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破傷風の原因

更新日:2018/01/26 公開日:2016/06/23

破傷風の基礎知識

破傷風は、誰しもに感染のリスクがある細菌性の感染症です。大人だけでなく、新生児にも発症の可能性があります。ここでは、破傷風の原因や発症が起こりやすいケースについて、ドクター監修の記事で詳しく解説していきます。

破傷風は、土壌に生息している破傷風菌が、けがなどにより傷口に入り込むことで発症します。どのような原因で破傷風になるのかを見ていきましょう。

傷口からの破傷風菌感染

破傷風とは、傷口から「破傷風菌」という細菌に感染することで起こる感染症です。神経毒によって神経の働きに障害が起きて、重篤なケースでは、呼吸筋が麻痺して窒息死にいたる例もあります[1][2]。

症状については、『破傷風の症状』で解説しています。

破傷風菌は土に広く分布

破傷風菌は世界中の土壌に生息しています。酸素が少ない環境を好み、地表から数cmといった浅めの土や泥のなかで生息、増殖します。生息しにくい環境では、芽胞(がほう)という硬い膜におおわれた状態で生存しています。

破傷風菌への感染は、転倒や土いじりなどによって傷を受けた際に起こるケースが多く見られます。破傷風菌は無酸素状態で増殖します。そのため、ケガをした場合、傷口の洗浄・消毒により菌を減少させたり、抗菌薬を使ったりなど、適切な対処で感染の可能性を低くすることができます。さびついた釘を踏んでしまったなどの、傷口が深く、自分では洗浄しきれないけがは、必ず受診してください。

分娩時の問題による新生児の破傷風

新生児の破傷風は、分娩時(ぶんべんじ)に、へその緒の切断部分から破傷風菌が侵入することによって起こります。衛生管理が不十分な場所での出産や、母親が破傷風の免疫を持っていないことが原因となります。日本国内での新生児破傷風の発症は近年、あまり報告されていませんが、感染した場合、死亡のリスクをともないます[1]。

新生児破傷風を未然に防ぐには、十分に衛生管理された施設で出産することが大切です。また、母親に免疫を持たせるためには、破傷風トキソイドワクチン接種が必要です[3]。

破傷風のワクチンは、幼児期に四種混合ワクチン、小学校高学年の時期にDTワクチンとして接種を受けます。効果は10年程度続くので、成人以降にもスポーツなど、ケガをする可能性があったり、感染の可能性があったりする人は、再度、予防接種を受けることを検討します。

参考文献

  1. [1]福田靖ほか "破傷風とは" 国立感染症研究所.
    https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/466-tetanis-info.html(参照2017-11-18)
  2. [2]MedlinePlus. "Tetanus" NIH.
    https://medlineplus.gov/tetanus.html(参照2017-11-18)
  3. [3]デニス・L・カスパーほか編. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル. 2016; 1015
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