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手首の橈骨遠位端骨折の手術について

更新日:2016/12/09 公開日:2016/09/30

手の骨折

橈骨遠位端(とうこつえんいたん)骨折の手術は、骨折のズレが整復できない場合や、整復した状態を保つことができない場合などに行われます。橈骨遠位端骨折に適した手術について、ドクター監修の記事で詳しく解説します。

橈骨遠位端(とうこつえんいたん)骨折は、ひじから手首にかけてある橈骨と尺骨という2本の前腕骨のうち、橈骨が手首の部分で折れる骨折を指します。橈骨遠位端骨折は、特に閉経後の50~70歳代の女性に多く発生するといわれています。橈骨遠位端骨折にはどのような手術が適しているのか、詳しく見ていきましょう。

橈骨遠位端骨折とは

橈骨遠位端骨折の多くは、中高年が転倒し、手のひらをつくことが原因で起こります。青壮年者(約16歳~50歳までの人)の場合は、自転車やバイク乗車中の転倒、スポーツや交通事故など強い衝撃が原因となります。子供の場合は、走ったときやスポーツ中に転倒して骨折する場合があります。

特に、閉経後の中年以降の女性の場合は、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)で骨がもろくなっていることが考えられるため、簡単に折れる恐れがあります。橈骨遠位端骨折は脊椎圧迫骨折、大腿骨近位部骨折と並んで、骨粗鬆症の人に多く発生しやすい骨折といえるでしょう。

橈骨遠位端骨折の手術について

橈骨遠位端骨折の治療では、骨折のズレが整復できない場合や、整復した状態を保つことができない場合に手術療法が選択されます。青壮年者は、不安定型骨折で変形の度合いが多く残ってしまうと機能障害が起こる可能性が高いため、手術での治療が推奨されています。また、青壮年者ほどではありませんが、高齢者にも手術による治療がすすめられる場合があります。高齢者は骨粗鬆症がベースにあることが多いので、担当医師と十分相談して治療方針を決めましょう。

関節内骨折の手術は、多くの場合、骨折か所をできる限り元の形に戻すという解剖学的な整復を目的として行われます。関節外骨折についても、最近では手術でしっかりと内固定を行ったうえで、術後早期に手首の関節と手や指の運動をすすめる治療方針が一般的になっています。

経皮的鋼線固定法

骨折部の安定性が悪い場合には、徒手整復後に鋼線(こうせん)を刺し入れて固定することがあります。手術は、X線で透視しながら行われます。

創外固定法

手前の骨の欠片と手首側の骨の欠片にピンを刺し入れて、そこに牽引装置を取り付けます。

プレート固定法

骨折部を直接開けて骨の欠片を整復し、プレートで固定します。ネジとプレートがかみ合うロッキングプレートが開発されてからは、手術でプレート固定をしっかりと行ったうえで、早期に手首の関節を動かすという方法が橈骨遠位端骨折の手術でよく用いられるようになってきています。

橈骨遠位端骨折の手術以外の治療方法について

橈骨遠位端骨折の手術以外の治療としては、粉砕の度合いが強かったり、腫れがひどかったり、神経麻痺合併を起こしている場合を除いて、腕の麻酔や静脈麻酔で痛みをとってから手を指先の方向に引っ張り、ズレた骨の欠片を元に戻すという整復を行います。引っ張る力をゆるめても骨の欠片がズレないときは、そのままギプスやギプスシーネで固定します。ギプスで固定している間も、手や指はできる限り動かすようにします。子供の場合は自家矯正力が優れており、骨が早くつながりやすいので、通常は手術を必要としません。しかし、引っ張る力をゆるめると骨の欠片がズレてくるものや、手首の関節に面する骨の欠片の一部がズレたままで整復できないものには、手術が必要になります。また、骨折か所のズレが大きかったり、粉砕の度合いが強かったりする場合には、手術を行う前に整復固定した方がよいこともあります。

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