細胞膜を作る必須脂肪酸
ガンマリノレン酸とは、細胞膜の材料である必須脂肪酸の1つです。人間の体内だけでは合成することができないため、食事など外部から取り入れる必要があります。
一般にはガンマリノレン酸は血糖値を下げる効果やアトピー性皮膚炎への治療に有効だと知られており、海外では医薬品に指定されている国もあります。また、近年では月経前症候群(PMS)の症状を緩和する効果も知られるようになりました。
ガンマリノレン酸がニキビ・肌荒れ対策として有効な理由
健康な皮膚の材料
必須脂肪酸は、細胞の新陳代謝に欠かせない材料です。特にガンマリノレン酸は「オメガ3系脂肪酸」に分類される脂肪酸であり、お肌の健康とは密接な関係にあります。
ニキビや肌荒れといった肌トラブルの主な原因は、皮膚のターンオーバーが正常に行われていないことです。ガンマリノレン酸が不足していると水分の調節が上手くいかず、健康で丈夫な細胞が作られません。そのためターンオーバーも不充分になり、乾燥も引き起こされやすくなります。
また、オメガ3系脂肪酸には皮膚の炎症を抑える作用もあります。ダメージを受けた肌細胞はニキビや肌荒れの原因となります。
ガンマリノレン酸を充分に摂取することで、ターンオーバーを正常化させると共に外部からの刺激に強いお肌を作ることができます。
ホルモンバランスを整える
生理前になると肌トラブルが起きやすいという女性は多いのではないでしょうか。これは、月経前症候群(PMS)の症状によるものです。
ガンマリノレン酸には、PMSの症状を和らげる効果もあります。ガンマリノレン酸はプロスタグランジンという物質の材料となるのですが、このプロスタグランジンがホルモンの分泌や細胞組織の機能と深く関わっているためです。
近年では血中のガンマリノレン酸濃度の低下こそがPMSの最大の原因なのではないかという説も出てきています。外部からガンマリノレン酸を補給してあげることができれば、PMSを原因とする肌トラブルも防ぐことができます。
ガンマリノレン酸が含まれている食品
ガンマリノレン酸は植物性の油や種子などに多く含まれています。以下のような油には特に顕著です。
- カシス種子油
- 月見草油
- ボラージオイル
ただし、いずれも食用油としてはあまり一般的なものではありません。効率的にガンマリノレン酸を摂取しようとする場合には、サプリメントを利用するほうがお手軽でしょう。
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