スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

結膜炎の症状と原因

更新日:2017/03/30 公開日:2017/03/27

結膜炎の基礎知識

目の異常に対しては、早めに病院を受診することが大切です。目の異常には結膜炎以外にもさまざまな病気があるため、原因の特定と適切な治療が必要になってきます。結膜炎の症状と原因について、ドクター監修の記事で解説します。

目にかゆみや充血などの異常がみられた場合には、結膜炎の可能性があります。しかし、結膜炎にもさまざまな種類があり、もしかすると結膜炎以外の病気である場合もあります。結膜炎についての理解を深め、もしもの場合に適切に対応できるようにしておきましょう。

結膜炎の種類別の、症状と原因

結膜炎とは、その名の通り、結膜に炎症が起こる病気です。結膜は、白目の表面とまぶたの裏を覆っている部分を指しますが、目を開いている間、外部からの異物を受け止めるため刺激を受けやすい部分でもあります。また、常に涙で覆われているため、その中でウイルスや細菌が繁殖しやすくなっています。結膜炎には原因によってさまざまな種類に分類されます。結膜炎を治療するためには、原因に合った治療法を行う必要があります。

細菌性結膜炎

黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌による感染が原因の結膜炎です。黄色っぽい目やにや、白目の充血が特徴的な症状としてあらわれます。原因となる菌は感染力が弱いものの、免疫力が落ちている場合に感染しやすくなります。

ウイルス性結膜炎

細菌よりも小さなウイルスによる感染が原因の結膜炎です。ウイルスに有効な抗生物質がないため、一般的には症状を緩和させる対症療法が行われます。原因となるウイルスや症状によって、流行性角結膜炎、咽頭結膜熱、急性出血性結膜炎に分類されます。

ウイルス性結膜炎の中でも、強い症状があらわれるものが流行性角結膜炎です。アデノウイルス8型などが原因となっています。一般的には1〜2週間で治るものの、角膜に点状のにごりがあらわれ、一時的に視力が低下する場合もあります。咽頭結膜熱は、プールの水を通して感染しやすく、プール熱とも呼ばれます。アデノウイルス3型や7型が原因とされていて、発熱や下痢など、風邪(かぜ)のような症状もあらわれることもあります。また、急性出血性結膜炎は、強い感染力がある結膜炎です。エンテロウイルス70型やコクサッキーウイルスA24型が原因です。感染すると、結膜の出血をともなった強い炎症を起こしますが、一般的には数週間で治るとされています。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は、特定の物質によるアレルギー反応が原因の結膜炎です。まぶたのかゆみや白目の充血が特徴的な症状です。このアレルギー反応は、外から侵入した物質に体が過剰な免疫反応を起こすことで起こるものですが、人によって原因となる物質が異なります。そのため、原因物質によって、さらに分類されます。代表的なものとしては、花粉症などの季節性、ハウスダストなどが原因の通年性の結膜炎です。このほか、アトピー性皮膚炎によるもの、慢性的な春季カタル、コンタクトレンズなどによる巨大乳頭結膜炎があります。

結膜炎と間違えやすい病気

結膜異物、角膜異物、眼内異物は、結膜炎と同様に目の表面に炎症が起きて痛みや充血などの症状があらわれます。しかし、治療には、異物を除去するための処置や手術が必要になったり、感染予防のために抗生物質を投与したりする場合もあります。悪化すると角膜潰瘍など視力低下につながる重度の症状につながる危険性も高いため、早めの受診と治療が大切です。

結膜異物

白目やまぶたの裏に異物が入ることでも、結膜に炎症が起こります。主な異物としては、砂や小さな虫、コンタクトレンズなどがあげられます。異物感や痛みのほか、充血や涙など結膜炎に近い症状もあらわれます。結膜の表面に異物がみられる場合は、生理食塩水などで洗い流し、まぶたの裏まで異物が入りこんだ場合は、まぶたを裏がえして除去します。こすりすぎると、奥まで入り込んでしまうおそれもあるため、医師に診察してもらうようにしましょう。

角膜異物

黒目(角膜)に異物が入り込むと角膜異物と呼ばれる状態になります。すぐに異物感、痛みなどの症状があらわれるのが特徴です。これは、角膜の痛覚は結膜よりも発達しているためです。結膜異物と同様に外部からの異物が原因で起こりますが、特に鉄片、鉄粉の場合には注意が必要です。放置することで患部にサビが生じ、球結膜充血という刺激の強い痛みや、最悪の場合には視力が低下するおそれもあります。治療には、異物を除去するだけでなく、感染を防ぐために点眼や眼軟膏の抗菌薬を使用する必要があります。

眼内異物

眼内異物は、粘膜や角膜を貫通して眼球の中にまで異物が入った状態のことです。仕事などで金属製の部品を扱う場合に起こることが多いとされています。眼内異物では、外傷性白内障や網膜剥離など合併症がみられることが多く、視力が低下するおそれが高くなります。治療のためには、入院と手術が必要になり、術後には感染予防のために抗生物質の投与が行われます。早期に発見して治療するためにも、異常を感じた際には、すぐに医師に診断してもらうようにしましょう。

結膜炎の検査方法

結膜炎の検査では、まず細隙灯(さいげきとう)顕微鏡による検査で炎症の原因を診断します。結膜炎の中でも多いとされているアレルギー性結膜炎が疑われた場合には血液検査を行うこともあります。

細隙灯顕微鏡検査

結膜炎や各異物を検査するためには、まず細隙灯顕微鏡で目の状態を確認します。細隙灯顕微鏡は、眼球の各部が光で照らされるため、表面の結膜だけでなく、角膜、虹彩、水晶体など肉眼では確認できない深部まで検査することができます。白内障や緑内障など眼科の基本検査として行われることが多い方法です。

血液検査

アレルギー性結膜炎が疑われた場合には、血液検査も行われます。これは、原因となっている抗原が人によって異なっていて、抗原を特定しなければ日常生活の中で抗原を避ける対応ができないからです。血液検査は、結果が判明するまでに数日かかるものの、微量の血液でアレルギーを特定することができます。血液検査のほかに、スクラッチテストやアレルウォッチなどの検査が行なわれる場合もあります。

結膜炎以外の検査

眼内異物が疑われる場合では、X線検査が行われることもあります。細隙灯顕微鏡で確認できるものであれば、そのまま異物を除去することができますが、網膜まで異物が達するなど重度の場合には、硝子体を吸引し液体で眼内を満たす硝子体手術も行われます。