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咽頭結膜熱(プール熱)とは

更新日:2018/05/16 公開日:2017/03/27

プール熱(咽頭結膜熱)の基礎知識

咽頭結膜熱(プール熱)は急性ウイルス性の感染症です。症状は発熱や結膜炎が一般的ですが、乳幼児や高齢者は重篤化するおそれがあります。こちらでは、咽頭結膜熱(プール熱)の原因や対策法を、ドクター監修の記事でご紹介します。

咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ、プール熱)とはアデノウイルスへの感染が原因とされる感染症の一つです。発熱や結膜炎、咽頭の炎症など急性の症状が特徴的です。こちらでは、咽頭結膜熱(プール熱)の症状、原因、対策法などについてご紹介します。

咽頭結膜熱(プール熱)とは

咽頭結膜熱、いわゆる「プール熱」とは、急性ウイルス性の感染症の一つです。小児が発症することで知られますが、大人が発症するケースもあります。主な症状は発熱、咽頭炎や結膜炎です。プールで感染するケースも見られる事から別名・プール熱と呼ばれています。咽頭結膜熱(プール熱)は学校保健安全法においては学校感染症第二種として扱われています。症状がなくなってから2日間経過した後に登園・登校が可能です。

咽頭結膜熱(プール熱)の症状

咽頭結膜熱(プール熱)の一般的な症状、また、重篤な症状が現れるケースについてご紹介します。

咽頭結膜熱(プール熱)の主な症状

咽頭結膜熱(プール熱)の潜伏期間は5~7日間とされています。潜伏期間の後、発熱し、目やのどなどに症状が現れます。解熱しても数日間は、他の症状が持続する場合があります。

  • 高熱

38~40℃の高熱がでます。解熱までに3~7日間かかり、なかなか熱が下がらないことが特徴の一つです。発熱にともない頭痛、だるさなどの症状が現れる場合があります。

  • 結膜炎

結膜炎の症状は、目が赤く充血し、痛んだり目やにが出たりする事で知られています。これらの症状は片目から始まり、時間差でもう片方にも出現する事が一般的です。

  • 咽頭炎

咽頭はのどの奥に位置します。咽頭炎はこの咽頭が炎症を起こし、のどの粘膜やリンパ組織に痛みや腫れ、違和感などが現れる症状です。咽頭結膜熱(プール熱)ではこの咽頭炎が4~5日間続き、のどが真っ赤に腫れる症状が特徴的です。炎症によりのどが痛み、扁桃腺も腫れるケースが多く見られます。

  • その他の症状

下痢・嘔吐などの胃腸炎に似た症状が見られる事もあります。また、のどが腫れる事で呼吸器症状を引き起こす場合もあります。

症状の深刻化に注意が必要なケース

乳幼児、高齢者、もともと持病を抱えている人などが咽頭結膜熱(プール熱)にかかると、症状が深刻化するおそれがあります。呼吸障害や細菌への二次感染などをともなう場合があり、注意が必要です。また、生後15日未満の新生児の場合は全身性感染を起こすおそれがあります。症状が極めて重症化する場合もあります。さらに、新生児を含む乳児の場合、高熱によってひきつけを起こす場合があります。ひきつけが起きると、手足の震えや意識低下などの症状が現れ、通常は数分で治まるとされています。万が一これらの症状が止まらない場合は髄膜炎や脳炎の可能性を疑う必要が出てきます。このため、咽頭結膜熱(プール熱)を発症したら注意深く経過を見守る事が大切と言えます。

咽頭結膜熱(プール熱)の原因

咽頭結膜熱(プール熱)はウイルスが身体に侵入する事で感染します。

原因はアデノウイルス

咽頭結膜熱(プール熱)の感染源はアデノウイルスと呼ばれる病原体です。アデノウイルスは感染力が強い事が特徴的です。複数の型がある中で、主に3型による感染が原因とされています。その他、1型、4型、7型なども咽頭結膜熱(プール熱)の原因として知られています。また、アデノウイルスの7型は肺炎など深刻な合併症を引き起こす危険性があるとされています。

感染経路は飛沫感染・接触感染

感染者の咳やくしゃみなどによってウイルスが飛沫感染します。感染者がプールに入ることで、感染が広がります。また、手やタオルなどにウイルスが付着して接触感染する場合もあります。これらの経路によってウイルスが口や鼻、あるいは眼の結膜から身体に侵入する事で感染します。

咽頭結膜熱(プール熱)の治療法

咽頭結膜熱(プール熱)には特別な治療法が無いとされています。熱やのどの炎症などの症状を抑える対症療法がメインとなります。その他、通常の風邪(かぜ)などと同様に自宅では安静に過ごし、体力回復に努める事も重要といわれています。発熱時は脱水症状を起こさないよう、こまめに水分を採りましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)の予防法

咽頭結膜熱(プール熱)は感染者との接触を控える事が主な対策法になります。その他、以下のポイントにも注意するとよいでしょう。

  • 手洗いうがいの徹底

外出時、また、乳幼児の場合はオムツの交換後も忘れずに行いましょう。

  • 手指の消毒

90%エタノールを使用しましょう。

  • 感染者が使用した器具の消毒

食器や哺乳瓶などは煮沸消毒し、おもちゃやドアノブなどは次亜塩素酸ナトリウム(0.02%)で消毒する

  • 日ごろの対策

常日頃からタオルや食器などの共有を避ける事も予防につながります。また、おもちゃやドアノブなど頻繁に手が触れる物は次亜塩素酸ナトリウム(0.02%)でこまめに消毒しましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)は感染力が強く、重症化すると危険な病気の一つです。特に乳幼児や高齢者などの場合、重症化が懸念されるため、日ごろから対策する事が大切と言えるでしょう。