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破傷風の治療法には何がある?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/21

破傷風の診断・治療法

破傷風は重症化すると死亡することもある感染症です。発症後はただちに医療期間を受診し、適切な治療を受ける必要があります。ドクター監修のもと、破傷風の治療について解説していきます。

破傷風は、致死率が高く、入院治療が必要な感染症です。症状が悪化し呼吸困難に陥った場合は、人工呼吸器の使用も必要になるため、初期症状の時点で対策をすることが大切です。破傷風の治療方法についてみていきましょう。

抗菌薬や抗毒素血清(こうどくそけっせい)で治療

破傷風は重症化すると死亡に至るケースも多く、致死率が高い感染症です。発症した場合には、ただちに入院治療が必要となります。

治療で重要になってくるのが、傷口の洗浄と消毒です。傷口をできるだけ開いて洗浄し、感染や壊死(えし)した組織を取り除きます。これを「デブリードマン」といい、ほかの組織に影響を防ぐために大切な外科的処置です。

除去しきれず残った破傷風菌を減らすため、抗菌薬を点滴し、破傷風菌の毒素を中和する血清「抗破傷風ヒト免疫グロブリン(TIG)」を投与します。ヒト免疫グロブリンが入手できない場合は、ウマの抗毒素で代用します。ただし、破傷風菌の毒素が神経系の組織と結合してしまった場合、「抗破傷風ヒト免疫グロブリン」の効果はあまり見込めません。したがって、発症初期での投与が重要になります。

この処置のほか、「破傷風トキソイドワクチン」による免疫を追加するための接種、筋肉のけいれんを抑える抗痙攣(けいれん)薬の投与などもあわせて行います。

さらに、場合によっては、抗生物質「メトロニダゾール」の投与を行うことがあります。「メトロニダゾール」は、破傷風の回復までの時間を短縮し、致死率も低くする破傷風の治療に最適な薬品です。これを7日~14日ほどかけて大量に投与します。重症の場合は、この投与によって、筋肉の動きを弱める筋弛緩剤や鎮静剤の量を減らすことが可能となります。

重症の場合は人工呼吸器を使用

症状が進行し重症化すると呼吸困難に陥るため、人工呼吸器の使用や、自律神経を安定させる薬の投与、場合によっては鎮静剤も使用します。のどのこわばりをとるため、筋弛緩剤による気管開口術や鼻からのどにチューブを通す経鼻気管内挿管(けいびきかんないそうかん)、または、人工呼吸器を使うなどして呼吸補助を行います。このように、症状が重篤な場合は、血圧や呼吸の管理といった全身の管理が必要になるため、ICU(集中治療室)で治療が行われます。

たとえ、治療によって回復した場合でも、破傷風菌に対する十分な免疫ができたとは限らないため、回復後にも、ワクチンの接種を継続して免疫をつけていくことが必要です。

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