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アトピーを悪化させない保湿のしかた

更新日:2017/04/23 公開日:2017/04/23

さまざまな原因で発症するアトピー性皮膚炎の因子のひとつに肌の乾燥が考えられますが、予防や改善、悪化を防ぐためにも肌の保湿は重要だといわれます。アトピー性皮膚炎を悪化させないための保湿について、詳しく解説します。

アトピーになる原因

アトピー性皮膚炎は多因子性疾患だといわれるようにさまざまな原因があり、ほこりやダニ、室内環境などの住環境や、気候や大気汚染、花粉などの自然環境、食事やストレス、体質などの生活習慣や遺伝にかかわるもの、その他にもペットや植物などの日常生活の中のさまざまな因子の影響が考えられます。生活環境の中にあるたくさんの因子から影響を受けてアトピー性皮膚炎は発症や悪化をするといわれるため、ひとつの因子に絞って対策をしてもアトピー性皮膚炎の改善には繋がらないことが多いとされています。

現実に、ストレスを受けた場合にアトピー性皮膚炎が発症したり、特定の食品を食べて悪化したりということもありますが、その場合は積み重なったたくさんの因子のいちばんうえに新しい因子が付加されて症状が引き起こされた現象ともいえます。同じ刺激でも、時によって症状が出たり出なかったりするのは、そのような理由が考えられます。アトピー性皮膚炎は単一の原因で発症するのではなく、多因子性の疾患であることへの理解が大切です。

アトピーが悪化する原因

アトピー性皮膚炎が発症する原因がさまざまにあるように、悪化する原因も数多くあり無意識に症状を悪化させている場合も考えられるため注意が必要です。汗をかいたままにして肌を不潔にしたり、かゆみに対して掻きむしったり、シャンプーや石けん、化粧品や洗剤などが刺激物となって症状が悪化することも考えられます。また、脂っこい食事やチョコレート、香辛料、スナック菓子などの食品や、たばこやアルコールなどの嗜好品などを摂取することもアレルゲンを取り入れている可能性があり、悪化の原因となることがあります。

ダニや花粉、ハウスダスト、カビ、ペットの毛などのアレルゲンが多い住環境での暮らしも、アトピー性皮膚炎を悪化させてしまうことが考えられます。定期的な掃除で部屋を清潔に保つことや、ダニの繁殖を防ぐために室内の湿度を下げて空気の入れ替えなどをすることが大切です。

アトピーと保湿の関係

乾燥肌がアトピー性皮膚炎を誘発するといわれ、皮膚のうるおいを保つことがアトピー性皮膚炎の予防や改善にとって重要です。皮膚のうるおいを保つには、皮脂や角質細胞間脂質、天然保湿因子が必要といわれますが、アトピー性皮膚炎が発症した皮膚にはこれらの物質が不足していることが報告されています。そのような理由によって、肌の外から不足した物質を補うためのスキンケアが大切です。スキンケアとは、皮膚を清潔に保ち保湿をすることですが、治療ではなく皮膚をケアすることで、バリア機能を高めて正常に保つことが目的と考えられます。

アトピー性皮膚炎の皮膚の特徴

アトピー性皮膚炎が発症した肌は角質層に問題があることが多く、水分の保持力が弱いため乾燥しやすく、外部からの刺激や異物を防ぐ役割を担うバリア機能が衰えているため炎症を生じやすいといわれます。

水分保持力とバリア機能の低下

アトピー性皮膚炎が発症した皮膚の角質層は、細胞間脂質の主成分のセラミドが健康な皮膚よりも減少している傾向があります。肌のバリア機能や水分保持力は、セラミドが主成分の細胞間脂質がおよそ80%を担っており、NMFと呼ばれる天然保湿因子がおよそ18%、残りの約2%は皮脂といわれます。そのような理由から、セラミドが不足すれば乾燥しやすく異物や刺激に弱い皮膚になると考えられます。皮膚を保湿することは、アトピー性皮膚炎の症状の緩和や改善、予防にとって重要な要素だといえます。

肌の保湿のしかた

アトピー性皮膚炎を起こしている肌には保湿が必要と考えられますが、大きく分けて2通りの保湿方法があります。

皮膚の表面の保護

アトピー性皮膚炎の肌に必要な保湿として、しっかりと皮膚の表面を保護するタイプの保湿剤の使用が考えられます。このような保湿剤には、皮脂膜のように肌の表面を覆って異物の侵入や水分の蒸発を防ぎます。肌の表面を保護する代表的な保湿剤に白ワセリンがあります。ローションタイプやクリームタイプなどさまざまにあり、医療機関の処方に限らず市販のものを使用することでも同じ効果が得られます。高価なものを少量ずつ使うよりも、肌に合うものを惜しまず多めに使うことが必要な場合もあります。

皮膚の水分を保持

アトピー性皮膚炎の肌は乾燥しやすく水分量が低下しているため、肌に水分を与えて保持する保湿が必要です。このタイプの保湿剤は以下のように3つに分類されます。

<外気の水分の吸着>

外気に存在する水分を吸着して保湿する成分を配合した保湿剤ですが、湿度の低い場合には保湿力が発揮できないことがあります。代表的な成分にグリセリンやアミノ酸類があります。

<水分を抱えこむ>

角質層や肌の表面で水分を抱えこんで保湿を促す保湿成分ですが、代表的な成分にヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンなどがあります。

<水分をはさみ込む>

角質層の細胞間脂質の層の間に水分はさみ込んで保湿する成分で、強い保湿力を持つといわれます。代表的な成分にセラミドや水素添加大豆レシチン、スフィンゴ脂質などがあります。この中でもアトピー性皮膚炎に有効な保湿成分はセラミドと考えられますが、セラミド配合のスキンケア剤を選ぶ場合には、「ヒト型セラミド」や「天然セラミド」などのヒトの皮膚にあるセラミドと同じ構造をもつセラミドが配合されたものを選択しましょう。

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