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腰痛に効く漢方

更新日:2016/12/09 公開日:2015/08/27

腰痛の治療

慢性的な腰痛で長期に痛み止めを服用していると、胃の調子が悪くなるなどの副作用が出ることもあります。このような場合におすすめなのが、副作用が少ない漢方です。ドクター監修のもと、腰痛に効く漢方をご紹介します。

痛み止めを長期間服用しなければならない場合は、体にやさしく作用し、副作用も少ない漢方がおすすめです。腰痛の改善に効果的とされる漢方をご紹介します。

漢方が効果的に作用する腰痛とは?

漢方は、整形外科の検査では原因が特定できず、それほど強い痛みではないがつらい、慢性的な腰痛に対して効果的といわれています。

整形外科にて処方される腰痛治療の薬は主に痛み止め(消炎鎮痛薬)であるのに対し、漢方は、全身の血液循環を改善することで痛みを軽くするものなので、体調をよくしたり、体質を改善する効果も期待できるとされています。

東洋医学の視点からみる腰痛

腰痛に効果的な漢方をご紹介する前に、まずは東洋医学では腰痛をどのように考えているのかについて解説します。これを知ることで、より自分の腰痛に合った漢方を選べるでしょう。

東洋医学では、気・血などのエネルギーや栄養物質が、経絡(けいらく)という通路を通って全身に運ばれると考えられています。腰痛は、腰部の経絡の流れが悪くなることで起こりますが、その原因には以下のようなものがあります。

・腎虚(じんきょ)によるもの

腎とは、腎臓だけでなく泌尿器や生殖器なども含まれます。加齢やストレス、過労などによって腎の気が不足することを腎虚と呼び、腰部に十分な気が巡らないことで腰痛や下肢のだるさ、排尿・排便困難などが起こると考えられています。このような腰痛は、体を動かした際に痛みが強まり、慢性化しやすいという特徴もあります。

・血(けつ)の滞りによるもの

ストレスやイライラによって肝(かん)の気を傷つけたり、脂分の多い食生活によって血液がドロドロになり、血の巡りが滞ると、腰痛の原因となります。この血の滞りを「瘀血(おけつ)」と呼びます。このような腰痛は、起床時に痛みが増し、体を動かすと緩和するという特徴があります。女性の場合は、腰痛の他に生理痛、便秘、肌のくすみなどをともなうこともあるとされます。

・寒湿(かんしつ)によるもの

冷えや湿気などの寒湿の邪気が体に侵入すると、腰部の血流が阻害され、水分代謝も悪くなって腰痛が起こるとされます。お腹や手足の冷え、水分の代謝が悪くなることによる足のむくみなどの症状をともなうこともあります。

腰痛に良いとされる漢方

それぞれの腰痛の原因に応じて、「腎虚を改善」「瘀血を改善」「冷えを改善」する漢方薬を選びましょう。

腎虚を改善する代表的な漢方

・八味地黄丸(はちみじおうがん)

足腰や腎(泌尿器・生殖器)の衰えを改善する代表的な漢方です。下肢のしびれや夜間頻尿の改善も期待できます。

・六味丸黄丸(ろくみじおうがん)

八味地黄丸から温性の桂皮と附子を除いたもので。手足がほてりやすい方には、こちらが適しています。

・牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

水分の循環をよくする作用があり、足腰や腎の衰えを改善する効果が期待できます。夜間頻尿、多尿、尿量減少、むくみなどの改善も見込めます。

・独活寄生丸(どっかつきせいがん)

肝腎不足(肝と腎の栄養が不足することで機能が低下した状態)による腰痛に効果的とされます。関節痛や下肢のしびれの改善も期待できます。

瘀血を改善する代表的な漢方

・桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

お血を除去することで、腰痛の改善を目指します。便秘や月経不順などによる腰痛の改善が期待できます。また、お血は打撲や炎症などのうっ血でも起こるため、ぎっくり腰にもおすすめとされます。

・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

お血を除去する代表的な漢方のひとつです。血行を促進して痛みを緩和するほか、のぼせや冷えの改善効果も見込めます。

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

血行をよくして体を温め、疼痛(とうつう)の緩和、貧血の改善、ホルモンバランスの整えを目指します。

・疎経活血湯(そけいかっけつとう)

血行と水分循環を改善します。腰痛、関節痛、神経痛の改善に効果的とされます。

・五積散(ごしゃくさん)

血行と水分循環を改善することで、体のさまざまな痛みを改善します。冷えや胃腸炎などにも効果的とされています。

・加味逍遙散(かみしょうようさん)

血液循環をよくして体を温め、痛みを緩和します。ホルモンバランスを整える効果もあるとされます。

冷えを改善する代表的な漢方

・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

血行を促して冷えを解消し、痛みの緩和を目指します。

・桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)

体を温めて痛みを発散させます。余分な水分を排出する効果もあるため、腎虚の改善も期待できます。

・苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅっかんとう)

体を温めることで腰痛の改善を目指します。下半身の冷えや夜尿症にも効果的とされています。

ただし、たとえ漢方であっても、まったく副作用がないわけではありません。医師や薬剤師が指示した用法用量を守って服用してください。副作用が出た、効果が感じられないという場合は遠慮せずに申し出て、違う漢方薬に変えてもらうなどの対応をしてもらいましょう。

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