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プール熱(咽頭結膜熱)の治療薬について

更新日:2018/05/16 公開日:2017/03/27

プール熱(咽頭結膜熱)の基礎知識

プール熱(咽頭結膜熱)は、急性の感染症の一種です。小児に多いといわれていますが、大人でも発症するケースがあります。プール熱と診断されたときどのような治療薬を用いて治すのかをドクター監修の記事でお伝えします。

プール熱(咽頭結膜熱)は夏に流行しやすく、プールを介して感染することもあることから「プール熱」といわれるようになりました。自分自身や家族がプール熱と診断されたときのために知っておきたい、治療薬や治療方法などを詳しく解説していきます。

プール熱(咽頭結膜熱)の治療薬

プール熱は、アデノウイルスというウイルスが原因で起こるとされています。このウイルスにはさまざまな種類があります。それぞれ違う特徴を持つことから、型によって現れる症状が違うといわれています。よくみられる症状は、38~39度の高熱やのどの痛み、結膜炎をはじめとする眼症状です。アデノウイルス自体に効く治療薬はなく、プール熱に有効な薬もないといわれています。そのため、プール熱の治療は現れた症状に対する対症療法が中心となります。

38~39度の発熱症状やその際に痛みを感じる場合は、解熱鎮痛剤作用のある内服薬や座薬を用いて、症状を改善させます。目の充血や目やになどの症状が多いときには、炎症を抑える効果が期待できるステロイド剤の目薬や、細菌による二次感染の可能性がある場合は抗生剤が有効とされています。症状に合わせた対処が必要となるため、安易に市販薬で治そうとせず、医療機関を受診して、症状に合った薬を処方してもらうようにしましょう。

プール熱(咽頭結膜熱)の治療方法

アデノウイルスに直接働きかけてくれる抗ウイルス薬が今のところないといわれているため、症状をやわらげる治療を行います。

高熱をやわらげる

38~39度の高熱が5日ほど続くといわれています。熱さましなどをうまく使いながら体温調節を行いましょう。高熱で苦しさを感じる、眠れないなどであれば解熱剤を使って症状をやわらげるのもひとつの方法です。薬を多用しないように注意しつつ、状況に合わせて解熱鎮痛剤も上手く活用しましょう。

目の症状をやわらげる

目が赤くなり、充血のような症状も起こすことから、炎症を抑える働きがあるステロイド剤の点眼薬を使用して症状をやわらげることがあります。

脱水症状を防ぐ

高熱により、脱水症状に陥りやすいといわれています。こまめな水分補給を行い、脱水症状を引き起こさないように気をつけましょう。

食べられるときに食事する

のどの痛みを起こすこともあるため、食欲不振になることがあります。高熱のときは、アイスクリームやゼリー、プリンなどの舌触りが滑らかで冷たい食べ物がおすすめです。熱が下がり、元気なときは豆腐やみそ汁、おかゆなどをとるのもよいでしょう。

プール熱(咽頭結膜熱)の検査・診断方法

プール熱は、その他の感染症との区別がつきにくいこともあり、詳しく検査されることがあります。行われる主な検査は、「迅速検査」と「血液検査」です。

迅速検査

綿棒で鼻やのどの奥をこすり、粘膜を採取してアデノウイルスがいるかを見る検査で、多くの場合この方法でチェックします。結果が出るまでにさほど時間がかからず、約15分~30分で結果が出るといわれています。しかし、発熱症状が現れてすぐくらいの発症直後は、プール熱であっても陽性反応が出ないケースもあるため、そのような場合は生活状況や症状を見て判断されることもあります。

プール熱は感染力の強いアデノウイルスが原因であることから、周囲への伝染を防ぐため、プール熱と診断されたのなら、主要症状が消退した後2日を経過するまで出席停止となります。しかし、高熱やのどの腫れがあり、アデノウイルスがいるという検査結果であっても、結膜炎をはじめとする目の症状がなければ「プール熱」とならず、アデノウイルスが原因の「咽頭炎」と診断されることがあります。このような場合は医師と相談して出席するかを決めます。

血液検査

プール熱かどうかを判断するひとつの方法ですが、迅速検査のようにすぐに検査結果がわからず、時間がかかります。そのため、事後確認で行われたり、肺炎をはじめとする合併症の可能性を確かめたりする場合にこの検査を行うことが多いといわれています。検査方法としては、血液の採取は期間をあけて2回行い、1回目と2回目の数値を比較して抗体が上昇していれば「プール熱」と判断されます。

プール熱(咽頭結膜熱)の予防法

プール熱の主な感染経路は、咳やくしゃみによって飛散した唾液や鼻水による飛沫感染や、感染者との直接的な接触や手指を介した接触感染といわれています。また、排泄物にウイルスが潜んでいることもあり、トイレの後の手洗いが不十分のまま粘膜やものに触れてしまうことで感染する糞口感染もあるといわれています。これらの感染経路からウイルスの侵入を防ぐためのポイントは3つです。

こまめな手洗いとうがい

風邪(かぜ)やインフルエンザなどに有効といわれている一般的な予防法ですが、アデノウイルスの侵入を防ぐのにも効果が期待できます。

感染者とものを共用しない

タオルや食器など、身近なものを共用することで間接的に感染してしまうリスクがあります。感染者がいる場合は、症状が出ている間はだけでなく、症状が落ち着いていてもしばらくの間は共用を避けましょう。

消毒をする

塩素消毒が効果的といわれています。また、温度に弱いウイルスなので、器具であれば煮沸消毒も有効とされています。

予防するうえでのポイントを押さえ、徹底的に対策をすることで感染を未然に防げるといわれています。手洗いやうがいなどの基本的なことから始めて、しっかりと予防しましょう。