美容成分であるフラーレンについて解説します。
アンチエイジング成分として期待されるフラーレン
「フラーレン」は、ここ10数年の間にアンチエイジングが期待できる美容成分として、新たに注目されるようになった物質です。1985年にハロルド・クロトー、ロバート・カール、リチャード・スモーリーによって発見され、3名はその功績がたたえられ1996年にノーベル化学賞を受賞しています。
それでは、フラーレンはどのような成分でできているのか、見込める効果とともにみていきましょう。
フラーレンはダイヤモンドと同様に、炭素のみで構成された物質です。発見当初から「抗酸化作用」があることが解明されていますが、炭素のみで構成されているため水にまったく溶けない性質があり、その性質が商品化への障壁となっていました。それでも研究を重ねた結果、2005年に水溶性フラーレンの化粧品原料が開発され、商品化に至りました。
フラーレンは化粧品としての効果以外にも、HIVウイルスの増殖を妨げる効果が期待されており、エイズの特効薬としての活用にも注目が集まっています。
フラーレンってどんな成分?
フラーレンはさまざまな実験によって高い抗酸化力が証明されており、その抗酸化力はビタミンCの120〜200倍ともいわれています。抗酸化作用によって、シミやシワなど肌の老化につながる「活性酸素」を除去するため、アンチエイジングに効果が期待できるのです。
また、フラーレンは肌表面の角質層にある「肌バリア機能」を強化する働きも持っています。肌バリア機能が低下すると、乾燥や紫外線といった外部刺激からのダメージを受けやすくなり、肌トラブルを招く原因となります。肌バリア機能の強化は、すこやかな肌を作るうえで欠かせない項目となるのです。
これだけの強力な抗酸化力があるにもかかわらず、フラーレンは低刺激で、安全性も高い成分だといわれています。美容業界でも注目されていて、現在日本では、1000を超える美容皮膚科に導入されています。
フラーレンの安全性については『歴史の短いフラーレン。安全性や毒性は大丈夫?』をご覧ください。
フラーレンの美容効果
フラーレンの抗酸化力には、美白効果やシワ・シミの改善、保湿ケア、毛穴の改善などさまざまな美容効果が期待できます。
フラーレンの美容効果については『フラーレンに期待できるさまざまなスキンケア効果』をご覧ください。
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