スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

骨折の正常な治療過程と、治療過程で起こりうる問題

更新日:2018/06/14 公開日:2016/09/30

骨折の基礎知識

骨折しても、正常な過程で治療すれば痕跡は基本的に残りません。正常な治療には骨折の程度や年齢、病気の有無なども関わってきます。骨折における正常な治療過程と、その過程で起こりうる問題について、ドクター監修の記事で紹介します。

骨折しても正常な過程で治療すれば、ほぼ以前のように回復がのぞめます。治癒までには、ある程度の運動負荷に耐えられるようになるために、4~12週間かかるといわれています。骨折の正常な治療過程と、その過程で起こりうる問題について解説します。

正常な治癒に影響する要因

正常な治癒には、年齢や栄養状態が関係します。また、代謝疾患やホルモン異常、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などの病気や、骨の代謝に影響する薬剤の使用の有無なども関わってきます。他にも、皮下骨折か開放骨折か、骨折の部位、感染の有無、骨のずれの程度などが影響します。

正常な治癒過程

正常な治癒過程には、直接骨折治癒と間接骨折治癒の2パターンがあります。

直接骨折治癒

直接骨折治癒とは、仮骨を形成せずに骨がくっつく治癒パターンで、一次骨折治癒ともいいます。骨折した部位が正しく整復され、強固に固定されたときのみに起こります。たとえば、圧迫骨接合法という手術によって強固なプレートで内固定した場合です。

間接骨折治癒

仮骨を形成して骨が癒合する治癒パターンで、二次骨折治癒ともいいます。骨折した部位に血の塊である血腫(けっしゅ)ができると、そこに血管が侵入し、肉芽といわれる組織が現れます。やがて結合組織性仮骨(けつごうそしきせいかこつ)ができ、次第に骨性仮骨となって、骨折した骨同士が癒合します。ほとんどの骨折でこの過程をたどります。

異常な治癒過程

整復と固定を施しても、正常に骨が癒合しない場合もあります。異常な治癒過程には、変形癒合、遅延癒合、骨癒合不全などがあげられます。

変形癒合

変形するなど、異常な形で骨が癒合した状態を変形癒合といいます。整復が上手く行われていないうちに固定された場合や、整復した形が保てなかった場合などに起こります。変形癒合では、骨がねじ曲がったり、短くなったり、内や外に反ったり(角状変形)することがあります。著しく変形している場合は隣接する関節にも影響するので、正しく整復する必要があります。特に骨のねじりが強い回旋変形の場合は、放っておいても自己矯正されないので注意が必要です。

遅延癒合

骨折部の骨同士が癒合する期間が通常よりも長く、治癒が遅い状態を、遅延癒合(ちえんゆごう)といいます。一般に、骨折後3~4か月経っても癒合しない場合が、遅延癒合と判断する目安になります。固定が不十分な場合などに起こりやすいため、固定し直すなど治癒を妨げている原因を取り除けば、再び治癒が進みます。

骨癒合不全

骨折部の治癒が止まった状態を骨癒合不全といいます。固定が不十分な場合や、感染や骨の欠損などが原因で起こります。骨癒合不全を起こした場合には手術が必要です。硬化、または萎縮している骨の端を切断し、自身の骨を移植したうえで正しく固定します。遅延癒合と診断がつきにくいものの、一般に6~8か月経っても治癒せず、X線写真で骨折した骨の端に硬化や萎縮が見られた場合、骨癒合不全と診断されます。また、骨シンチグラフィーという検査法を用いて診断する場合もあります。

ヘルスケア本