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低血糖とは?原因や対策・予防方法

更新日:2017/12/21 公開日:2016/03/28

低血糖の基礎知識

低血糖とは、血糖値がその人の正常範囲内よりも低下してしまう状態のことです。薬をはじめとした原因や、主な症状と対処法、治療法や予防方法もあわせてドクター監修の記事で詳しく解説します。

低血糖と呼ばれる症状は、血糖値が永続的に低い状態となっているわけではありません。血糖値がどのような状態で低くなると低血糖と呼ぶのか、その症状の特徴や原因、実際になった場合の対処法、予防方法についてご紹介します。

低血糖とは

低血糖とは、血糖値がその人の正常範囲内よりも低下してしまう状態を言います。顔色が白くなったり、発汗があったりなどの症状が見られ、血糖値が60mg/dl以下の場合に低血糖と呼ばれます。血糖値が測れないときには症状から判断されます[1]。

低血糖の原因

低血糖は、糖尿病治療薬によって起こるケースが多くあるようです。食事を抜いた場合や、空腹時のアルコール摂取や過剰摂取、過度な運動によるケースもあります。さらに、抗菌薬や降圧薬などの薬剤による影響で、急激な血糖値の低下により症状が現れることもあります[2][3][4][5]。

低血糖症を起こさないためには、血糖値を安定させることが重要です。医療機関で内服薬の調整を行ってもらい、過剰なアルコール摂取を避けましょう。

インスリンを出す細胞が異常増殖した「インスリノーマ」などによる、インスリンの過剰分泌による「反応性低血糖」もあります。ほかにも、胃の手術後では、食後の血糖上昇後に起こるダンピング症候群による低血糖があります。また、ホルモンの低下、心臓病、腎臓病、肝臓病、感染症などの機能障害などがある方は、低血糖になりやすいといわれています[2][3][4][5]。

低血糖の症状

低血糖の症状は、重さに応じて症状が異なります。主な症状には血糖値の60mg/dl付近で自律神経症状が見られ、50mg/dl付近で中枢神経症状が現れます。

初期の低血糖の場合、低血糖を感知した脳が血糖をあげようとするために指令を出します。その指令の副作用として、自律神経症状が現れます。糖を補うために肝臓に蓄積されている糖が放出されると、あくび、だるさ、動悸、空腹感などの不安発作に似た症状が起こります。さらに、脳のエネルギ-が不足して、思考能力の低下や行動異常、頭痛などの中枢神経症状が出てきます[1]。

低血糖の症状は個人差があるので、低血糖になった時に自分の症状を確認しておくことは重症低血糖を防ぐことにも繋がります。

無自覚性低血糖

低血糖を繰り返している場合、自律神経症状が現れずに、いきなり中枢神経症状が出現することがあります。これに関係した「無自覚性低血糖」があります。低血糖が起こっても警告症状は現れず、いきなり意識障害に至るものです。本人が低血糖症状を自覚できないため、他人の介助が必要になります。

無自覚性低血糖については、『無自覚性低血糖とは?』にて詳しく解説しています。

低血糖の治療

低血糖状態に陥った時の対処と、低血糖に陥る原因の排除が大切になります。

素早い糖分補充が大切

低血糖を起こしたときに、意識があれば糖分(砂糖15~20g)を摂取すると数分で回復します。糖分を多く含むジュース類だと、効果が早く出てきます。どこにいてもすぐに低血糖に対処できるように、常にブドウ糖や砂糖類を携帯しておきましょう。

リスクがあることをあらかじめわかっている方は、周りの人に低血糖に陥ったときの対処(糖の入ったジュースを飲ませてもらう、携帯しているグルカゴン注射を打ってもらう、医療機関に連絡をして病院に搬送してもらうなど)をお願いしておきましょう。

低血糖は、前触れなく起こることがあるので気をつけてください。低血糖を経験したことがある方は、自分の症状の特徴やタイミングなどを、よく記憶しておく必要があります。一般的に、血糖降下剤を投与した後や食事の直後、空腹時、運動後は、血糖値が変動しやすくなります。低血糖の症状が出ても、低血糖と異なる原因の可能性もあります。血糖値を自己管理している方で余裕のある場合は、血糖値を測って確認しましょう。

低血糖の対処法については『低血糖に陥った場合、どう対処すればいい?』で詳しく解説しています。

糖分摂取後も症状が回復しない場合や、意識を失うような重篤(じゅうとく)な場合では医療機関で緊急の対応が必要になります。

低血糖症状をくりかえす場合には、原因究明、根本治療が必要になります。また、低血糖の治療には、自分で糖分を摂取する方法のほか、病院で施す注射などの医療行為があります。治療法や緊急時の備えについては『低血糖の治療方法』で詳しく解説しています。

低血糖の予防法

低血糖は予防できる?

低血糖症の原因を考えることが大切です。糖尿病の治療がうまくいっているか、食事のとり方は正しいかなどを確認します[1]。

外出時の低血糖予防法

低血糖症の方で怖いのが運転中の発症です。運転中に低血糖状態になると、大きな事故に繋がる可能性があります。低血糖を自覚している方は空腹時の運転を避け、車内で糖の摂取ができる環境を整えるなどの対策が必要です。また、運転中に低血糖を起こしそうな場合は安全な場所ですみやかに路肩に停車させ、糖分の摂取を行いましょう。

食事は欠かさないことが大切です。食事を摂らずにアルコールを飲むことも控えます。アルコールの過剰摂取も控えましょう。アルコールを摂取すると肝臓でアルコールを分解するエタノール代謝を優先します。このエタノール代謝では、体内の糖を大量に消費するため、低血糖症になりやすいとされています[5]。

参考文献

  1. [1]寺内康夫編著. 糖尿病グリーンノート. 中外医学社. 2016; 243-244.
  2. [2]MedlinePlus. "Hypoglycemia" NIH. https://medlineplus.gov/hypoglycemia.html (参照2017-11-18)
  3. [3]MedlinePlus. "Low blood sugar" NIH. https://medlineplus.gov/ency/article/000386.htm (参照2017-11-18)
  4. [4]MedlinePlus. "Drug-induced low blood sugar" NIH. https://medlineplus.gov/ency/article/000310.htm (参照2017-11-18)
  5. [5]MedlinePlus. "Diabetes - low blood sugar - self-care" NIH. https://medlineplus.gov/ency/patientinstructions/000085.htm (参照2017-11-18)