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輸血の歴史を知りたい!輸血が始まったきっかけと最近の動向

更新日:2018/05/24 公開日:2016/01/14

輸血の基礎知識

現在、一般的に行われている輸血ですが、どのようなことがきっかけで始まったのでしょうか。また、現在の方法にたどりつくまでにどんな経験を積んだのでしょうか。ドクター監修のもと、輸血の歴史と最近の動向について解説します。

輸血は、どのようにして始まったのでしょうか。輸血が開始されたきっかけや発展、最近の動向について解説します。

輸血のきっかけと人間への輸血の始まり

1667年、フランス人のドニが、貧血と高熱の患者に子羊の血液を投与したのが輸血の始まりと言われています。輸血によって青年は回復し、その後もドニは子羊の血液による輸血を行いましたが、4人目の患者を副作用により死亡させてしまいました。その結果、ヨーロッパでは輸血は禁止されてしまいます。

そして、1818年にロンドン在住の産婦人科医ブランデルはガン患者に人間の血液を輸血しましたが失敗におわり、1820年代に出産時の失血で死に瀕した産婦10数名に、自作の輸血器を使って夫の血液を患者に投与し、いくらかの生命を救いました。ブランデルの成功によって、世界中は再び輸血に興味を引き起こしましたが、当時はまだ、血液型も発見されておらず、血液を採り出したときに凝固するのを防ぐ方法も開発されていないため、輸血の成功率は低く、副作用や死亡事故が起こるのは当たり前のことでした。

ABO血液型の発見

1900年、オーストリアの医師ラントシュタイナーは、人間同士の血液を混ぜ合わせると血球が凝集するケースがあることを知り、ヒトには少なくとも三つの血液型(今日のA、B、O型に当る)が存在することを発見し、翌年には、さらにAB型が追加されました。血液型の発見によって、これまで型の合っていない血液を輸血したことで起こった副作用や死亡事故が減少しました。

その後1914年に、採血した血液が固まるのを防ぐ抗凝固剤が開発され、血液の保存が行えるようになりました。

血液銀行が設立し、保存血の製造・供給を開始

1937年、シカゴの医師ファンタスが、保存された血液の製造・供給を行うため、院内に血液銀行を設立しました。当時、一回の採血量は500mlで、保存期間は10日間だったそう。血液を血球と血漿に分ける技術も、同じころに開発されています。

現代における安全な輸血体制の強化

今日、採血はプラスチック製の血液バッグに行い、血球や血漿に分けて必要な血液成分のみを輸血する成分輸血が主流となっています。また、他人の血液ではなく、患者自身の血液を輸血する「自己血輸血」方法が推奨されています。感染症を引き起こす病原体をスクリーニングする方法が導入され、輸血の安全性は飛躍的に向上しています。現代の輸血の方法について詳しくは、『自己血輸血と同種血輸血とは?輸血方法の種類について』をご覧ください。

現在行われている安全な輸血は、過去のさまざまな苦労や失敗があったからこそ、確立されたと言えるでしょう。

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