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カルシウムの吸収をよくしてくれる栄養素

更新日:2017/01/29 公開日:2016/07/26

ミネラルの種類(1)カルシウム

カルシウムは、体内に吸収されにくい栄養素です。さらに、食品によって吸収率が違います。カルシウムを効率よく摂取するために、カルシウムの吸収をよくするものや阻害するものについて、ドクターの監修のもと詳しく解説いたします。

不足しがちなカルシウムを効率的に吸収するには?

カルシウムは、日本人に不足しがちな栄養素の1つです。その理由として考えられるのが、日本の水が軟水であることからカルシウム含有率があまり高くないことです。作物は土中の土を吸い上げて育ちますが、水に含まれるカルシウムが少ないので植物内のカルシウムが少なくなるという可能性が考えられます。また、和食には乳製品が少ないことも、日本人がカルシウム不足になりやすい要因と考えられます。

加えて、カルシウムは吸収率のあまりよくない栄養素です。そのカルシウムを効率よく吸収するにはどうすればよいのでしょう。

カルシウムの吸収率は食品によって異なる

カルシウムは、食品からの吸収率が低い栄養素です。一番吸収率が高い牛乳や乳製品でも、約50%しか人間の体内に吸収されません。続いて小魚が約30%、野菜類が約15%となります。

牛乳や乳製品のカルシウムはどうして吸収率が高いのでしょうか。

それは、カルシウムの吸収を助ける乳糖や、リジン・アルギニンなどのアミノ酸が一緒に含まれているからです。牛乳が消化される過程で生成されるCPP(カゼインホスホペプチド)はカルシウムがリンと結合しないように作用し、カルシウムが吸収されやすい状態に保ってくれます。

つまり、乳製品は豊富なカルシウムと、それを吸収しやすくする成分とをあわせ持つ食品なのです。

牛乳や乳製品以外の食品からカルシウムを効率よく摂取するためには、一緒に食べる食品や調理法を工夫する必要があります。

では、カルシウムの吸収率を高めてくれる栄養素にはどのようなものがあるのでしょうか。

カルシウムの吸収をよくしてくれるもの

カルシウムを豊富に含む食品を摂るときは、次の食品や栄養素を一緒に摂るようにしましょう。

クエン酸

クエン酸は酢やレモン、りんごなどに含まれます。たとえば、サラダに酢やレモンの入ったドレッシングをかけると、野菜に含まれるカルシウムを効率よく摂取することができます。

また、酢のものにわかめや小魚を入れることもおすすめです。

良質なタンパク質

鶏のささみや魚介類、大豆製品なども、カルシウムの吸収をよくしてくれます。しかし、タンパク質の摂りすぎはかえってカルシウムを排出させてしまうので、食べすぎには注意しましょう。

良質な炭水化物

ご飯や麺類など、炭水化物と合わせて摂ることで、カルシウムの吸収率があがるとされています。

カルシウムの吸収を悪くしてしまうもの

カルシウムの吸収を妨げるとされている、次の食品には注意しましょう。

リン

リンは、肉類や加工食品、スナック菓子、冷凍食品、清涼飲料水に多く含まれます。リンを摂取しすぎると、吸収の妨げになったり、体の外に排出したりしてしまいます。

カルシウムの吸収率がよい牛乳には、リンも多く含まれています。カルシウム摂取を牛乳だけに頼らず、他の食品も摂るよう心がけましょう。

現代の日本人は、特にリンを摂りすぎる傾向があります。スナック菓子や加工食品の食べすぎには注意しましょう。

ナトリウム

梅干し、塩辛、カップラーメンなど、塩からいものに多く含まれるナトリウムも、摂りすぎると体内のカルシウムを排出してしまいます。

シュウ酸

シュウ酸は、ほうれん草、タケノコ、チョコレートに多く含まれます。

シュウ酸はカルシウムだけでなく、骨をつくる材料になるマグネシウムの吸収をも妨げてしまいます。

フィチン酸

フィチン酸は穀類、豆類に多く含まれます。強い排出作用があり、カルシウムや他のミネラルと結合して吸収を阻害します。

食物繊維

穀類や、海藻類の食物繊維の中には、カルシウムの吸収を阻害するものもあります。

カルシウムの吸収率をよくして過剰摂取の問題はないのか

冒頭に説明したように、日本人はカルシウム欠乏が慢性的に問題になりやすい民族です。日本に住んでいて、普通に生活をしていれば、カルシウムの過剰摂取を気にする必要は少ないと考えられます。

なお、厚生労働省によると、1日のカルシウム摂取量の上限値は2300mgです。これは、牛乳であれば約2Lに含まれるカルシウム量です。サプリメントでカルシウムを摂取している場合をのぞけば、通常の生活でこれだけの量のカルシウムを毎日継続して摂取する可能性は低いでしょう。

また、カルシウムを多く摂取した場合に気をつけたいのが、マグネシウムの不足です。カルシウムとマグネシウムは、体内で2:1の割合で存在するとよいといわれています。このバランスが崩れることで、体調に影響が出ることも考えられます。

カルシウムの過剰摂取に関しては『カルシウムを過剰摂取するとどうなるの?』でより詳しく解説しています。

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