スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

過活動膀胱の治療薬

更新日:2018/05/10 公開日:2015/09/28

過活動膀胱の原因と治療法

我慢できない尿意を引き起こす過活動膀胱。実は治療によってその症状を緩和させられる可能性があります。そこでドクター監修のもと、日本で開発された新薬をはじめ過活動膀胱の治療で使われている治療薬について紹介します。

日本人の男女の約800万人の方に症状がみられるといわれている過活動膀胱。治療によってその症状を緩和させられるかもしれません。では、どのような治療薬があるのでしょうか?

そもそも過活動膀胱とは?

過活動膀胱の症状

過活動膀胱の症状は、「我慢できないほどの尿意が急に起こる」「1日10回以上トイレに行く」「一晩に何度もトイレに行きたくて目を覚ます」などというものです。

この原因は、膀胱の中に尿がたまっている量に関係なく膀胱の筋肉が収縮してしまうためです。最近では40歳以上の男女の8人に1人がこの症状に悩まされているともいわれています。

過活動膀胱の膀胱訓練

過活動膀胱のリハビリとして現在推奨されているのが「膀胱訓練」です。膀胱訓練とは、尿意を我慢したり膀胱に溜まる尿の量を少しずつ増やし、トイレに行く回数を減らすという内容で、病院での過活動膀胱の治療にも取り入れられている方法です。

この膀胱のリハビリは、頻尿の原因が病気ではない患者に対して行われる治療法ですが、前立腺肥大や膀胱結石、膀胱癌(がん)の患者が頻尿の場合には向いていないといわれています。

また、膀胱訓練のリハビリだけでなく、投薬治療によって過活動膀胱を治すこともできるようです。次から解説していきましょう。

過活動膀胱に効果的な「抗コリン薬」とは?

排尿は、膀胱と尿道を自律神経でコントロールしながら行われます。

尿が溜まるときは、交感神経から分泌される「ノルアドレナリン」という物質によって膀胱が広がり尿道が収縮します。一方、排尿のときは副交感神経の「アセチルコリン」が作用し、膀胱がしぼんで尿道が緩むことで尿が排出されます。過活動膀胱は、なんらかの原因によって膀胱に異常な収縮が起こり、強い尿意や頻尿、漏れなどが起こる膀胱炎です。

過活動膀胱の治療薬で処方される「抗コリン薬」は、排尿と深く関係するアセチルコリンの働きを阻害して、膀胱の収縮を抑える薬です。膀胱壁内に存在する「ムスカリン受容体」と結びつくことで、アセチルコリンの作用を受けにくくします。主に中高年以上の女性への治療薬として用いられることが多く、1週間~1か月で効果があらわれるといわれています。しかし、口の渇きや便秘などの副作用が起こる場合もあります。

男性の過活動膀胱の原因は前立腺肥大症によるものが多く、この場合は抗コリン薬を使用しません。「α1アドレナリン受容体阻害薬」といって、前立腺や尿道の筋肉を緩ませて尿道の通りをよくする薬を使用します。

「β3刺激薬」の効果

2011年9月には、先の抗コリン薬より副作用の少ない治療薬が日本で登場しました。ミラベグロンという成分の、「β3アドレナリン受容体作動薬」です。こちらは、膀胱に存在するβ3アドレナリン受容体に働きかけ、尿を蓄える力を高め、排尿をスムーズに促す薬です。

β3アドレナリン受容体に作用する薬は世界初で、副作用も少なく1日1回の服用でこれまでの抗コリン薬と同レベルの効果が期待できる頼もしい治療薬と言えるでしょう。ただし、ラットを使った動物実験において精巣や子宮など生殖器への影響がみられたため、現在は中高年以降の女性を中心に処方されています。

この病気・症状の初診に向いている科 泌尿器科