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親が知っておきたい小児に多いひきつけ(けいれん)の基本

更新日:2018/06/20 公開日:2016/12/09

ひきつけの基礎知識

小児が起こすけいれんのことを、ひきつけといいます。突然手足がつっぱり全身を硬直させる症状が出た場合は、ひきつけが疑われます。脳が未発達な乳幼児に多いひきつけの症状や対処法などについて、ドクター監修の記事で解説します。

ひきつけとは、突然手足がつっぱって、全身を硬直させる状態をいいます。一般的には、小児が起こすけいれんのことをひきつけと呼び、脳が未発達な乳幼児に多くみられます。ここでは、ひきつけの症状や原因、対処法などについて見てみましょう。

ひきつけの症状

ひきつけを起こすと、急に身体の一部、または、全身がガクガクと震え、身体がつっぱったようになって硬直します。意識を失い、唇は紫色に変わり、目の焦点が合わなくなります。また、目は上を向くことが多いようです。ひきつけの発症率は、子供の場合5~10%ほどで、5~10分以内に治まることが多いようです。5分程度のけいれんであれば、命にかかわることはほとんどありません。

ひきつけの原因

ひきつけの原因はいくつかあります。小児(乳幼児)に多いのは、高熱による熱性けいれんや、大泣きによるひきつけです。てんかんや重篤な病気によるひきつけの場合は、救急車を呼んで、早急に病院を受診する必要があります。

高熱によるひきつけ(熱性けいれん)

急な発熱や39℃以上の高熱でひきつけを起こすことがあります。理由は、乳幼児の脳が未発達なためで、神経細胞が興奮することで起こります。生後9か月~4歳ころまでに多く見られますが、ほとんどは成長するにつれ発作が出なくなります。熱性けいれんは遺伝的な病気ともいわれており、親や兄弟も子供のころに熱性けいれんを起こした経験がある場合が多いようです。

大泣きによるひきつけ(泣き入りひきつけ)

激しく泣くことでひきつけを起こすことがあります。理由は、乳幼児は呼吸の仕方が未熟で、大泣きによってうまく呼吸ができなくなるためです。症状は、呼吸が苦しくなり突然呼吸が止まる、顔色が紫色になって全身がつっぱるなどです。

激しい脱水症状によるひきつけ

大人に比べて乳幼児は体内の水分比率が非常に高く、嘔吐や下痢をくり返すと脱水症状を起こしがちです。脱水症状になると、唇がカサカサになる、元気がなくなるなどの症状が現れます。さらに脱水が進むと、意識が不明瞭になりひきつけを起こすこともあります。一般的に、体重の10%以上の水分が失われると危険ですので注意しましょう。

てんかん

熱がないのにひきつけを何度もくり返す場合は、てんかんの可能性があります。子供の1%弱がかかり、脳波検査などで異常が見られることが多いようです。けいれんが15分以上続いたり、くり返し発作を起こす場合は、けいれん重積が疑われます。

脳炎・髄膜炎

ウイルスや菌に感染して脳炎や髄膜炎を起こし、ひきつけが現れることもあります。脳炎や髄膜炎の場合は、高熱や嘔吐といった症状が見られ、ひきつけが5分以上続きます。インフルエンザウイルスが原因で脳炎を起こした場合の死亡率は10%程度です。

ひきつけ(けいれん)の対処法

けいれんを起こしたら、まずは静かな部屋であおむけに寝かせます。顔は横に向けて、呼吸しやすいように衣服やおむつをゆるめましょう。吐きそうなときは、身体を横にして吐かせてください。また、けいれん中は子供が舌を噛まないかと心配になりますが、噛むのを防ごうと口の中に割り箸や指を入れるのは危険です。嘔吐を誘発して、吐いたものが気管に入る恐れがあるのでやめましょう。また、抱き上げる、揺するなどの刺激は逆効果になるので注意が必要です。親が子供のけいれんを突然目の当たりにすると慌ててしまいますが、冷静に対応しましょう。

子供がけいれんを起こしたら、しっかり観察することが大切です。けいれんの続いた時間、手足や眼球の動き、顔色や唇の色、嘔吐や下痢はないかを確認します。また、呼吸の状態や意識はあるかなども確認しましょう。けいれんが5分以上続く場合は、脳に後遺症が残ることもあるので、救急車を呼びましょう。発作をくり返し起こす、片側の手足だけがつっぱっている、意識がはっきりしない、目が一方に寄っている、身体の動きがおかしいなどの症状がある場合も、同じように救急車を呼んでください。

初めてひきつけを起こした場合や、発作が治まっても発熱や手足にしびれがある場合は、落ち着いてから小児科を受診すると安心です。1年以内に2回以上、熱性けいれんを起こす場合は、てんかんなどの病気が原因として隠れていることもあるので、なるべく早めに小児科を受診してください。