吹き出物の種類と、できる場所ごとの原因とは
更新日:2017/12/02 公開日:2017/05/05
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この記事の監修ドクター
スキンケア大学参画ドクター
吹き出物ができやすい場所は、
- おでこ
- 鼻
- フェイスライン
- 背中
- お尻
など、人によってさまざまです。吹き出物ができるメカニズムは同じですが、できる場所によって原因が違ってきます。原因を取り除かなくては、せっかく治療してもくりかえすばかりになります。
吹き出物とは
吹き出物は、皮脂が毛穴の中に詰まってしまうことが原因でできます。毛穴の詰りには、2つの原因があります。ひとつは皮脂が過剰に分泌されるケースです。もうひとつは、ターンオーバーがうまくいかず、毛穴の入り口に古い角質が残って、毛穴がふさがれて皮脂が外に出られない状態になることです。
毛穴に皮脂がたまると、コメド、面皰(めんぽう)という状態になります。これを一般的に白ニキビと呼んでいます。そこに皮脂をエサとするニキビ菌が集まってきます。すると、ニキビ菌が分泌する毒素に反応して、白血球が攻撃を始めます。白血球が攻撃のために放出する活性酸素などが健康な肌細胞を刺激することや、攻撃することで赤くなって赤ニキビ、膿を持って黄ニキビになります。
吹き出物の種類
吹き出物には、その進行状況などから白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビといった種類に分けられます。
白ニキビ
白ニキビは、毛穴に皮脂が詰まって、その皮脂が透けて見える状態です。たまった皮脂は、徐々に硬くなって、塊のようになります。これをコメド(面皰)といいます。この時点では、まだニキビ菌の増殖は見られません。しかし、気になって、押しつぶして中のコメドを無理に出そうとすると、そこから雑菌が入って症状を悪化させてしまう危険性があります。
黒ニキビ
黒ニキビは、白ニキビ状態の毛穴が開いた状態です。皮脂は、空気に触れると酸化して黒く変色するので、毛穴が黒く見えることから黒ニキビといわれています。鼻の頭にできることが多く、俗にいちご鼻とも呼ばれています。黒ニキビもやはり、無理に押し出して取り除こうとしても取れるものではありません。かえって毛穴を広げてしまう原因となります。
赤ニキビ
ニキビ菌によって、毛穴やその周りの肌細胞に炎症を起こした状態です。これはニキビ菌が増殖し、そこから出る毒素に対して、体の免疫反応が活発化しているためです。毒素と免疫細胞である白血球がバトルをしている状態です。熱を持ったリ、痛み、腫れをともないます。
黄ニキビ
赤ニキビの炎症が続くと、毛穴の中に「膿」を持って、黄色くなります。これを黄ニキビと呼びます。黄ニキビのなかでは、毒素と免疫細胞が戦って生まれた残骸、つまり膿で満たされています。あまりにも炎症が強いため、肌の表面だけでなく、奥深くまで細胞を壊してしまいます。そのため、黄ニキビが治っても、色素沈着やクレーターとして残ってしまうこともあるので、早めに対処する必要があります。
吹き出物ができる場所
吹き出物ができる場所は、毛穴の皮脂の分泌が多いところです。手のひらや足の裏には汗腺はありますが、毛穴がとても少ないため、あまり吹き出物ができることはありません。体の中で皮脂の分泌が多いところは、顔ではおでこ、鼻、フェイスライン、体では背中、デコルテ、おしり、二の腕などになります。
吹き出物ができる原因
吹き出物ができる場所によって、原因が異なっていることもあります。原因にあった治し方をしなければいつまでたっても治りません。
背中
背中は意外と皮脂や汗の分泌が多く、さらに角質層が厚いので、毛穴がつまりやすくなっています。衣類で擦れることも吹き出物ができる原因です。また、シャンプーやリンスを流したあとに、洗浄成分が背中に残ってしまうということも原因になっています。シャワーで十分に洗い流すことが大切です。
おでこ
おでこは、皮脂の分泌が多く、髪の毛が刺激となって吹き出物ができやすくなります。整髪料も刺激になります。シャンプーやリンスなどの洗い残しや帽子でもおでこの皮膚が刺激されて、吹き出物になることがあります。
フェイスライン
フェイスラインは、ホルモンバランスの乱れによって吹き出物ができやすいパーツです。男性は思春期に、女性は成人になってからできやすくなります。ストレスや睡眠不足など、不規則な生活が原因となっているケースが多くなります。
鼻
鼻でもっとも多いのが黒ニキビです。気になって、洗顔を過剰にくりかえすと乾燥肌になって皮脂を出しにくくしてしまいます。また、無理に押し出そうとするとかえって刺激になって、さらに皮脂が多く分泌されてしまいます。
お尻
デスクワークで長く椅子に座っている、ガードルなど、締め付ける下着を身につけているといった場合、血行が悪くなるうえに、お尻が蒸れて吹き出物ができやすくなります。こまめにシャワーなどで清潔を保って、風通しのいい下着や服装にしましょう。
吹き出物は、それぞれできる場所や種類によって原因と対処方法が違います。清潔を心がけながら、生活習慣を見直しましょう。
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