ほとんどの家のキッチンには、ラップが常備されていることでしょう。実は、ラップをパックとして使う、手軽な美容法があります。ラップパックの正しいやり方と期待できるスキンケア効果について解説します。
ラップパックとは
ラップパックとは、化粧水や乳液、美容液など、普段のスキンケアを行った後、ラップを肌につけて行うパックのことです。どのような効果が期待できるのか、また、一般的にどのくらいの時間と頻度で行われているのか見てみましょう。
ラップパックの顔や唇への効果
ラップをすることで、スキンケア商品に含まれる美容成分が肌により浸透しやすくなると考えられています。肌が乾燥しているときなどに使用すると、しっかりと保湿されてモチモチの肌を取り戻す助けになることが期待されます。
特に、皮膚が薄く皮脂腺もないため乾燥しやすい唇に行うラップパックは、唇の荒れを改善するのに役立つといわれています。
ラップパックの時間と頻度
ラップパックは、長時間行えばよいというものではありません。皮脂の量が多い脂性肌の場合、ラップパックを長時間行うことで、逆にニキビができることもあります。10分前後を目安に行うとよいでしょう。また、化粧水などの成分がより浸透すると考えられることから、週1度程度行うスペシャルケアに位置付けるとよいでしょう。
ラップパックの正しい方法
ラップパックは、基本的には以下の手順で行います。
- 化粧水を普段より多めに肌になじませる
- ラップやビニールを顔に貼りつける
- 10分ほど経過したらラップをはがす
- 乳液やクリームで保湿する
顔に貼りつけるラップは、小さく切ったものを貼り付けても、大きなものに口や鼻、目の部分に穴をあけて貼り付けてもよいでしょう。また、化粧水の後にパックをするのではなく、クリームで保湿した後にパックをする方法もあります。
では、ラップパックはどのようなタイミングで行うとよいのでしょうか。
お風呂
ラップパックはラップがあればいつでも行えますが、効果をより期待できるのがお風呂あがりです。お風呂からあがった直後は体が温まっていて、肌の水分が蒸発しやすい状態です。ラップが蒸発をくい止め、肌を保湿し、美容成分が肌へ浸透する力が高まると考えられます。
ただし、入浴中や汗をかいているときにはやめたほうがよいでしょう。肌が汗を取り込むことで水分が過剰になり、角質層がふやけてしまいます。お風呂上りに汗が引いてから行うことをおすすめします。
お風呂上り後
冬など肌が乾燥しているときは、お風呂あがりに普段のスキンケアを行った後、さらにクリームを塗って、その上からラップをしてもよいでしょう。クリームの役割は化粧水などの水分を蒸発させないために肌にフタをすることですが、ラップパックをすることによって、クリームに含まれる美容成分までが肌に行き渡るようになります。
寝る前
寝る前のリラックスタイムには、保湿のスペシャルケアをとり入れる時間をとりやすいという方も多いかもしれません。寝る前にパックなどのスペシャルケアを行うことで、翌朝の肌のコンディションがよくなるでしょう。
ラップパックのニキビへの効果
ラップパックに期待される効果のひとつとして、ラップでふたをすることで密閉状態を作り、化粧水やクリームに含まれる成分の浸透をよくすることがあげられます。そのことから、ニキビへの効果を期待する方も多いのではないでしょうか。
ラップパックを行うことでニキビ改善の効果が見込めるかどうかは、ニキビができている原因や使用する化粧品の成分などによって異なります。ニキビができる原因は、大きく分けると「皮脂の分泌過剰」と「乾燥」です。
過剰に分泌された皮脂が原因でニキビができている場合、保湿成分をたっぷり含んだクリームなどでラップパックを行うと、ただでさえ過剰な油分がさらに多くなり、ニキビの悪化を招くおそれがあります。また、炎症を起こしている赤ニキビなどがある状態でラップパックを行うと、炎症でバリア機能の低下している部分から化粧品成分が肌の奥まで入り込んでしまい、かえって炎症を引き起こす可能性も考えられます。
しかし、肌の乾燥が原因でニキビができている場合、ラップパックで保湿成分を浸透させることで改善される可能性もあります。また、オイリー肌の方であっても、実は肌の乾燥によって皮脂が過剰に分泌されているという場合もあります。このようなことから、一概にニキビにラップパックは効果がある、効果がないとは言い切れません。
ただし、ニキビはあくまで皮膚の病気です。セルフケアだけでなんとかしようとすると思わぬ肌トラブルを招く可能性もあるため、皮膚科に相談することをおすすめします。
ラップパックの注意点
ラップパックは、肌の乾燥がどうしても気になるときに、スキンケア後の肌に行って美容成分をしっかり取り込むためのものです。そのため、敏感肌の方や、ニキビの炎症が起こっているとき、アレルギーやアトピーなどの疾患がある場合は、ラップパックの使用を控えましょう。肌が敏感な状態のときは、特別なことをしないで普段どおりのスキンケアを行うことが大切です。
また、パックに使用するラップは使い捨てにしてください。一度使用したラップには、古い皮膚の細胞や化粧品が付着しています。そのため、使いまわしは不衛生だと言えるでしょう。不要な肌トラブルを避けるためにも、ラップパックを行う際には衛生面も考慮しましょう。
まとめ
化粧水やクリームをしっかりと肌につけ、その表面をラップで覆うラップパックには、通常のスキンケア以上に化粧品の成分を肌に浸透させる効果が期待できます。一方で、ラップパックを行う方法を間違えたり、ニキビなどのトラブルがある肌に行ったりすると、思わぬ肌トラブルを招く可能性もあるため、注意が必要です。
コストがあまりかからないというメリットもあるラップパックですが、衛生面や肌の状態には気をつけながら行いましょう。また、ラップパックを行っていて肌に赤みなどのトラブルが出た場合は、皮膚科に相談することをおすすめします。
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