セラミドは、ヒアルロン酸と同様に私たちの肌の中にある保湿成分です。セラミドが不足すると乾燥肌が進みますが、この対策としてさまざまなセラミド配合の化粧品やサプリメントが登場しています。
セラミド成分にはいくつか種類がありますが、ミルクセラミドもそのなかのひとつです。その効果とうるおいをもたらすメカニズムについて、以下で紹介します。(セラミドについては、「セラミドの皮膚内での役割」をご覧ください。)
ミルクセラミドとは
「ミルクセラミド」とは、セラミドの元となる「スフィンゴミエリン」を含有する牛乳由来の素材のことを指します。牛乳からバターを作る際にバターミルクと呼ばれる液体ができますが、これにはスフィンゴミエリンが多く含まれています。このバターミルクからタンパク質や余分な成分を除去し、フリーズドライにしたものがミルクセラミドです。
ミルクセラミドに高濃度に含まれるスフィンゴミエリンは、肌の中でセラミドが作られる際に欠かせない成分です。まず、肌のターンオーバー(新陳代謝)によってセラミドが生成されますが、蓄積される際にスフィンゴミエリンやグルコシルセラミドに分解されます。その後、スフィンゴミエリンは、スフィンゴミエリナーゼという酵素の働きによって再びセラミドに合成されます。
つまりスフィンゴミエリンは、セラミドが分解されて作りだされる成分であり、セラミドを合成する際に必要な成分でもあるのです。肌に存在するセラミドは7種類ありますが、スフィンゴミエリンはその中の「セラミド2」の前駆体になることがわかっています。セラミド2は、セラミドの中でも特に高い保湿力を持ち、肌の水分バランスを保つ役割を担います。
ミルクセラミドが乾燥肌にもたらす効果とメカニズム
ミルクセラミドを摂取すると、含有されるスフィンゴミエリンがスフィンゴミエリナーゼという酵素によってセラミドに合成されます。前述の通り、特に保湿力の高いセラミド2に合成されることが多く、角質層の保水性を保って乾燥肌を防ぐ役割を果たします。近年の研究で、ミルクセラミドは植物性のセラミドよりも吸収性が高いことも報告されています。
肌の保湿力をアップするためには1日20 mg以上のミルクセラミド摂取がのぞましいとされていますが、これを牛乳から直接摂るのはなかなか難しいと言えます。なぜなら、セラミド1mgは牛乳30mlに相当するため、20mgを摂るには1.2Lもの摂取が必要です。体内で消化・排出されてしまう分も多いため、実際にはさらに多くの牛乳を飲む必要があるからです。
そこで、牛乳から抽出されたミルクセラミドを高濃度で配合したサプリメント、タブレットやキャンディなどを活用するのがおすすめです。乾燥肌に悩まされないうるおいのある美肌を目指し、ぜひ試してみましょう。
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