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肝硬変とは?その原因と症状や治療について

更新日:2016/12/15 公開日:2016/03/17

肝硬変の基礎知識

さまざまな肝臓の障害が慢性化した結果として発症する病気、肝硬変。どのような原因で発症するのか、意外と知らないものです。この記事ではドクター監修のもと、原因などを代償性と非代償性の違いにからめて詳しく解説しています。

肝臓というと、一般的には焼き鳥のレバーのようにやわらかいイメージがありますが、肝硬変になると肝臓全体が岩のように硬く小さくなってしまいます。この時、肝細胞は線維によって周囲を取り囲まれているような状態になっています。

肝臓は沈黙の臓器といわれていますが、肝硬変の場合も初期にはあまり自覚症状がなく、気づいた時には重症化しているというケースも少なくありません。

肝硬変は、独立した病気ではなく、慢性肝炎の終末像

肝硬変は、ひとつの独立した病気というより、いろいろな原因で生じた慢性肝炎などが長い経過をたどった終末像です。肝硬変になると文字通り肝臓は硬く小さくなります。肝臓は、傷の修復能力を持っています。ですから、ウイルスやアルコールの影響で傷が生じた場合でも、多少であれば再生することができます。肝臓はコラーゲン線維を作り出し、傷ができた部分を一時的にサポートしています。

ところが、再生が追いつかず元の状態に戻せなくなると、炎症などで壊された細胞は修復時にできたコラーゲン線維により線維状の再生結節(小さなコブ)を作ります。これにより肝臓全体は徐々にごつごつとした岩のように硬く小さくなってしまいます。

肝硬変になると肝細胞の構造は変わり血管も破壊され、肝細胞に門脈や肝動脈から血液が流れづらくなり、肝機能が低下します。

肝硬変の前段階のひとつとして、NASH(ナッシュ)と呼ばれる非アルコール性脂肪肝炎が知られています。NASHは、肥満や糖尿病を原因とする非アルコール性脂肪肝が進んだものですが、NASH患者は歯周病菌を保有する割合が健康な人の約3.9倍という報告があります。

逆に、歯周病を治療することで、脂肪肝から肝硬変の前段階であるNASHの進行するのを抑えられる可能性があることが指摘されています。肝硬変のリスクを考えると、肝臓だけの問題ではなく、肥満・歯周病なども関係が示唆されていて、肝硬変は全身の病気と言ってもいいのかもしれません。

代償性肝硬変と非代償性肝硬変

肝硬変は、肝細胞の破壊された量によって、代償性肝硬変と非代償性肝硬変に大きく分けることができます。別の病気というわけではなく、症状の経過の違いです。

肝硬変の初期では、肝臓の予備機能が比較的保たれており、破壊された肝細胞の働きを残された肝細胞で補うため、代償性肝硬変と呼ばれ、自覚症状はほとんどありません。

しかし、肝細胞の破壊がさらに広がると、残された肝細胞は減少し十分に肝臓の機能を補うことができず、正常な機能ができない非代償性肝硬変へと進行します。

非代償性肝硬変では黄疸や腹水、むくみといった自覚症状が現れ、合併症のリスクも高まります。代謝性肝硬変では、肝細胞の壊死が進みますが自覚症状はほとんど現れないため、気づいたときには重症化しているケースもあります。

非代償性肝硬変となり現れる自覚症状には、全身倦怠感、腹部膨満感、食欲不振、女性化乳房、手掌紅斑、くも状血管腫などがあります。肝硬変の合併症には、肝不全や食道静脈瘤、肝性脳症、腹水があり、黄疸や消化管出血など肝臓以外にも明らかな症状が現れます。合併症は重大な症状が多く、肝硬変の予後を決める大きな要素にもなっています。

肝硬変の主な原因と症状

肝硬変の主な原因は、C型肝炎によるものが一番多く、1994年の調査では肝硬変の約6割はC型肝炎ウイルスが原因によるものでした。

また、B型肝炎によるものを合わせた肝炎ウイルスが原因によるものはか全体の約8割を占めます。肝炎ウイルスの次に多い原因は、アルコールによるもので全体の約17%になっています。それ以外の肝硬変の原因には、自己免疫疾患、薬剤・毒物性、栄養・代謝性障害、胆汁うっ滞性、自己免疫性肝炎などがあります。

さらに、肝静脈などの閉塞や狭窄によるうっ血性のもの、日本住血吸虫症など寄生虫によるものを含む感染症なども肝硬変を引き起こす原因とされています。主な症状は、全身倦怠感、腹部膨満感、むくみ、黄疸、くも状血管腫、手掌紅斑などが見られます。

合併症により食道や胃に静脈瘤ができると消化管出血、肝性脳症が起こると意識障害が起こることがあります。

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