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暑くなってくると、通勤電車の中や接客の折など、汗のニオイに悩まされる場面も増えてきます。エチケットのためにも、なるべく汗のニオイを抑えたいものです。汗の原因と適切な対策法について、説明します。

汗が強い臭いになる原因は雑菌

人が汗をかいたとき、ニオイの強さは部位によって異なることがあります。これは、人の汗腺に2つの種類があるのが大きな理由です。汗腺の1つはエクリン腺といい、一部を除いた全身の皮膚に分布して主に体温調節を担っています。もう1つはアポクリン腺といい、ワキの下や乳輪部、性器周辺など特定の部位に存在しています。

かいた汗が独特のニオイを発生させるのは、主に後者です。アポクリン腺は、毛根部分に開いているのが特徴で、性ホルモンの関与を受けながら発達するため、性機能と関連しているのではないかといわれています。アポクリン腺から分泌された汗は、エクリン腺から分泌された汗に比較して水分が少なく、粘り気を持っています。

しかし、汗も皮膚表面に出てすぐにニオイを発生させているわけではありません。汗の一般的なイメージに反し、汗そのものは無臭なのです。本来、無臭である汗がニオイを持つようになるのは、皮膚表面に雑菌が存在しているからです。汗の中に含まれる脂分や糖タンパクはそうした常在菌の栄養分となります。菌が栄養分を分解し酸化するのにともなって、人にとって不快なニオイを生じるようになるのです。

体臭を抑える制汗剤の選び方と使用方法

不快なニオイを抑える商品で広く知られているのが制汗剤です。特に女性の使用は一般的で、ある調査結果によれば、汗対策に制汗剤を用いている人は女性のうちの57.4%の割合にものぼります。制汗剤は、収れん剤と抗菌剤を中心とした成分が配合されています。収れん剤としてよく使用されているのは、パラフェノールスルホン酸亜鉛やクロルヒドロキシルアルミニウムなどです。これらの作用で汗腺を物理的に塞ぐことで、発汗を抑制します。

一方、抗菌剤では、イソプロピルフェノールやパラベン、塩化ベンザルコニウムなど、制汗剤によってさまざまな成分が使われています。これらはそれぞれ殺菌作用の強さに差がありますが、必ずしも強いものを使えばよいというわけではありません。ニオイの原因となる常在菌は、人によって主となっているものが異なり、それがニオイの強さにも影響しています。それほどニオイが強くないのに殺菌作用の強力な制汗剤を使用すれば、皮膚を滅菌してしまい、かえって強い菌を繁殖させてしまうかもしれません。

逆効果や肌トラブルを避けるためには、自分のニオイの強さに合ったものを選ぶようにすることが大切です。自分のニオイの強さを判断するには、耳垢の状態を見るのがわかりやすい目安となります。乾燥した耳垢を持つ人はニオイが弱く、水分を含む粘性の耳垢を持つ人はニオイが強い傾向にあります。ニオイのレベルが軽度なら、作用の比較的穏やかなフェノールが配合された制汗剤、ニオイが強いようなら、殺菌作用にすぐれた塩化ベンザルコニウムが配合されたものがおすすめです。

また、同様の意味で、2つ以上の種類の制汗剤を重ねて使用することは避けた方が無難です。1種類の制汗剤であっても、休日など自宅から出ないときには制汗剤を使用せずに過ごし、汗腺を休ませましょう。

正しい汗の対処法とは

外出先でも手軽にできる汗の対処法が、タオルやハンカチによる拭き取りです。汗の拭き方を工夫することで、余計なニオイの発生を抑えられます。

汗が持つ役割と機能

暑い環境にいるときに出る汗が多くなるのは、主に体温調節をするためです。気温が上昇すれば体温も上がりやすくなるので、それを下げようと体温調整機能が働きます。温度が上がった血液を皮膚の表面で放熱させるため、血流が増加します。同時に、発汗量を増やして、水分の気化を皮膚温度の低下に利用します。暑い夏に汗をかきやすくなるのは、体調を守るための正常な反応といえるでしょう。

水分を完全に拭き取るのは逆効果

気温の高いときに、吹き出す汗をいくら拭いてもとまらない、という経験をしたことのある人は少なくありません。発汗は体調を維持するための反応なので、体温が下がらないうちは機能が働き続けます。水分が気化する前に汗をすべて拭いてしまっては、体温が下がりにくいのです。ですから、拭けば拭くほど汗が出てくることになります。タオルで汗を拭くときには、完全に水分を取り除かないようにし、しっとりとした適度な湿り気を皮膚に残すことがポイントです。

湿らせたタオルで拭くのが有効

汗を早く引かせるには、皮膚表面にあえて湿気を残すことが必要ですが、それではニオイの不安が取り除けないという人もいるかもしれません。その場合には、あらかじめ湿らせておいたタオルを使って、汗を拭き取ります。水溶性であるニオイ成分を取り除き、なおかつ肌に湿気をもたらせることができる方法です。

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