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陣痛誘発剤とはどのような薬?

更新日:2018/06/20 公開日:2017/01/18

出産・分娩の基礎知識

医学的に必要がある場合や、妊婦本人の希望がある場合、陣痛誘発剤によって人工的に陣痛を引き起こすケースがあります。陣痛誘発剤の使用の目的やメリット・デメリットなどについて、ドクター監修の記事で解説します。

陣痛誘発剤は、母体や胎児の状態をみて処方される薬です。人工的に陣痛を起こす薬であるため、使用にあたってはいくつかの注意点があります。使用の目的や使用されるケースなど、陣痛誘発剤の概要について解説します。

陣痛誘発剤とは

陣痛誘発剤は、人為的に陣痛を誘発する薬です。子宮を収縮させて、陣痛を促進させることが期待できます。

どのようなときに使用する薬か

陣痛誘発剤は、まず、医学的に適応があると認められた場合に使用されます。たとえば、陣痛が始まる前に破水が起きる前期破水や、妊娠の継続が母体に悪影響を与える場合などです。医学的な理由がない場合でも、陣痛を待つことへの不安や家族の都合など、妊婦の個人的な希望から、陣痛誘発剤が使用されることもあります。

産婦・胎児への影響

陣痛誘発剤として使用されるプロスタグランジンやオキシトシンは、陣痛が起こる際に身体から分泌される物質です。そのため投与量が多いと、陣痛が強くなり過ぎてしまうこともあります。これを過強陣痛と呼びます。

他にも産婦への影響として、一時的に脈が弱くなる可能性があります。そしてごくまれに、重大な副作用としてショック状態や子宮破裂、羊水に胎児の便が混ざる羊水混濁(ようすいこんだく)、胎児機能不全などがみられる場合もあります。

陣痛誘発剤のメリットとデメリット

陣痛誘発剤を使用する場合、どのようなメリットやデメリットが考えられるのでしょうか。

陣痛誘発剤のメリット

陣痛誘発剤は、医学的に使用する必要がある場合に用いられる薬です。医学的に必要な場合とは、胎児、または母体に対して、なんらかの悪影響がある場合です。結果的に、陣痛を早めることによって、胎児や母体へ早期の処置や安全の確保ができるといったメリットがあります。

陣痛誘発剤のデメリット

陣痛誘発剤は、薬物的な観点から陣痛を促すものです。しかし、陣痛誘発剤を使用しても、微弱分娩といって、2時間以上分娩が始まらなかったり、胎児の通る子宮口や頸管(けいかん)の準備が不十分であったりする場合もあります。この場合、自然に陣痛がきたときよりも、わずかに帝王切開になる可能性があることがデメリットとして考えられます。また、陣痛誘発剤を使用する際に、人によっては薬の副作用が現れる可能性があります。

陣痛誘発剤を使用する際の注意点

陣痛誘発剤を使用する場合、使用前後で気をつけるべきことがあります。

使用する前に気をつけること

陣痛誘発剤は、適応があったとしても、状態によっては使用できない場合があります。薬の種類にもよりますが、出産経験者、過強陣痛がみられる人、子宮がもろくなっている可能性のある帝王切開の経験者などです。子宮破裂などのリスクが高くなるため、陣痛誘発剤の使用は厳禁とされています。

使用した後に気をつけること

使用後は、個人差がありますが、吐き気や頭痛といった軽い症状から、ショックや胎児機能不全などの重い症状まで、副作用が現れる可能性があります。副作用については事前にドクターからの説明を受け、妊婦および家族自身が十分に理解をしておく必要があるでしょう。