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慢性扁桃腺炎とは

更新日:2017/05/25 公開日:2017/04/06

扁桃炎(扁桃腺炎)の基礎知識

慢性扁桃腺炎とは、急性扁桃腺炎の症状が慢性化してしまい、1年に何度も扁桃腺の炎症をくり返してしまう症状をさします。慢性扁桃腺炎にはどのような種類や特徴があるのか、ドクター監修のもと紹介します。

慢性扁桃腺炎は、細菌やウイルスが常在している状態です。体の免疫力が低下することで、急性扁桃腺炎の症状が発症しやすくなります。また、慢性扁桃腺炎は、病巣性扁桃腺炎などを引き起こす可能性があるため注意が必要です。

慢性扁桃腺炎とは

口を大きく開けた左右の舌の付け根あたりにある、丸い膨らみ部分が扁桃腺です。扁桃腺は白血球を多く含んでいるリンパ組織であり、免疫力を高めて口や鼻からの細菌やウイルスの侵入を防ぐ働きをしています。扁桃腺の働きは、体中の免疫組織が完成していない4歳から8歳くらいの子供がもっとも活発となります。通常は、体中の免疫組織が完成することで扁桃腺は萎縮し、大人になると役割を果たさなくなるようです。体の免疫力が低下していると扁桃腺の持つバリア機能が十分に働かなくなり、細菌やウイルスが増殖します。その結果、扁桃腺が炎症を起こして急性扁桃腺炎を発症します。急性扁桃腺炎の症状を1年のうちに数回くり返して、慢性化している状態が慢性扁桃腺炎です。急性扁桃腺炎をくり返すことで、扁桃腺に慢性的なウイルスや細菌の常在がみられるケースが多いようです。常に細菌やウイルスを抱えているため、疲労や体調不良などで免疫力が低下すると、急性扁桃腺炎の症状を発症しやすくなります。

慢性扁桃腺炎の症状

慢性扁桃腺炎の症状は、急性扁桃腺炎と同じように、のどの奥にある扁桃腺が赤く腫れていることが特徴です。扁桃腺の炎症により、激しいのどの痛みや高熱をともないます。また、慢性化していることで扁桃腺炎の痛みや炎症が分散されやすくなり、鼻かぜや気管支炎などのかぜ症状を併発する場合があるようです。また、慢性扁桃腺炎は主に次の3種類に分けることができ、それぞれ症状が異なります。

習慣性扁桃腺炎

扁桃腺の大きさが大きくなっている子供に多い慢性扁桃腺炎です。急性扁桃腺炎をくり返すことで、ウイルスや細菌が常在しており、急性扁桃腺炎の症状を1年に4回以上くり返してしまう症状です。

慢性単純性扁桃腺炎

急性扁桃腺炎をくり返すことで、加齢とともに萎縮するはずの扁桃腺が大きさを保ったままになり、過労や寝不足などで免疫力が低下すると急性扁桃腺炎の症状を引き起こします。子供に比べて大人での発症が多く、常在している細菌やウイルスによる異物感やのどの痛みが続くことが特徴です。

病巣性扁桃腺炎

急性扁桃腺炎をくり返しウイルスや細菌が常在することで、体に常在している細菌が他の疾患を引き起こすことがあります。扁桃腺炎の症状はほぼあらわれなかったり、軽いのどの痛み程度の場合が多いようです。しかし、感染している細菌やウイルスが元になり、関節や皮膚などの離れた場所で症状が出るようになります。特に、急性扁桃腺炎の原因菌のひとつである溶血連鎖球菌は、リウマチや腎炎などを引き起こす可能性があり注意が必要です。

慢性扁桃腺炎の原因

慢性扁桃腺炎を引き起こす原因となるウイルスや細菌は、急性扁桃腺炎と変わりません。溶血性連鎖球菌やインフルエンザウイルス、黄色ブドウ球菌などの体内に常在しやすい細菌やウイルスが原因となります。免疫力が十分にあって健康な状態なら、これらのウイルスの増殖を防ぐことができますが、かぜをひいていたり免疫力が低下していると、細菌やウイルスが増殖しやすくなります。また、扁桃腺を抱えているのどを乾燥させてしまうと、粘膜のバリア機能が低下して細菌やウイルスが体内に入り込みやすくなるといわれています。

慢性扁桃腺炎の治療法

慢性扁桃腺炎の治療法は、基本的には急性扁桃腺炎と変わりません。扁桃腺の炎症により、発熱がある場合は解熱剤を処方して熱を下げるようにします。また、炎症を起こす元となっているウイルスや細菌の働きを抑えるために、抗生物質を処方します。それと同時に、扁桃腺の炎症を抑えるために、のどの消毒やうがい薬の処方を行い、のどの痛みを緩和していきます。慢性扁桃腺炎の症状は、適切な治療を受けて安静に休むことで1週間ほどで治まります。しかし、慢性扁桃腺炎の場合は常在菌を抱えている可能性が高いため、症状があわられていない場合でも免疫力を低下させないように気をつけることが大切です。

また、1年に4回以上急性扁桃腺炎の症状をくり返す場合は、体への負担も大きいため手術により扁桃腺を切除する場合もあるようです。

病巣性扁桃腺炎の場合

病巣性扁桃腺炎の場合は、急性扁桃腺炎の症状はほぼあらわれないようです。その代わりに、感染している細菌やウイルスが元になるさまざまな症状を引き起こします。病巣性扁桃腺炎を発症しているかどうかは、扁桃腺の血液や膿を採取することで確認することができます。病巣性扁桃腺炎がもとになり、リウマチや腎炎、皮膚科疾患を引き起こしている場合は、扁桃腺を切除しないと症状を改善することができないといわれています。

急性扁桃腺炎と慢性扁桃腺炎の違い

急性扁桃腺炎の場合は、一度発症すると治療を行うことで完治してもう一度発症することは考えにくいといわれています。しかし、慢性扁桃腺炎の場合は、ウイルスや細菌が常在しているため一度発症しても何回もくり返してしまう特徴があります。また、慢性扁桃腺炎の場合は、病巣性扁桃腺炎を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

慢性扁桃腺炎の疑いがある場合はドクターに相談を

扁桃腺の炎症は、放置することで悪化し重症化する場合があります。早めに医療機関を受診して適切な治療を受けるようにしましょう。また、急性扁桃腺炎をくり返す場合は慢性扁桃腺炎の可能性もあります。ドクターに相談して、適切な治療を受けるようにしたほうがいいでしょう

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