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疼痛の発生原因による分類(3)心因性疼痛とは

更新日:2018/05/08 公開日:2016/07/26

疼痛の発生原因による分類

疼痛を発生する原因別に分類すると、「神経障害性疼痛」「侵害受容性疼痛」「心因性疼痛」の大きく3つに分けられます。ここでは、専門ドクター監修のもと、傷や炎症などの外傷が見えない、心因性疼痛の特徴について解説します。

疼痛の原因には、ケガややけどなどの外傷によって体に傷や炎症が起こる痛みのほかに、心理的な要因で発生する痛みがあります。今回は、心理的・精神的な要素が深くかかわっている「心因性疼痛」について解説します。

心因性疼痛とは

痛みを感じているのに、いくら検査をしても異常が見つからない、さまざまな治療法を試しても効果が見られない、という事があります。そのようなときに疑われるのが、精神的なストレスなどが原因で引き起こされる「心因性疼痛」です。

心因性疼痛は、体に傷や炎症などがなく、社会生活で受けるストレスや日々抱えている不安といった、心理的な要素が原因となって発生する痛みです。ストレスが痛みの原因になるとはなかなか想像がつかないかもしれませんが、近年ではストレスが原因の疼痛が多く見られます。

痛みが持続する期間が長ければ長いほど、痛み自体が心理的なストレスになってしまい、精神的に不安定になりがちです。その結果、痛みだけではなく、うつ的な状態になるなど、症状が悪化することがあります。

心因性疼痛のメカニズムとは

それでは、精神的なストレスがなぜ疼痛を引き起こすのでしょうか。

ストレスによって身体のシステムに不調が起こる

強いストレスによって、自律神経系や内分泌系、免疫系など、体のさまざまなシステムが不調になり、痛みが生じることがあります。ただし、このように心因性疼痛が単体であらわれることは稀だとされています。

他のさまざまな疼痛に付随して起こる

心因性疼痛は、精神医学の疾患として、単独で起こることもあります。しかし、ほとんどの場合、神経障害性疼痛や障害受容性疼痛に付随して引き起こされます。

神経障害性疼痛については、疼痛の発生原因による分類(1)神経障害性疼痛とはの記事で詳細を説明しています。

なんらかの原因で発生した痛みが長く続いた場合、痛み自体がストレスになりがちです。このストレスが心因性の疼痛を引き起こすことがあるのです。

さらに、強いストレスによって、痛みを抑えるシステムである「下行性疼痛抑制系」がうまく働かなくなる事があります。そもそも発生していた痛みを、精神的なストレスによってより強く感じることもあるのです。

心因性疼痛と診断されることを嫌がる方も居ますが、心因性疼痛は「気のせい」ではなく、れっきとした「疼痛」と認識されています。疼痛の原因をしっかりと理解し、専門家と一緒に治療を進めていくことが大切です。