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朝早くに目が覚めてしまう早朝覚醒とは

更新日:2018/06/20 公開日:2017/02/28

睡眠障害の基礎知識

必要以上に朝早くに目覚めてしまい、そのあともう一度寝ようとしても寝付けないという症状は「早朝覚醒」と呼ばれる睡眠障害の一つです。早朝覚醒の原因や改善方法についてドクター監修の記事でお届けします。

朝起きるべき時間より随分前に目が覚めてしまい、そのあともう一度寝ようとしても寝付けないというのは「早朝覚醒」と呼ばれる症状です。早朝覚醒の原因や改善方法についてご紹介していきます。

早朝覚醒とは

自分が期待していたよりも早くに目覚めてしまい、それ以降再び寝る事ができないという症状は早朝覚醒と呼ばれる睡眠障害の一つです。

予定していた起床時間よりも数時間前倒した早朝に起きてしまう日々が続いたり、一旦起きてしまうと予定より早い時間であっても再び就寝する事ができない日々が続くことで十分な睡眠時間が得られず睡眠不足に陥ってしまったりします。社会生活に大きな支障がある場合には治療が必要になります。

また、早朝覚醒以外の「熟眠障害」「中途覚醒」「入眠障害」など、他の不眠症との合併も多く見られ、複合的な症状を持つ事も珍しくありません。そのため一元的な治療が難しく、個別の治療が必要となります。

通常の早起きとして周囲からは大きな問題として扱ってもらえなかったり、年配の方の場合には、年齢による単なる早寝早起きと勘違いされるケースも多くみられ、医療機関への受診が遅れたり、症状が深刻化することもあります。

早朝覚醒の原因

早朝覚醒の原因について代表的なものをご紹介していきます。

うつ病の初期症状

意外に思われるかもしれませんが、多くのうつ病の初期症状ではさまざまな睡眠障害をともないます。また、睡眠障害であると同時に、その睡眠障害自体がうつ病を悪化させている事例も確認されています。その場合には、気づかぬうちにうつ病と睡眠障害の両方が悪化してしまう可能性があります。

さらに、目は覚めているが身体を起き上がらせていない、という状態があるために、睡眠不足を自他ともに認識しづらいというのも症状を悪化させる一つの要因です。うつ病の症状として気になる事に注意力を偏らせてしまう事があります。そのため、早朝覚醒について悩むがゆえに早朝覚醒が発症し続けてしまう、という負の連鎖が続いてしまうことがあるのです。

体内時計の変調

夜ふかしや夜勤、旅行の時差による活動時間の変化などによる体内時計の変調が大きな引き金となることがあります。また、「長く寝なければならない」という観念により、自分にあった睡眠時間よりも多くの時間を見積もってしまい、かえって睡眠そのものの質を下げてしまうケースも多く見られます。身体のことを考えているつもりが、かえって体内時計を狂わせ、結果的に良質の睡眠が取れなくなってしまうのです。睡眠時間の適正値は一人ひとり違いますし、年齢や環境によっても変化しますので、定期的に自分の睡眠時間について見直すことが大切です。

その他にも、出張が多く毎日違うホテルで寝ているなどの睡眠環境の著しい変化、過度な精神的ストレス、アルコールの過剰摂取などさまざまな原因が考えられています。

早朝覚醒の改善方法

薬剤投与による改善方法

睡眠を改善する薬の投与が主要な治療方法となります。睡眠導入に重点を置いている場合には、睡眠導入剤を用いて根本的な睡眠の質の改善を行い、よい睡眠のリズムを身体に知らせていく必要があります。

この場合に気をつけておきたいのは薬の呼び方とその効果です。超短時間作用型の睡眠剤は一般的に「睡眠導入剤」と呼ばれていますが、決して成分が薄いわけではありません。過度の摂取は当然リスクをともないます。そのため、用法や容量を正しく守って使用することが必要です。また、高齢者においては、日中に効果が及んでしまう事例が多く見られるため、アダプティングやマッチングを慎重に観察しなければなりません。

薬剤を使わない改善方法

薬剤を使用しない場合には、根気よくさまざまな方法を試してみる事が肝要です。

その一つに刺激調整法というものがあります。この刺激調整法というのは、睡眠に反する刺激を和らげ、よい寝起きのリズムをつくっていく方法です。たとえば、寝室に行くと眠くなるという条件反射を能動的に作用させるために、眠くない時は寝室を離れたり、反対にゲームやインターネットをするなどの刺激を寝室に持ち込まないようにしたり、日中にあまり長い昼寝をしないよう工夫したりすることなどがこれに該当します。

また、このような薬剤を使用しない改善方法にスライドしていくうえで、睡眠薬の中止を試みる離脱法は非常に重要となります。睡眠薬により睡眠不調が緩和されて一か月以上たってから始める事をおすすめします。この際、薬剤の使用を急にやめるのではなく、四週間ほどかけて少しずつ量を減らして行き、最終的に服薬を完全に中止し、経過を観察することが推奨されています。

急激な回復を望まず、丁寧にゆっくりとした曲線で治療し回復につとめることが肝心です。