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子供の円形脱毛症について

更新日:2017/09/14 公開日:2016/10/24

円形脱毛症の基礎知識

円形脱毛症というと、大人の病気と思うかもしれませんが、子供に起こることも十分考えられます。ここでは、子供の円形脱毛症の症状や原因、治療方法などをドクターの監修のもとで詳しく解説していきます。

子供の円形脱毛症は、どのようなものなのでしょうか。また、どんな原因が考えられるのでしょうか。今回は、子供の円形脱毛症について、症状や原因、治療方法などを詳しく説明します。

円形脱毛症は子供にも起こる

円形脱毛症は、患者の4分の1が15歳以下といわれており、子供にも起こる病気です。病名からもわかるように、まるい脱毛斑ができるのが一般的ですが、範囲の大きさや髪の抜け方は多様で、大きく分けると、次の5つのタイプがあります。

単発型…円形の脱毛斑が1〜2か所できる。

多発型…脱毛斑が数か所〜数十か所できる。

蛇行型…後頭部から側頭部にかけて、生え際が帯状に蛇行するように脱毛する。

全頭型…多発型が進行して、頭部の髪が全体的に抜ける。

汎発(はんぱつ)型…頭髪だけでなく、眉毛やまつげ、体毛など、体全体の毛が抜ける。

ストレスは円形脱毛症の直接の原因じゃない

子供が円形脱毛症になると、親御さんとしては、何か大きなストレスを抱えているのではないかと思ってしまうかもしれません。確かにストレスは、円形脱毛症との関連が深いといわれており、発症の誘因になることがあるようです。しかし、円形脱毛症の直接の原因は、自己免疫疾患だという説が有力です。

自己免疫疾患とは、身体を守るためにウイルスや細菌を攻撃する免疫細胞が、何らかの原因で自身の身体の一部を異物とみなし、攻撃してしまうことで生じる病気です。円形脱毛症の場合は、Tリンパ球が髪の生産工場ともいえる毛包を攻撃することで、毛包周辺に炎症が起き、髪が抜けると考えられています。そんな免疫細胞が誤作動には、ストレス、疲労、感染症、遺伝的な体質などが関係しているケースもありますが、これといった誘引が見当たらないケースもあり、原因はよくわかっていません。

子供の円形脱毛症は早めに病院へ

円形脱毛症は、単発型なら特に治療を受けなくても自然に治るケースが多いといわれています。しかし、子供の場合は、学校でからかわれたり、いじめられたりすることもあり、大人の円形脱毛症以上にストレスを抱えがちです。お子さんが円形脱毛症だと気づいたら、そのままにせず、なるべく早く皮膚科を受診させてあげましょう。

子供の円形脱毛症の治療法

軽度(脱毛面積が25%以下)で発症してから半年未満の場合は、免疫機能を抑制して炎症を抑えるステロイド外用薬や、血流を増加させて発毛を促す塩化カルプロニウム外用(フロジン液)を用いて様子を見ることが多いようです。ほかにも、外用薬のミノキシジルや、内服薬では抗アレルギー薬(第2世代抗ヒスタミン剤)、セファラチン、グリチルリチン、処置療法として直線偏光近赤外線照射療法(スーパーライザー療法)を行うこともあります。

それぞれの治療薬の詳しい解説は『円形脱毛症の治療で用いられる薬とは』をご覧ください。

直線偏光近赤外線照射療法(スーパーライザー療法)については、『円形脱毛症の治療法について』で詳しくご紹介しています。

一方、発症してから半年以上経っていたり、重度(脱毛面積が25%以上)の場合は、局所免疫療法を中心に、外用薬や内服薬を併用します。局所免疫療法とは、脱毛部分を薬品で人工的にかぶれさせることで、リンパ球を集めて、毛包を攻撃している異常なリンパ球を抑え、発毛を促す治療法です。

子供の円形脱毛症には、焦らずにおおらかな気持ちでサポートを

髪が抜けるというのは、子供にとってもショックが大きい出来事なので、子供の円形脱毛症では、親御さんや周囲の理解やサポートが不可欠です。脱毛範囲が広い重症の円形脱毛症では、完治するまでに10年以上かかってしまうケースもあるようですが、焦らずに、根気よく治療を続けていきましょう。

また、脱毛部分が目立たないように、髪型を変えたり、髪飾りやバンダナを使ったりして、お子さんが明るく過ごせるように工夫をしてあげるのもよいでしょう。脱毛範囲が広いなら、子供用のウィッグを利用するという手段もあります。いずれにしても、本人とよく話し合い、気持ちを尊重してあげることが大切です。