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メニエール病の治療方法、治療薬や生活改善とは

更新日:2017/12/25 公開日:2016/06/26

メニエール病の治療法

メニエール病の治療では抗めまい薬や利尿薬を使用した薬物療法とともに、生活指導が行われ、改善がみられない場合には手術という選択肢もあります。メニエール病の治療方法についてドクター監修の記事で解説します。

メニエール病は、めまいや難聴をはじめとした症状をともなう病気です。なぜ発症するかの原因は、はっきりとはわかっていません。耳の中の内耳のリンパ液が増えすぎる「内リンパ水腫」が関係していることは判明しており、それに対しての治療が用意されています。

この記事では、薬物療法や生活指導、手術療法について解説します。

メニエール病の治療方針

メニエール病には、病気そのものを治すための治療は存在しません。そのため、症状の軽減を目指して、まずは身体への負担の軽い生活習慣改善を中心に行い、続いて薬物療法へと移っていきます。ほかの治療がなく、症状が重い場合には、手術という選択肢を考えることになります[1][2]。

メニエール病の保存的治療

メニエール病と診断されたときは、まず体への負担が少ない、手術をともなわない治療(保存的治療)が行われます。

生活習慣の指導

メニエール病の大きな原因の一つとして、ストレスが関係していると考えられています。そのため、生活習慣を改善して、ストレスを緩和することを目指します。ストレスの原因を見つめ直すとともに、睡眠不足や過労によって疲労が蓄積しないように、十分な休養を取るようにします。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動も効果的です。

このほかにめまいを防ぐため、急に動いたりすることを控えます。明るい光も症状を悪化させる可能性があるので避けるようにします。運転や重い機械を操作したり、山登りしたりすることは症状が再び出てくる可能性があるため、症状が消えてから1週間は控えます。食生活では、塩分過多とならないように配慮し、栄養バランスのとれた食事をとるようにするとよいでしょう[1][2]。

薬物療法

メニエール病を治すための薬はありません。そのため、内耳の異常や症状を改善させる目的で薬を使います。内リンパ水腫を改善するためには、利尿剤を使う場合があります。メニエール病の発症にはストレスも影響していると考えられているため、ストレスの軽減を目的に軽い精神安定剤が処方されることもあります。

メニエール病の手術治療

薬物治療や生活習慣の指導によって、多くの人にはメニエール病の症状の改善がされます。しかし、症状がコントロールできず、めまいが日常生活に支障をきたす場合には手術も選択肢に含まれます。

主な手術方法には、内リンパ嚢(のう)を切開することで、内耳の圧力の減圧を図る「内リンパ開放術」と、平衡感覚をつかさどる前庭神経を切断する「選択的前庭機能破壊法」があります。ただし、どちらもメニエール病そのものを治療するための手術ではありません。聴覚症状の改善への効果は期待できず、めまいの抑制が目的となります[2][3][4]。

参考文献

  1. [1]MedlinePlus. "Meniere's Disease" NIH. https://medlineplus.gov/menieresdisease.html (参照2017-11-18)
  2. [2]MedlinePlus. "Ménière disease" NIH. https://medlineplus.gov/ency/article/000702.htm (参照2017-11-18)
  3. [3]渡辺行雄. メニエール病診療最近の動向. 日耳鼻. 2012; 115(9): 866-869
  4. [4]デニス・L・カスパーほか編. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル. 2016; 155, 224