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起こってしまった筋肉痛の治し方

更新日:2018/05/30 公開日:2016/03/28

筋肉痛の回復法・治し方

筋肉痛はどうして起こり、どういう治し方があるのでしょうか。自宅で行う筋肉痛のセルフケアや湿布・薬の選び方、痛みが続くときに考えられる別の病気に関する情報を、ドクター監修のもと解説します。

ストレッチをする女性

筋肉痛の原因は?

筋肉痛とは、不慣れな運動や過度な筋力トレーニングによって筋線維がダメージを受けて起こる痛みのことです。一般的には運動してから8〜24時間後に痛みが現れはじめ、24〜72時間後に痛みのピークが訪れ、3〜10日くらいで治るといわれています[1]。このように痛みが遅れて発生するため、「遅発性ちはつせい筋肉痛」という名前が付いています。特に筋肉痛を起こしやすいのは、筋肉が引き伸ばされながら力を出す伸張性(エキセントリック)運動だという指摘もあります。

筋肉痛の原因は医学的には詳しく解明されていませんが、一説には、筋線維が傷ついて炎症を起こすと、そこから痛みの原因となる物質(ブラジキニンやプロスタグランジンなど)が発生し、脳への信号となって痛みを引き起こすと考えられています。

筋肉痛を予防するには?

筋肉痛は普段使用していない筋肉を使うことで起こりやすくなります。日頃から運動する習慣をつけて、筋線維を太く丈夫にしておくことが筋肉痛の予防につながります。また運動前後のウォームアップやクールダウンを欠かさず行うことも大切です。

特に普段から運動をあまりしていない人は要注意。運動前にストレッチなどの準備運動をしっかり行って、無理せずに休息を取りながら行いましょう。筋肉の回復をサポートするような栄養補給も効果的です。

筋肉痛の予防について詳しくは『筋肉痛の予防に効果的な5つのポイント』をご覧ください。

起こってしまった筋肉痛のセルフケア

起こってしまった筋肉痛の症状は、運動によって傷ついた筋肉の線維に起こっている炎症をやわらげることで緩和できます。

炎症がひどいときは冷やす

筋肉の血行をよくすることで、炎症が早く鎮まり筋肉痛を改善していくことができます。ただし、炎症がひどく熱をもっている場合は、温めずにまずは氷や冷湿布で冷やすことが大切です。

患部を温めて血行を促す

血行をよくするという点では、運動して30分後くらいに38~40℃くらいのぬるめのお湯にゆったりつかり、その後でストレッチを行う方法もおすすめです。

運動後に必要な栄養素を補給する

運動後は、傷ついた筋肉を修復するタンパク質や運動で消費されたエネルギーを補う糖質、汗で失われた水分やビタミン、ミネラルなどを補うことも大切です。またL-カルニチンの連続摂取[2]や運動前のカフェイン[3]が筋肉痛の解消に効果を示したとのデータもあり、今後の研究が期待されます。

筋肉痛の緩和に使われる湿布や飲み薬

他に行えるセルフケアとしては、薬局やドラッグストアで処方せんなしで買える市販薬も選択肢のひとつです。筋肉痛の痛みをやわらげる市販薬の成分としては、炎症を抑えるインドメタシン、フェルビナク、イブプロフェンといった成分の薬があります。

これらの成分を含んだ薬には、痛む部分に貼るタイプ(湿布、テープ)やスプレー、クリーム、ゲルなど多くの種類があり、使用する部位や好みによって選ぶことができます。体の中から飲んで効く飲み薬もあります。

以上のように、炎症を抑える成分が配合され、筋肉痛の際に使用できる市販薬は、パッケージの効能・効果を確認すると「筋肉痛」と記載されていてわかりやすくなっています。また、筋肉のエネルギー効率を高めるビタミンB群配合のビタミン剤も、筋肉痛の緩和に用いられます。

筋肉痛からの回復について詳しくは『筋肉痛の回復を早める方法とは』をご覧ください。

痛みが長く続く場合は病院へ

痛みが長時間続く場合や、体を動かすのもつらいほどの激しい痛みの場合は、筋肉痛以外に他の病気が原因になっている場合もあります。

運動による筋肉痛の場合は、運動をした翌日くらいから痛みが出てきて、だいたい運動後3~7日程度で痛みは治ってきます。ですが、1週間以上経っても痛みやこわばりが取れない場合は、筋肉痛ではないかもしれません。まれにリウマチ性多発筋痛などであるケースも存在します。

痛みが激しく動かすのもつらい場合は、筋肉痛ではなくケガ・肉離れや骨折の可能性も考えられます。このように、痛みが長く続くときや、痛みがひどい場合には、整形外科などの医療機関を受診するようにしてください。運動をしたわけではないのに、筋肉痛のような痛みがある場合、全身性の痛みがある場合も、他の病気の可能性がありますので一度病院で診てもらいましょう。

参考文献

  1. [1]川岡臣昭ほか. 遅発性筋肉痛および運動誘発性筋損傷研究における予防・対処法に関する文献的知見, 川崎医療福祉学会誌 2007; 17(1): 247-262
  2. [2]田辺康治ほか. L-カルニチン摂取による遅発性筋肉痛および筋肉疲労感低減作用について, アミノ酸研究 2010; 4(1): 39-42
  3. [3]村田芳久ほか. カフェイン摂取が遅発性筋肉痛及び筋硬度に及ぼす影響, 北海道教育大学紀要 2015; 66(1): 19-28