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注射薬の種類と注意点

更新日:2016/12/09 公開日:2016/04/20

薬の種類

皮膚や血管への注射から点滴、中心静脈栄養まで、注射薬の特徴は内服薬や外用薬と比べて薬を素早く血管に送り込むことができ、効果が迅速なことです。注射薬の特徴、種類、注意点について、ドクター監修の記事で解説します。

注射薬の特徴や種類、注意点について見ていきましょう。

注射薬の特徴は即効性があること

多くの場合、注射薬は内服薬や外用薬と比べて薬の効果がもっとも早いのが特徴です。とくに静脈注射や点滴靜注は直接、血管に注射液を送り込むため迅速に効果が現れてきます。例えば食後に血糖値が急速に上昇する糖尿病などで速効型インスリン注射が使われるのも、迅速な効果を期待してのことです。特に、蜂に刺されたり薬剤の副作用でおこすショック状態の場合は、1分1秒を争うため内服薬や外用薬では間に合いません。エピペンやボスミンなどのアドレナリン注射での治療が必要です。

注射薬には、内服できない患者にも投与できるメリットがあります。事故などで意識不明になっている人は内服できませんが、注射で皮膚の表面から針を刺し、薬を投与することができます。

さらに、注射薬の場合は、薬の投与量が少なくて済みます。内服薬は服用した薬の成分の一部が胃や腸で分解され、肝臓でも代謝されてしまうため、血管に入るころには少なくなっています。それらを計算して内服薬では多目に薬効成分が配合されていますが、静脈注射ではその必要がなく、投与した分がそのまま血管の中を流れていきます。

目的により注射をする場所と種類が異なる注射薬

注射薬は、皮膚や筋肉、血管などへ注射で送り込まれます。治療薬のほか、栄養成分を送り込む点滴も注射薬に含まれます。特別なものを除き、注射薬はすべて全身に作用します。

皮膚表面は「表皮」と呼ばれ、その下に「真皮」、脂肪などの「皮下組織」があり、さらにその下に筋肉の層があります。治療目的によって注射する部位が異なります。

皮内注射

皮膚の表皮と真皮の間に注射します。ツベルクリン反応やアレルギー反応など、主に治療ではなく検査で行われます。

皮下注射

皮下組織への注射です。ワクチンなどで多く用いられています。多くの場合、比較的ゆっくり吸収されて効果が長く持続します。

筋肉内注射

筋肉内に注射します。静脈注射に次いで吸収が速いのが特徴です。

静脈注射

静脈に直接注射します。もっとも効き目がはやく、救急時の緊急処置などにも使われる場合があります。

その他

静脈への点滴(点滴静注)の中で、さらに深い部分にある中心静脈に栄養成分を送り込む中心静脈栄養(IVH)や抗がん剤などのための動脈内注射などもあります。

即効性がある反面知っておきたい注射薬のデメリット

注射薬は速やかに効果が出る半面、薬の血中濃度が急激に上昇してしまい、急激に症状が出たり、中毒を起こしたりするデメリットがあります。また、点滴を行うときは液を入れる速さに注意が必要です。特に心臓や腎臓の機能が低下している高齢者などは、点滴の速度が速いと、心臓や肺に負担がかかりやすいので、ゆっくり点滴できるようにします。

そのほか、注射するときの針の痛みや出血も、デメリットの一つです。治療によっては毎日、注射をし続けなければならないものもあり、打つ場所を探すのに苦労することもあります。

また、特に小さな子どもにおいては針を刺す恐怖は大きな問題で、病院へ行くのを嫌がるなどスムーズな治療ができなくなることがあります。

ただ最近では、注射針の開発が進んだことにより、痛みや出血が少ない注射が可能な薬なども登場してきています。