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湿疹とは

更新日:2017/04/28 公開日:2017/04/28

湿疹・皮膚炎

湿疹はさまざまな原因によって発症するため、すぐに治癒するものもあれば慢性化してなかなか治らないものもあります。さまざまな湿疹の原因や治療法、予防法などについてドクター監修の記事で解説します。

刺激によって急性的に発症するものや、アトピー性皮膚炎のようになかなか治癒しないものなどを総称して湿疹と呼んでいます。さまざまな湿疹について詳しく解説します。

湿疹とは

湿疹は、皮膚科に訪れる患者の1/3〜1/5を占めるといわれています。湿疹には、外的因子と内的因子があり、両方が絡み合うことによってさまざまな症状が起こります。その症状や原因、発症する部位などによって病名が異なります。

外因性湿疹

花粉やハウスダスト、薬剤などの外的因子が皮膚に接触、侵入した場合に排除する働きが起こります。この時に炎症反応が引き起こされるものを外因性湿疹といいます。外的因子の種類や症状、部位によって以下のような病名があります。

  • 接触性皮膚炎

機械的な刺激や化学的な刺激など、外的な刺激によって引き起こされる皮膚炎のことで「かぶれ」ともいいます。刺激を受けた部分のみに湿疹反応が起こるとされています。

  • アレルギー性接触皮膚炎

接触性皮膚炎の中で、アレルゲンとなる物質に触れることで生じる皮膚炎のことをいいます。接触後すぐには反応が起こらず、1〜2日経って皮膚炎があらわれることもあります。原因物質に気づかずに使用を続けていると慢性化する可能性があるため、原因物質の特定が必要です。

  • 手湿疹(主婦湿疹)

接触性皮膚炎の中でも水仕事の多い人、特に女性に多いという特徴があります。結婚や出産を機に水仕事をする機会が増えた場合に発症しやすいことから、主婦湿疹ともいわれています。

  • おむつ皮膚炎

乳児のおむつが触れる部分に紅斑やびらんなどが生じるものです。カンジダ症に症状が似ているため識別が必要なケースもあります。

内因性湿疹

健康状態や皮脂分泌状態、アレルギーの有無やアトピー素因など内的因子が関係して引き起こされる皮膚炎のことをいいます。代表的なものには以下の病名があります。

  • アトピー性皮膚炎

多くの場合は、アトピー素因を持つ人に発症する皮膚炎です。皮膚のバリア機能が低下し、さまざまな刺激によって皮膚炎や慢性の湿疹が生じるものをいいます。乳児期には頭部や顔、体幹や四肢へと広がる特徴があります。小児の場合、頸部や四肢関節部に乾燥した湿疹があらわれる傾向にあります。思春期以降は頭や頸部、胸や背中に湿疹があらわれることが多いとされています。

  • 脂漏性皮膚炎

有髪頭部や耳の周囲、顔面などの脂漏部位に生じる皮膚炎のことをいいます。頭部にふけが生じるふけ症も軽度の脂漏性皮膚炎とされています。

湿疹の症状

湿疹は、急性の症状の場合はまず、むくみをともなう紅斑があらわれます。その後、紅斑の上に丘疹(丘疹)をともない、水泡や膿疱(のうほう)、びらんや鱗屑(りんせつ)を形成します。その後、症状は徐々に軽くなり治癒へと向かいます。急性の湿疹の場合、これらの症状が全てあらわれることもあれば、単一の症状のみがあらわれることもあります。急性の症状が治癒せず、その症状の一部を残しながら炎症部の皮膚が肥厚し、色素沈着や色素脱失を生じて慢性の湿疹となることもあります。

湿疹の原因

湿疹はさまざまな原因によって引き起こされます。それぞれの湿疹の原因について紹介します。

接触性皮膚炎

生活環境の中で触れるほとんどのものが原因になる可能性があるといわれています。国内で多いものとしては、ニッケルやクロムなどの重金属類、毛染剤や防腐剤などの薬剤、うるしやサクラソウなどの植物が代表的です。おむつ皮膚炎は、おむつによる刺激のほか尿や便による刺激や密閉環境による蒸れなどが原因となります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、さまざまな原因が複雑に関係して引き起こされるとされています。ダニやハウスダスト、食品などが一例です。また、アトピー性皮膚炎は、フィラグリンという皮膚のバリア機能を構成するために必要なタンパク質にある先天的な遺伝子変異によって、皮膚のバリア機能が低下することが原因の1つであるとされています。

湿疹の治療

湿疹の治療は、一般的にはステロイド外用薬が基本となります。かゆみが強いときには治療の補助として抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服薬の処方や、保湿剤を塗布するように指示されることもあります。ステロイドを長期にわたって使用すると、中止した際に湿疹の症状が再発することがあるとされています。そのため、皮膚の炎症が鎮静してもステロイド外用薬の使用を急に中止せず、塗る回数を減らしながら徐々に中止するようにしましょう。

湿疹の予防

湿疹はさまざまな原因によって発症しますが、防ぐことができるものもあります。手湿疹は、水仕事によって発症したり悪化したりすることが多いため、水仕事の際には綿手袋をしてからゴム手袋を重ねることをおすすめします。ゴム製品によっても湿疹が悪化する可能性があるので、直接皮膚に触れないようにしましょう。

脂漏性皮膚炎は、唐辛子やわさびのような刺激物やビタミン不足によって悪化することがあるといわれています。刺激物の摂取を控え、バランスのとれた食事を心がけるようにしましょう。

アトピー性皮膚炎を始め湿疹が起こっている部位は皮膚のバリア機能が低下し、皮膚が乾燥してアレルゲンが侵入しやすい状態になっているといえます。そのため、皮膚の乾燥を防ぐために保湿をしっかり行うようにしてください。また、汗をかくことでかゆみが強まり症状が悪化することも多いので、汗をかいた後はシャワーで流すようにしましょう。

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