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コリン性蕁麻疹の原因と対処法とは

更新日:2017/03/23 公開日:2017/03/23

蕁麻疹・痒疹・皮膚掻痒症

コリン性蕁麻疹についてドクター監修の記事で解説します。蕁麻疹は、汗をかいたり汗をかくような精神的な緊張が生じたりすることによっても生じることがあります。主な症状や発症のメカニズム、対処法などを知り、対処していきましょう。

蕁麻疹には、汗をかくことによって生じるものがあり、コリン性蕁麻疹と呼ばれます。コリン性蕁麻疹の症状や原因、対処法について解説します。

コリン性蕁麻疹とは

コリン性蕁麻疹とは、蕁麻疹の一種で、発汗もしくは発汗が促されるような刺激が加わったときに出現する蕁麻疹を言います。多く発症する年齢は10~20代といわれ、すべての蕁麻疹患者のうち5.1%がこのコリン性蕁麻疹だとする報告もあります。

コリン性蕁麻疹は、アセチルコリンなどのコリン作動性物質が原因として関わっていると考えられています。コリン性蕁麻疹の原因については後ほど詳しく説明します。

汗をかいたり、発汗が促されたりすることで蕁麻疹が生じるという特徴があり、そのきっかけとして、運動や入浴などをはじめ、熱いものやからいものを食べたり飲んだりすることや、精神的な緊張が生じたりすることなどがあげられています。

コリン性蕁麻疹の症状

およそ1~3mmほどの膨疹(ぼうしん)や紅斑(こうはん)が現れます。多くはかゆみをともないますが、ピリピリとした痛みやチクチクする刺激感が生じる場合もあります。手のひらや足の裏、わきの下を除きほぼ全身に出現する可能性があるといわれますが、体幹部にもっとも多くみられるようです。

症状が現れてからおよそ数分から2時間くらいの間に治まることが多いものの、小さい膨疹同士が癒合して大型のものとなる場合もあるため注意が必要とされます。まぶたや口唇に血管性浮腫(けっかんせいふしゅ)をともなったり、重篤な場合には気管支喘息やアナフィラキシーをともなう場合もあります。

コリン性蕁麻疹の原因とメカニズム

コリン性蕁麻疹の原因はまだ解明されていない部分も多いとされますが、アセチルコリンなどのコリン作動性物質やヒスタミン、汗アレルギーなどが関わっていることがわかってきています。

アセチルコリンは、副交感神経から分泌され、発汗を促す作用をもつ神経伝達物質のひとつです。このアセチルコリンが、マスト細胞に脱顆粒(だつかりゅう)を促すということが報告されています。

また、汗にアレルギーを起こして蕁麻疹を生じる場合があることも知られています。自身の汗の成分に対してIgE抗体をつくるケースがあり、これが発汗によってマスト細胞の活性化を促すとされます。

マスト細胞は、ヒスタミンなどを大量に蓄積して血管周辺に存在する細胞です。これが活性化すると、脱顆粒と呼ばれるというプロセスを通じてヒスタミンなどの物質が放出されます。ヒスタミンには血管を拡張させたり神経に働きかけてかゆみを引き起こしたりする作用があります。これが蕁麻疹につながるとされています。

コリン性蕁麻疹の対処と治療

蕁麻疹の治療では、コリン性蕁麻疹のように蕁麻疹の原因となる特定の要素がわかっている場合には、まず、その要素を取り除いたり、回避したりすることが行われます。したがって、コリン性蕁麻疹の場合には、発汗を避けるようにして、強い膨疹の症状を引き起こさないようにすることが大切とされます。特に、症状が比較的強く出ており日常生活において支障が生じるような場合には、汗をかく運動や熱いお湯や長時間の入浴は避けるようにします。

蕁麻疹自体は、ある程度の時間が経てば治まることが多いのですが、かゆみを我慢できずにかきむしったり、かきこわしてしまうと、その傷によって症状が悪化する場合もあります。温めるとかゆみが増すことが多いため、冷やしてかゆみを和らげるのも一案です。

抗ヒスタミン薬の内服による薬物治療を行なうこともあります。コリン性蕁麻疹の場合、アレルギー治療に通常用いられるH1ブロッカーとともに、胃炎などの疾患に処方されるH2ブロッカーが併用して処方され、症状改善の助けとなる場合もあるようです。

コリン性蕁麻疹のなかには、発汗低下をともなう症例があります。その場合には、通常のコリン性蕁麻疹の場合とは逆に、運動や入浴などを積極的に行って発汗を促すことで症状の改善がはかっていく治療法がとられることもあります。

コリン性蕁麻疹の予防

前記したコリン性蕁麻疹の対処や治療法にもあるように、発汗や、発汗が促されることで出現するコリン性蕁麻疹に対しては、その原因となる発汗を避けることが予防につながるとされます。

熱いお湯に長時間浸かったり、汗を激しくかくような運動をしたりすることは避け、状態が思わしくないときにはぬるめのシャワーだけにするなど、対策をしていくことが大切になります。

また、運動や入浴だけでなく、発汗を促すような食べ物も発症を促すもととなり得ます。からいものや熱いもの、アルコールなどの飲食物も避けるようにするのが賢明です。また、ストレスもまた、蕁麻疹を生じる原因となったり、症状を悪化させる要因になったりするひとつです。規則正しい生活を送り、十分な睡眠や休息をとって身体を休めるとともに、リラックスする時間を積極的に設けてストレスの緩和をはかるようにしましょう。

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