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糖尿病がもたらす合併症(9)歯周病

更新日:2017/03/29 公開日:2015/09/28

糖尿病がもたらす合併症

「歯周病」は糖尿病と非常に深い関係にある病気といわれています。全く違う症状のふたつの病気にはどのような関係があるのでしょうか?ドクター監修のもと、なぜ糖尿病と歯周病が合併しやすいのか、その理由と対処法について解説します。

糖尿病で血糖コントロールが悪くなると、さまざまな合併症を引き起こします。「歯周病」もその1つ。ここでは、糖尿病と歯周病の深い関係と、合併を防ぐための対処法について解説します。

歯周病とは

歯周病とは、歯のまわりの組織が炎症や出血を起こす病気で、歯周病菌によって起こる感染症です。口の中が清潔でなくなると、歯や、歯と歯茎の境目などに細菌の塊である「プラーク(歯垢)」がこびりつきます。このプラークの中に潜む細菌により、歯茎に炎症や腫れ、出血などの症状が起こり、歯の周りの組織は徐々に破壊されます。そのままにしていると、歯を支えている骨も破壊され、歯が抜けてしまいます。

糖尿病と歯周病の関係

糖尿病と歯周病はお互いに悪化させるといわれています。

まだはっきりと解明されていない部分もありますが、主なものは、以下のとおりです。

口の中の渇き

高血糖状態が続くと、余分なブドウ糖が腎臓から排泄されるために尿の量が増えます。すると、体内から大量の水分が失われるので唾液の分泌量も減り、口の中を浄化したり組織を修復して歯周病を防ぐ働きが低下したりするため、歯周病菌が繁殖しやすくなると考えられています。

全身の抵抗力の低下

高血糖状態が続くと、細菌をやっつける「白血球」の働きも低下するため、さまざまな感染症にかかりやすくなります。歯周病も感染症の1つなので、例外ではありません。

口の中の血管の障害

糖尿病が進行すると、全身の血管が障害され、動脈硬化が進みます。口の中の血液循環も悪くなり、細菌感染への抵抗力が低下して感染が起こりやすくなり、歯周病も悪化しやすくなります。

糖尿病の人はなぜ歯周病になりやすいのか?

糖尿病を患う人が歯周病になりやすいことは統計的にも証明されています。

これまでわかっているだけでも、糖尿病の人の歯周病発症リスク(発症する可能性)は約2倍で糖尿病が長い期間重症化すると歯周病も重症化しやすいといわれています。また、糖尿病の人は歯周病を治療すると血糖値も改善されるともいわれ、糖尿病を患っている方で歯周病も発症している場合は両方を治すことで、病気の状態が回復したともいわれています。

両方の治療を

このように、糖尿病と歯周病には密接なつながりがあるので、両方の治療を積極的に受けることが必要です。

歯周病に対して徹底的な治療を行うと、血糖コントロールが改善するという報告もあり、血糖コントロールが悪いと、歯周病がなかなか改善しないともいわれています。歯周病を予防するために、食後に歯をていねいに磨くことや、定期的に歯科検診を受けて早期発見を心がけることも重要です。

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