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床ずれ(褥瘡:じょくそう)の分類ってどういうもの?

更新日:2018/04/03 公開日:2016/04/06

床ずれ(褥瘡:じょくそう)の基礎知識

床ずれ(褥瘡)の治療を行うにあたっては、どのくらい重症なのか、治療でどう改善したかを知るための客観的な評価方法が必要です。ここでは、そのために利用されている褥瘡の分類法(DESIGN-Rと病期分類)についてドクター監修のもと解説します。

床ずれ、正式にいうと褥瘡(じょくそう)にはいくつかの分類方法があります。代表的なものは、深さなどの性状による7段階の分類法(DESIGN-R)と、色調による4段階の分類法(病期分類)です。

DESIGN-Rは医療機関でよく用いられている分類法で、褥瘡がどれだけ重症かを評価したり、治療によってどのくらい治ったかを確認したりするためのものです。一般人が使いこなすのはかなり難しいものですが、ここでは簡単にその概要を説明します。一方、色調による4段階の病期分類については、褥瘡になっている部分の色で見てすぐに分かるものです。まずはこちらから説明します。

色調による4段階の分類法(病期分類)

これは、褥瘡の深さ・治癒の過程ごとに色が異なることに着目した分類法です。

褥瘡は重症であるほど、皮膚が本来あるべきところから削れてしまい、傷が深くえぐれたようになってしまいます。最も深い褥瘡は、色が黒くなります。そこから治っていくにつれ、黄色、赤色、白色に変化していきます。白色になったらほぼ治癒した状態です。以下、色調ごとの褥瘡の状態を説明します。

なお、この褥瘡の一連の治癒過程は、写真で見ると一目瞭然です。日本皮膚科学会が運営している「皮膚科Q&A」というサイトに写真が載っているので、こちらを参考にしてみてください。

黒色期

褥瘡が深くまで達し、壊死した組織が黒く変色し固くなり、皮膚にしっかりとくっついている状態です。壊死組織を取り除かなければ新しい組織が形成されず、治癒が遅れる原因となります。黒色期では、壊死した組織を溶かす外用剤を使用したり、メスやハサミなどで外科的処置を行うことにより壊死組織を取り除きます。

黄色期

黄色期とは、黄褐色の苔状のものがくっついている状態です。黄褐色のものは、残った壊死組織や、若い組織(肉芽;にくげ)が増殖してもうまくいかなかったものの残骸などからできています。

赤色期

赤色期とは、肉芽組織が失われた皮膚を埋めている状態を指します。肉芽組織には血液が豊富にあるため、赤く見えます。この時期は傷が治る過程のため患部を保護し、肉芽組織が増殖できるような環境を整えることが大切です。

白色期

白色期とは、患部の周囲に新たに皮膚ができてきた状態を指します。通常の皮膚はやがて皮膚が患部を覆い、褥瘡が治っていきます。

性状による7段階の分類法(DESIGN-R)

では、日本の病院などで多く使用されている分類法であるDESIGN-Rの概要もご紹介しておきます。このDESIGN-Rは日本褥瘡学会が考案したもので、褥瘡の傷を深さや滲出液の有無などを確認して点数をつけていきます。DESIGN-Rは頭文字がそれぞれ確認すべき事柄を示しています。

  • D:深さ(Depth)
  • E:滲出液(Exudate)
  • S:大きさ(Size)
  • I:炎症/感染(Inflammation/Infection)
  • G:肉芽組織(Granulation tissue)
  • N:壊死組織(Necrotic tissue)

DESIGN-Rでは、これらの要素に対してそれぞれ確認し、点数を付けていきます。なお、Rは評価・評点(Rating)の意味です。このほかにもP(ポケット状の穴が出来ているかどうか)という点も確認されます。このように点数で褥瘡を評価していくことで、客観的な数字として重症度を捉えたり、治療の成果を「見える化」したりしているのです。

参考文献

  1. [1]日本褥瘡学会.“DESIGN®” 日本褥瘡学会ホームページ
  2. http://www.jspu.org/jpn/info/design.html (参照2018-03-07)