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帝王切開とは?手術の流れ、痛み、リスクについて

更新日:2017/03/25 公開日:2017/03/25

帝王切開の基礎知識

近年は医学技術の発展にともない、出産時に帝王切開を行うケースが多くなりました。しかし、手術である帝王切開には不安がつきものです。帝王切開の方法やリスク、費用について、ドクター監修の記事で解説します。

帝王切開とは、出産時に母体を切開することにより、胎児をお腹の中から直接とり出す方法です。本記事では、帝王切開における方法や、リスク、費用について解説します。

帝王切開とは

帝王切開は、母体か胎児のどちらかに問題があり、自然分娩が難しい場合に選択される出産方法です。2008年の統計では、妊婦の5~6人に1人が帝王切開で出産しています。妊婦年齢の高齢化などの要因があり、帝王切開率は上昇傾向にあります。

帝王切開の種類

帝王切開には、緊急帝王切開と予定帝王切開があります。緊急帝王切開は、母体、または胎児における以下のような理由で、出産の途中や直前に手術が決まります。

  • 児頭骨盤不均衡(骨盤が、胎児の頭よりも小さい)
  • 軟産道強靭(胎児が通る軟産道の成熟が順調に進まず、分娩が進まない)
  • 子宮破裂の危険性
  • 常位胎盤早期剥離(出生前に胎盤がはがれ、危険な状態)
  • 妊娠高血圧症候群(重症の場合や悪化のスピードが早い場合)
  • 吸引、鉗子分娩でも経膣分娩が不可能な場合
  • 胎児ジストレス(胎児が十分な酸素を受け取れず、仮死状態になる)
  • 臍帯脱出(分娩前に臍帯が外に出てしまう)
  • 胎位・胎勢・回旋異常(逆子などの位置問題)

予定帝王切開は、以下のような理由のため、計画的に行われる帝王切開手術です。

  • 以前の帝王切開が子宮下部横切開ではない
  • 以前の帝王切開術後経過が不良
  • 過去に2回以上帝王切開をしている
  • 多胎妊娠、高度の羊水過多
  • 複数のリスク因子が重なる場合

帝王切開のリスクとは

自然分娩と異なり、帝王切開には術後合併症などのリスクが存在します。しかし、適切な処置をすることで危険は回避できます。

母体への影響

帝王切開を経験した母体にとってもっとも気になるのは、二人目の出産です。これについては、多くの場合で帝王切開になります。帝王切開後も経膣分娩の出産が不可能ではありませんが、以前の傷口が分娩中に開くリスクがあります。以前の傷が開いてしまうリスクは1%程と言われています。すごく大きな数字ではありませんが稀なこととは言えません。分娩の前には前の帝王切開の傷のある部分の子宮の壁はかなり薄くなっているため、傷がきちんと付いているかどうかを評価することは不可能です。もし分娩途中で傷が開いてしまった場合、最悪の場合は赤ちゃんが母体のお腹の中へ子宮から出てしまうという事態になります。そうなると子宮が収縮して胎盤が剥がれてしまう恐れがあり、赤ちゃんに十分な酸素が供給されなくなり致命的な事態も起こり得ます。ですから、1回目の分娩が帝王切開であった方で2回目のお産を経腟分娩で行いたい場合は、ごく短時間で緊急帝王切開ができる体制にある周産期センターのような施設で、分娩方針のご希望についてご相談されることをお勧めします。

帝王切開の手術

帝王切開の手術方法について解説します。

帝王切開の事前準備

麻酔中の嘔吐などを避けるため、前日の夕食以後は食事ができなくなります。ただし、脱水予防のため、術前の点滴の他、前日から術前2時間前までに経口補水液療法が行われます。

帝王切開時の麻酔について

帝王切開で使われる麻酔は、局所麻酔と全身麻酔があります。予定帝王切開では局所麻酔がよく使われます。局所麻酔には硬膜外麻酔と腰椎麻酔があり、腰椎麻酔は脊椎くも膜下麻酔とも呼びます。胸から下の神経の痛みを抑えます。全身麻酔は、点滴と肺どちらかから麻酔薬を投与します。多くは、胎児機能不全や大量出血などによる、緊急帝王切開に用いられます。

帝王切開後の症状や傷跡について

帝王切開を行なうと、傷跡や痛み、後遺症が心配されます。どのような症状があるのかを確認しましょう。

合併症はあるか

静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の症状が現れることもあるので、術後はできるだけ早く立って歩くようにしたり、弾性ストッキングや間欠的空気圧迫装置を足に装着したりします。

傷跡は目立つのか

傷跡は徐々に小さくなり、3か月ほどで赤みも取れ、1年後には目立たない状態になります。状態にはかなり個人差があるので、気になる方は医師に相談しましょう。

帝王切開にかかる費用について

帝王切開は手術であり、自然分娩では発生しない費用が必要です。

帝王切開には保険が適応される

帝王切開の手術自体には健康保険が適用され、自然分娩と同様、出産育児一時金も申請できます。また、1か月の医療費が一定の限度額を超えた場合、高額療養費制度の対象にもなります。支払う金額は、一般的には自然分娩より少し高い程度です。

出産育児一時金とは

健康保険に適用される出産育児一時金の支給額は42万円です。直接支払制度や受取代理制度に加入している医療機関の場合は、出産費用から出産育児一時金を差し引いた額が自己負担額となるので、出産する医療機関へ事前確認しておきましょう。