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輸血にはどんな副作用があるの?

更新日:2016/12/09 公開日:2015/12/25

輸血の基礎知識

輸血の安全性は、飛躍的に向上しています。それでも、副作用が起こる可能性はゼロではありません。現在、どのような副作用が起こるのでしょうか。ドクター監修のもと、輸血を行うことによって生じる副作用について解説します。

献血者に対する各種検査の改良などによって、輸血の安全性は向上しましたが、危険性が完全にゼロとは言い切れません。輸血で起こりうる副作用(免疫学的副作用と感染症)と、副作用が起きた時の対処法について解説します。

輸血時の副作用とは

輸血後、直後から24時間以内に発生する急性期の副作用と24時間以降に発症する遅発性の副作用があります。

急性期のものとして溶血性の輸血副作用、非溶血性の発熱反応、アレルギー反応、細菌感染、輸血関連急性肺障害(TRALI),循環負荷(TACO)があり、遅発性のものとして遅発性溶血反応、輸血後GVHDがあります。以下に代表的な溶血性副作用について記します。

急性溶血性副作用

急性溶血性副作用は、医療ミスにより異なった血液型の輸血が行われた際に生じます。輸血後から24時間以内に発症する副作用で、輸血開始直後から発症するケースも見られます。輸血した血液型と患者の血液型が異なるABO不適合輸血で、赤血球製剤により発生します。主な症状として、発熱や悪寒、輸血部位の疼痛のほか、嘔吐や呼吸困難が起こるケースもあります。この副作用は、医療現場の安全確保の管理体制により予防し得るものです。

遅発性溶血性副作用

遅発性溶血性副作用は、輸血後24時間以上に発症する副作用です。不適合輸血により生じる溶血性の副作用ではなく、事前にその発症を予測し予防する事は困難です。赤血球製剤を輸血したことによって抗体が産生または増加し、体内に残る輸血赤血球と反応することで、発熱や貧血、黄疸などができます。2度目以降の輸血で起こる可能性があり、初回の輸血ではほとんど起こりません。

輸血で起こりうる感染症リスク

海外からの帰国後一定期間は献血ができない、輸血された血液は全て指定ウイルスについて血清学的検査を行うなど、日本ではさまざまな対策がとられているため、感染症を発症することはまれですが、ゼロではありません。輸血によって起こることが考えられる感染症を紹介します。

  • HIV、肝炎などのウイルス感染・マラリアなど原虫が原因の感染
  • G群溶血性レンサ球菌などの細菌感染
  • 狂牛病の異常プリオンタンパク質による感染

副作用が起こった場合はどうするの?

輸血や人の血液などを原料にした医薬品(生物由来製品)を使用したことで、副作用などの健康被害が起こった場合は、すぐに赤十字血液センター医薬情報担当者まで連絡しましょう。治療には、「生物由来製品感染等被害救済制度」という国の補償制度が適用されます。なお、医薬品の製造販売業者や医師・看護師などの医療関係者は、医薬品による副作用を知った場合、厚生労働大臣に報告しなくてはなりません。

輸血による副作用が拡がらないよう、世界の国々ではそれぞれ対策がとられています。日本では、日本赤十字社が、献血の段階から患者に輸血されるまでを追跡調査し、被害の拡大を防いでいます。

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