可能です。

病院で行われる、腰の病気に対する検査については『病院で行われる腰痛の検査方法』をご覧ください。

病院で行われる腰痛治療

腰痛の原因が検査で明らかになるとそれに応じた治療が開始されます。投薬治療や運動療法が一般的です。ただし、腰椎分離症の場合は運動が原因であるケースが多いため、運動を控えて安静にして経過を観察する方法が取られます。状態が軽度であれば、休むだけでも症状が改善される場合もあります。

日常生活での対処法

腰椎分離症が進行している場合は、原因となった動作(運動)を完全に禁止し、コルセットなどを着用してよくなるのを待ちましょう。また、すべり症に発展して神経が圧迫されている可能性がある場合は、すぐに専門医に相談してください。

完全に治るまでは、重いものを持ち上げる、長時間同じ姿勢でいる、腰をひねるなどの、腰に大きな負担をかける動作は控えましょう。また、治癒後は適度なトレーニングで腹筋・背筋を鍛えると、再発の防止に役立ちます。体重の増加も腰椎に負担をかけるので、肥満予防も心がけるといいでしょう。

※腰痛の予防と改善に効果的なトレーニングについては、『腰痛予防に有効な筋トレのやり方』をご覧ください。

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