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無自覚性低血糖とは?

更新日:2018/06/05 公開日:2016/03/28

低血糖症のよくある疑問

低血糖症の中でも、自覚無しに低血糖を起こしてしまう「無自覚性低血糖」とはどのようなものなのでしょうか。「無自覚性低血糖」に関する情報や特徴を、ドクター監修の記事でご紹介します。

無自覚性低血糖とは、低血糖状態にありながら、手の震え、冷汗などの低血糖症状(交感神経症状)を自覚せず、意識障害などの症状(中枢神経症状)が現れる状態を指します。

無自覚性低血糖の原因

低血糖だと判断する血糖のしきい値(症状が現れる血糖値)が低下することや、すでに糖尿病性自律神経障害があることから、自律神経症状が欠如することなどが原因として考えられています。

糖尿病の慢性合併症として、自律神経障害により低血糖の症状が現れにくくなります。低血糖時の交感神経系ホルモンやグルカゴン(血糖値をあげるホルモン)の分泌が鈍くなり、交感神経系の症状が現れないまま、中枢神経症状(意識障害)が現れます。

自律神経障害があると、グルカゴンなどのホルモンの分泌が鈍くなるため、食べ物の消化吸収が落ち、食後にもかかわらず血糖値が低く出ることもあります。その結果、糖尿病患者の場合血糖降下薬の作用する時間と血糖値が上昇する時間帯がうまく噛み合わず、低血糖が起こることがありますので注意が必要です。

低血糖をくりかえすと

中度から重度の低血糖を起こすと、低血糖を認識する血糖のしきい値が低下するため、空腹感・動悸などの症状が現れないまま、いきなり意識障害のような中枢神経症状が現れることがあります。

中枢神経症状のしきい値を下回ることでこのような症状が出てしまうのですが、数週間低血糖を起こさずに過ごすことができれば、自律神経症状のしきい値は元に戻ります。

無自覚性低血糖の対処

警告症状(空腹感・動悸など)がないので、自分で血糖測定を頻繁に行う必要があります。特に運動した後は、注意が必要です。自覚できない低血糖状態を避けるために血糖値を安定させる対策をします。

そのため、血糖測定により低血糖が起こっていないかを一日数回確認し、糖尿病患者の場合はその結果からインスリン注射量を調節していくことが大切です。血糖値が低めならば、症状がなくても補食などを行い、血糖値を上げる必要があります。

運転中に低血糖が起こると事故の原因に

平成14年6月の道路交通法の改正にともない、免許が交付されなかったり、保留される方の中に「無自覚性の低血糖(人為的に血糖を調節することができるものを除く)」が定められました。無自覚性低血糖症の人が免許を申請した場合、適性検査が求められます。

医師主導の適性検査の結果次第では、無自覚性低血糖でも免許が持てるケースもあります。ですが、検査結果次第では、運転免許交付について拒否や取り消し、保留などの対応もあります。

また、免許の申請、更新を行う者に対して一定の症状を呈する病気に該当するかどうかの判断に必要な質問をする質問票が交付されます。これらの質問票や報告書に虚偽の記載をした場合は罰則(一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金)が設けられています。

無自覚症状には知識による対策を

自覚がなくてもこの記事で述べたような対策を把握することで最悪の事態を免れることができます。定期的に血糖値を検査することで大事に至らないための取り組みが必要です。