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肺機能検査(スパイロメーター)とは

更新日:2018/05/25 公開日:2016/03/31

体を調べる「生体検査」

肺をはじめとした呼吸器の検査で、機能面をチェックする肺機能検査では、スパイロメーターという装置を使います。具体的な検査項目と検査方法、さらに、どのような身体異常が見つかるのかを、ここではドクター監修の記事で解説します。

肺をはじめとした呼吸器の検査には、病変を見る画像診断として、胸部X線検査をはじめ、胸部CT検査、気管支内視鏡検査などがあります。その一方、実際に空気を吸い込んだり吐き出したりといった機能面をチェックするテストが肺機能検査で、スパイロメーターという装置を使って測定されます。

どんな意味があるの?肺機能検査の特徴

肺機能検査は、スパイロメーターという肺活量、肺気量(肺内に入るガス量)などを測定する装置を使って測定されます。

スパイロメーターを使った肺機能検査では、肺活量、努力肺活量、1秒量、1秒率といった換気能に関連した項目を調べることで、換気障害のタイプを診ることができます。

1回の換気量は、安静な状態の呼気・吸気の量です。普通に呼吸をしているとき、1回の呼吸でどれだけの空気を出し入れできているのかをチェックできます。息をできるだけ大きく吸い込み、ゆっくり吐けるだけ吐き出したときの空気の量にあたる肺活量は、100%肺活量として、同性・同年齢の肺活量予測値と比較されます。

スパイロメーターを使った検査

スパイロメーターによる換気機能の測定は、まず鼻から空気が漏れないように鼻をクリップでつまみ、マウスピース管をくわえて、そのまま口だけで普通に呼吸をします。

このとき、通常時の1回換気量が測定されています。マウスピースは、息が漏れないようにくわえ、舌で穴を塞がないように注意します。

次にそのままで担当ドクターや検査技師の指示に従い、できるだけ深く吸い込んでから、吐ける限り吐き出しますが、このとき測定されているのが肺活量です。できるだけ正確な肺活量を測定するためにも、苦しいかもしれませんが、大きく吸ったり吐いたりしましょう。

できるだけ深く吸い込んでから、できるだけ速く息を吐きだすよう指示された場合は、最初の1秒間でどれだけ空気を吐き出せるかという1秒量の測定が行われています。1秒率については、1秒量を努力肺活量で割ったものとして算出されます。

息を勢いよく吐くように言われた場合は、気道の閉塞具合などを調べる検査をしているので、がんばって息を吐きだすようにしましょう。

肺機能によってわかる身体の異常

肺機能を測定することによりわかる身体の異常にはいろいろなものがあります。主に、肺炎やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺がんなどを診断に役立つとされています。

肺気腫は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)のひとつで、肺胞が炎症により壊れてしまっている状態のものです。肺胞が壊れ、呼気時に肺が上手く縮まらなくなることから1秒率が低下し、体内に酸素を取り込む(拡散能)が低下します。

一方、慢性気管支炎、気管支喘息もCOPD(慢性閉塞性肺疾患)になりますが、こちらは炎症により気管支が細くなります。気道が細くなることから息切れなどの症状が出てきて1秒率が低下します。

肺癌は、診断については胸部X線に加え、喀痰細胞診や気管支鏡検査などが行われ、肺機能検査は、患者の肺機能の状態をモニターするために行われます。腫瘍が気管などにある場合は、閉塞性換気障害が起こるので1秒率が下がってきますし、腫瘍の状態によっては肺自体が膨らみにくくなる拘束性換気障害が起き%肺活量が低下したりします。