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中性脂肪の濃度が高いと妊娠への影響は出てくる?

更新日:2017/10/26 公開日:2016/03/28

中性脂肪のよくある疑問

妊娠して血液検査を受けると、中性脂肪の値が普段よりも高くなります。妊娠するとなぜ中性脂肪が高くなるのか、中性脂肪が高い人が妊娠するとどうなるのか、ドクター監修の記事で解説します。

妊娠中の検査で、中性脂肪の値が高く出ることがあります。中性脂肪の数値が高いと、妊娠や出産、胎児に影響が出てくるのかを解説します。

妊娠中は脂肪がつきやすくなるもの

妊娠中は妊娠前に比べて脂肪がつきやすくなります。妊娠初期~後期にかけて、中性脂肪の値は少しずつ増えていきます。出産が近づく臨月の時期には、総コレステロール値は妊娠前よりも上昇すると分かっており、中性脂肪については約2~4倍以上に上昇するという報告もあります[1]。

これまで数値が正常だった方にとっては、不安になってしまうかもしれませんが、これはホルモンの影響によるもので、食べ過ぎや運動不足によるものではありません。

妊娠中に中性脂肪が高くなるメカニズム

なぜ妊娠中の中性脂肪の値が高くなるのかというと、肝臓のインスリン感受性という働きが低下して、炭水化物や脂質、アミノ酸の新陳代謝を変化させて、胎児の正常な成長を促しているためと考えられています。胎児に対してブドウ糖やアミノ酸を優先的に送るのに対して、母親は中性脂肪をエネルギーとして積極的に活用するようになります。そうして妊娠中に血中の中性脂肪濃度が高まり、妊娠中期から後期にかけて特に上昇します[1][2][3]。

妊娠中に中性脂肪が高いことはどう影響する?

妊娠前から中性脂肪が高かった場合は、肥満や、必要以上に体重が増えないように注意する必要があります。体重管理をしっかりと行ない、増えすぎや肥満を主治医に指摘された場合、今後、妊娠高血圧症候群などの合併症や、難産になるなどのリスクが高まることが予想されます[3]。

妊娠中の体重は、ゆるやかに増えるのが望ましいため、「増えるものだから」と油断せず、食事をはじめとした生活習慣を正していくことが大切です。体調が安定しているときは、積極的にウォーキングなどの有酸素運動をすることを心がけましょう。

参考文献

  1. [1]Expert Analysis. "Dyslipidemia in Pregnancy" American College of Cardiology Foundation. http://www.acc.org/latest-in-cardiology/articles/2014/07/18/16/08/dyslipidemia-in-pregnancy (参照2017-10-18)
  2. [2]Hadden DR, et al. Normal and abnormal maternal metabolism during pregnancy. Semin Fetal Neonatal Med 2009; 14(2) 66-71
  3. [3]デニス・L・カスパーほか編. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル. 2016; 50